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中華蕎麦とみ田監修カップ麺セブンプレミアム「純粋豚骨らぁめん」にびっくり…これはありなのか?

相場一花グルメライター

つけ麺の名店といえば千葉県松戸市に本店をかまえる「中華蕎麦 とみ田」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。筆者もとみ田のラーメンやつけ麺を何度も食べたことありますが、固形に近いくらいのドロドロつけ汁は魚介と豚骨の旨みがギッシリ詰まっていて、つけ汁やラーメン汁だけでも満足できる味。さらにモチモチでコシのある麺は讃岐うどんを彷彿とさせる食べ応えで、パンチのあるスープに負けない麺です。

2022年6月20日にセブンプレミアムが発売した「中華蕎麦とみ田 純粋豚骨らぁめん」は本店限定メニューの「らぁめん TOKYO-X純粋豚骨」を再現した商品。

公式HPによると「豚の旨みを詰め込んだ超濃密スープに、小麦香るノンフライ麺を合わせました。味変ができる「山椒香る特製オイル」で、スープを最後の一滴まで堪能できます。本店でしか味わえない、特別な一杯をご家庭でお楽しみください。」とのこと。税込300円とカップ麺としては少し高めの1杯にかなり力を入れていることをうかがえます。

スープにはポークエキス・豚脂・香味調味料・醤油・植物油脂・食塩などが使用されています。麺は国産小麦粉が使用されているようです。製造元は明星食品でした。

1食(138g)当たり507kcal。糖質は61.5gで食物繊維は4.2g。食塩相当量は8.6g(めん・かやく2.7g、スープ5.9g)。

麺と一緒に小袋は4袋入っています。作り方としてはポークオイルを先に入れ、良くかき混ぜてとろみを出した後に豚骨だれをいれます。半分食べたところで山椒オイルを入れると味変して美味しくなるそうです。

ノンフライ麺は湯戻し時間4分。湯量目安は430mLです。

完成品はこちら。豚骨の臭みなど香りは弱い…

まずスープを一口飲んでみましたが「うーん?」と首をひねりたくなりました。まずいわけではないですが、とみ田ではないという印象です。とみ田スープの場合、豚骨の出汁でとろみを出していますが、このスープは豚骨の旨みではなく、片栗粉のようなものでとろみを出している印象です。どちらかというと、以前食べた天下一品やドロラ王に系統が近く、この2品にポークエキスを多めに入れただけのスープといった味わいと言えます。

豚骨の旨みや臭みなど「とみ田」にある良さを一切感じませんでした。本当に「とみ田」を意識しているのか不思議になります。どちらかというと、天下一品に近づけたの方が説得力があります。

さらに「山椒オイル」はレモン汁のような柑橘系の味がきつく、全くスープに合っていませんでした。山椒のようなしびれや香りもほとんどなく、このオイルの意味が不明。味変ならぬ改悪と言っても過言ではない出来栄えです。

麺も丸刃を使用した中太麵ですが、とみ田のコシやモチモチは遠く及びません。富田食堂の「中華そば 醤油」の細麺が一番近いですが、あれはもっとキレがあり、プリッとした食感なので異なりますね…これも天下一品のカップ麺に近い麺でした。何を意識したんだろう…

具材に関しては普通のカップ麺と同じです。おまけ程度としてみておいた方がよさそうです。

カップ麺としてはまずくないですが「とみ田」かと問われると「とみ田」らしさを一切感じられないカップ麺でした。カップ麺なので、お店の味と同じレベルは期待していませんでしたが、近づけた素振りすらないのは驚きです。天下一品と間違えてしまったんですかね…

豚骨ラーメンはカップ麺で再現するのは難しいですが「大砲ラーメン」のように美味く再現しているケースもあります。同じ明星さんなんですけどね。どうしちゃったんでしょうか。

残念なカップ麺でした。

ごちそうさまでした。

グルメライター

グルメライター。飲食チェーン店お持ち帰りメニュー年間100食以上食べ比べしている。話題のグルメからマニアックなグルメまで幅広く発信。地域スーパーやコンビニ、話題のショップなど雑多。複数メディアでグルメレポ発信中。

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