【長野県軽井沢町】冬の旧軽井沢を歩く。祈りの場をつないで巡る「教会と散歩道」
軽井沢といえば、高原で涼しく避暑地というイメージがありますが、冬の軽井沢旅もまた格別です。薪ストーブがパチパチと音を立てる暖かな部屋、葉が落ちた木々の美しいシルエット、野鳥や動物たちの足跡が可愛い朝一番の雪の道。滑らない防寒靴なら、雪道も快適に散策できます。
今回は旧軽井沢でぜひ歩いてほしい、3つの教会をつなぐロマンチックな散歩道。12月の旧軽井沢はクリスマスの雰囲気が溢れていて、歩いて巡ると身体も心もポカポカになりますよ。明治の頃、カナダ人宣教師によって見出された場所というだけあって、軽井沢には歴史ある教会がいくつかあり、祈りの場として今もたくさんの人が訪れています。
まず向かうのは「軽井沢ユニオンチャーチ」。明治30年に創設され、別荘に住む外国人・宣教師たちに愛されてきた歴史ある教会です。今の建物は、創設後ヴォーリズ氏の設計により建て替えられたもの。たくさんの窓から差し込む光と白樺の十字架が素朴で美しく、穏やかな時間を過ごすことができます。内部は見学自由ですので、教会の椅子に腰掛けて静かに思いを巡らすのもいいですね。
次は「軽井沢ショー記念礼拝堂」へ。ユニオンチャーチから「ショーの小径」へ出て、テニスコート前を通り山側へと進みます。旧軽井沢銀座通り(メインストリート)に出たら、そのままさらに山側へ進むと木立の中に佇む礼拝堂が顔を出します。こちらは、軽井沢を最初に見出した宣教師「アレキサンダー・クラフト・ショー」によって創設された軽井沢最古の教会。ここが軽井沢はじまりの場所。
最後は軽井沢らしい別荘建築も楽しめる「水車(小屋)の道」を通って「軽井沢聖パウロカトリック教会」まで。ショー記念礼拝堂を出て、芭蕉句碑の前を通りメインストリートを少し下ると右手に水車の道があります。この小径を道なりに歩いて行きます(軽い下り坂です)。昭和初期頃までは、名物のしっぽくそばやうどんの粉を挽く水車があったそう。今も綺麗な小川が流れています。文人 堀辰雄が軽井沢で最初に居を構えたのはこの辺り。友人に宛てた新居までの道案内図には水車の道が記されており、この通りが目印になっていたようです。
そしてもう一度「ユニオンチャーチ」に戻ったら、散策コースがちょうど綺麗な三角形に。私は勝手にこの散歩道を「Holy Trinity (ホーリートリニティ)」と呼んでいます。歩くだけで何かいいことあるかも。
サクサク歩いて30分、教会に寄ってゆっくり巡れば1時間の散策コースです。
<スポット基本データ>
長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢862
8:10~20:00(冬季変更の場合あり)
長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢57-1
9:00~17:00(冬季は~16:00)
長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢179
7:00~18:00(冬季は日没まで)