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【ゴルフ】ショットとは異なる パッティングのグリップの種類

野洲明ゴルフ活動家

ショットのグリップとは異なるパッティングのグリップ

アイアンやドライバーショットのグリップは、右手の小指を左手の指に重ねる「オーバーラッピンググリップ」か、右手の小指を左手の人差し指にからませる「インターロッキンググリップ」となる(左人差し指と右小指を密着させ、10本の指全部で握る「テンフィンガーグリップ」もある)。

では、パッティングはどうだろうか。「パッティンググリップに型なし」と言われているだけあり様々なグリップが存在する。実際、ツアー選手のグリップは様々だ。

パッティンググリップは5種類

パッティングのグリップには大きく分けて5種類ある。

逆オーバーラッピンググリップ

左人差し指を右指の上に重ねるグリップで、プロツアーで最も多くの選手が採用しており、スタンダードなパッティンググリップ。

オーバーラッピンググリップ

右手の小指を左手の人差し指に重ねる、ショットと同じグリップ。手首をやわらかく使い、ショットと同じ感覚で打ちやすいグリップ。

テンフィンガーグリップ

左人差し指と右小指を密着させ、10本の指全部で握るグリップ。

クロスハンドグリップ

シャフト(グリップ)の上の部分に右手がきて、左手が下になる。左腕を主体にして手首の動きを抑えられ、逆オーバーラッピンググリップの次に採用しているツアー選手が多い。

スプリットハンドグリップ

左右の手の間隔をあけて握るグリップ。

どのグリップを採用すれば良いのか

挙げた5種類のうち、どれを採用するべきかはゴルファーによって異なる。もしかしたら、5種類のどれにもあてはまらない独自のグリップが最もフィットするかもしれない。

最も良いフィーリングのグリップを採用することが基準となるが、ストロークに必要な動きを覚えるための練習ドリルとして様々なグリップを試してみることは有効だ。

2020年女子ツアーを例に挙げる。2019年の平均パット数1位の鈴木愛も、2位の渋野日向子も、パッティングの不調にあえいでいた時期があった。そこで、2人とも体の動きなど、ストロークの修正(調整)を目的としてクロスハンドグリップでパッティングをするようにした(通常は2人とも逆オーバーラッピンググリップ)。すると狙い通り、調子を上向かせることができたようだ。

パッティングはデリケートだ。ちょっとしたことで良くも悪くもなる。パッティングに悩みがあるゴルファーは、現在と違うグリップを試してみてはどうだろうか。パット数が減る減らないといった結果だけでなく、グリップの違いによる体や腕の動きの変化を感じ取ることができれば、何か大きなきっかけを掴めるかもしれない。

<関連情報>
【ゴルフ初級者】パターのグリップに型なし?パッティンググリップの種類(GOLFERS SUPPORT)
渋野日向子選手や鈴木愛選手が取り入れたクロスハンドグリップ(GOLFERS SUPPORT)

ゴルフ活動家

スポーツメディアに寄稿、ゴルフ情報サイトも運営する。多くのゴルファーを見てきた経験や科学的根拠をもとに、論理的なハウツー系記事などを中心に執筆。ゴルフリテラシーを高める情報を発信している。ラジオドラマ脚本執筆歴もあり。

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