【長野市】本のある空間にひかれて緩やかに人が立ち寄る「宿文庫」。読んでも読まなくても心地よいひととき
本好きの方であれば、自宅の一角を家庭文庫として開放したいと考えたことがある方も多いのではないのでしょうか。
我が家にも絵本や児童書が眠っているので、いつかは地域の子どもたちのために役立てたいと思っています。
長野市北部にある民泊「ヤドリンゴ」と同じ敷地内にある別棟の建物「宿文庫」は、普段同じく民泊の建物として活用されていますが、約2500冊の蔵書があり、幼児向けから大人の本まで幅広くそろえられています。
普段はヤドリンゴ同様に宿泊用の建物ですが、月1回の開館日は地域に無料開放し、蔵書を自由に閲覧でき、貸し出しもしています。
二間続きの部屋は、自由にくつろいだり、ときにはイベントも開かれます。
ドリンクメニューがあり、カフェとして楽しむこともできます。
リンゴ農家さんでもあるので、今のシーズンは減農薬の新鮮なリンゴを購入することもできます。つやつやのサンふじ…すごくおいしそうでした!
奥の部屋が本の部屋になっています。開館日は、こちらで本を選ぶ親子連れの姿などがあります。本の世界に没入できてしまう静かさが心地良いです。
子ども向けだけでなく、大人向けの本もあるのがこの宿文庫の特徴ですが、良い本は子ども向け、大人向けと区別することなく楽しめます。
12月の開館日に伺いましたら、晩秋や冬を感じる絵本がセレクトされて並んでいました。特に、平山和子さんの緻密な落ち葉の絵に見入ってしまいました。
季節柄、クリスマスの本も並んでいました。一言でクリスマスと言ってもさまざまな切り口があるので、読み比べてみると楽しいと思います。
宿文庫に新しく入れた本として、性教育の本もありました。「川中島の保健室」の白澤さんの推薦の本だそうで、どんな本を参考にしたら良いかわからないと悩む親御さんにお薦めしたいです。
宿文庫と別棟に「りんご文庫」があり、ここには福音館書店の月刊絵本「こどものとも」などが膨大に所蔵されています。
宿文庫は本との出合いのある場所ですが、ただ本を読むだけでなく、本のある空間を楽しんだり、同じように訪れている人との会話を楽しんでもいい。宿文庫の運営者の親子さんとのお話も楽しいですし、もちろん本との対話の時間を過ごしてもOK。図書館とは違った自由のある場です。
自分が小学生の頃に、こんな居場所が近くにあったら最高だったなぁと思える場所です。しかも、宿文庫は大人の方が一人で来館することも珍しくないそう。子どもと大人がゆるやかに交流できる場が地域にあることの豊かさを感じさせます。
次回は1月10日(火)が開館日。最寄駅から徒歩6分で行かれますが、駐車スペースもあります。本のある時間を楽しんでくださいね!
【施設情報】
宿文庫 公式Instagram
公式Facebook
場所:長野市南堀
宿文庫開館日:毎月第2火曜日
10時30分~12時・15時30分~17時
*入館無料
*駐車場あり
*記事の内容は取材当時のものです。