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【長野市】レトロな雰囲気の映画館「長野相生座・ロキシー」でドキュメンタリー映画「教育と愛国」が上映中

akiko歩くの大好きライター(長野市)

権堂アーケードの中ほどにある映画館「長野相生座・ロキシー」は、社会問題を深く考えさせるドキュメンタリー映画がよく上映されるので、たびたび足を運んでいます。

客足もまばらな祝日の16時過ぎの権堂アーケード。

鑑賞後の18時半頃は、赤く光る「相生座」の文字が、レトロな雰囲気をより引き立てていました。夕暮れ時ならではの気だるい雰囲気がたまりません。

相生座、ロキシー1、ロキシー2、計3つのスクリーンがあり、この日は相生座のスクリーンでした。

今回は、2017年に大阪の毎日放送(MBS)で放送されたドキュメンタリー番組『映像‘17 教育と愛国~教科書でいま何が起きているのか』に追加取材と再構成した映画「教育と愛国」を観てきました。

私は子どもの頃、「道徳」の授業が嫌いでした。大人が望む答えが透けて見えたり、「○○だと思う人は?」と先生から問いかけられたとき、私だけが反対意見で、ポツンと一人で手を挙げていたり。でも、いろいろな意見があって当たり前で、みんなが同じ考えになるのは気持ち悪いと思っていたので、あえて反対意見を出しているときもありました。

「教育と愛国」は、1990年代から地続きに起きていることを、学者、教員、教科書の元編集者、政治家ら、さまざまな立場の人たちのインタビュー、その他の発言から鮮やかに描き出しています。日ごろのニュースでぶつ切りに見てきたことを映画の約100分で一連の流れで観ると、はっきりと一つの流れの中で物事が起きていることがわかります。

変化はいっきには起きない、でも着実に変わっている。私もそうだったように、この映画で描かれていることを、多くの日本人が気づいていません。

子どもには学ぶ権利があります。安心して学べる、誰に忖度することなく自分の意見をはっきり言える、そんな環境を守るのは、私たち大人一人ひとりのはず。

自分の子に、社会の中の子どもたちに、どういう学びを体験してほしいか。彼らをどういう大人に育てたいか。それを頭の中に置きながら観たい映画です。

ちなみに、パンフレットが1000円で販売されています。シナリオ採録が載っており、全てのシーンを振り返ることができます。情報量が多くてかなり価値あるパンフレットなのでおすすめです。

8月6日は舞台挨拶があったそうで、長野相生座・ロキシーでは、こうした舞台挨拶などの機会が多く、映画の作り手に間近に会えるのが魅力の一つです。生の映画館でしか味わえない空気感を感じてください!

【上映情報】
教育と愛国 公式サイト
公式Twitter
2022年/日本/107分/ドキュメンタリー
監督:斉加尚代
語り:井浦新
料金:通常料金

映画館:長野相生座・ロキシー 公式サイト
住所:長野県長野市権堂町2255
上映期間:8月18日(木)まで
*記事の内容は取材当時のものです。

歩くの大好きライター(長野市)

長野市在住。甘いもの、古いもの、エコなもの、変わったもの、とにかく面白いものが大好きです。長野市の魅力を発信していきます!

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