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【ゴルフ】50ヤード以内のアプローチショット 距離を打ち分けるための2つのポイント

野洲明ゴルフ活動家

「寄せ2」で上がる

グリーンの近くにいけば寄せて1パットで上がる、寄せ1を狙いたい。グリーンから少し離れていても、50ヤード以内であれば、寄せ1とまではいかなくても、寄せ2では上がりたい。

平均スコア90ゴルファーのデータを見ると、平均2パット以内におさめるためには15フィート(約5メートル)以内に寄せる必要があることがわかる。

15フィート以内に寄せられる距離はというと30ヤード。つまり、平均スコア90ゴルファーの場合、30ヤードを超える地点からは、寄せ2で上がることが難しい、ということが現実のようだ。

30ヤードを超えると寄せ2が難しくなる
30ヤードを超えると寄せ2が難しくなる

アプローチショットでより精度高く距離を打ち分けるためには、どのようなことが求められるのだろうか。「リズムとテンポ」「スタンス幅」この2つのポイントが挙げられる。

テンポを一定にしてリズミカルにスイングする

飛距離は振り幅で調整

飛距離はインパクト時のヘッドスピードで変わる。振り幅の調整により、結果的に遠心力と重力が変わることでヘッドスピードが変わり、飛距離が変わる。決して、小手先のインパクト時の力の出し加減で飛距離を変えようとしてはいけない。

テンポを一定にしてリズミカルに

パットの打つ距離の調整と同様、テンポを一定にしてリズミカルにスイング(ストローク)することが大前提となる。しかし、「振り幅の調整による飛距離の調整」の意識が強すぎると、動きがカタくなってしまう。「クラブをここまで振り上げてここまで振り抜く」と、クラブの移動距離をきっちり決めすぎてしまうと、リズムやテンポが乱れやすくなるのだ。そうなってしまうと、ダウンスイングやインパクトでクラブの急加速や急減速が起こり、振り幅が同じでも打点や飛距離がバラバラ、となってしまいかねない。

下手投げでものを投げる距離を調整する時と同じように、飛ばす距離に応じて自然と振り幅が変わるイメージ作りや取り組みをする必要がある。

スタンス幅を変える

小さい振り幅の時は狭めにする

振り幅を変える時はスタンス幅も変える必要がある。小さく振る時はスタンス幅を狭めにする。50ヤード以内の距離というと、かなり短めの距離。であるにも関わらず、広めのスタンス幅になっているゴルファーが多いようだ。

スタンス幅は狭い方が体がブラさずに回転させやすくなる。試しに、立位で顔を正面に向けたまま足幅を一足幅程度にして、体を左右に回してみて欲しい。次に、足幅を肩幅程度にして、体を左右に回してみて欲しい。一足幅程度の方が体が回りやすいと感るのではないだろうか。

振り幅に合っていない足幅だとスイングバランスが崩れる

振り幅が大きくなるほど、長い番手になるほど、足幅を広くするのは遠心力が大きくなるから。テークバックもフォロースルーも、遠心力が大きくなると、その力の影響で体を回しやすくなる。クラブの勢いに助けてもらえるのだ。

遠心力が小さい振り幅でスタンス幅が広いとどうなるか。体が回りにくくなるため、腰が左右に流れたり、背骨が大きく左右に傾いたりして、スイングバランスを崩しやすくなる。

スタンス幅とリズム&テンポはセット

スタンス幅とリズム&テンポはセット。距離に応じたスタンス幅でなければ、テンポを一定に保ち、リズミカルにスイングすることはできない。

適した足幅が人ぞれぞれ異なる。現状のスイングの傾向や、股関節や胸椎の可動域といった身体特性などによって決まるが、50ヤード以内の精度が高まらない人は、思い切った狭めのスタンス幅を試してみると良いかもしれない。

多くのゴルファーは、距離に対してスタンス幅を広くとり過ぎる傾向にあるからだ。

<関連情報>
アマチュアはスタンス幅が広すぎる傾向。スタンス幅の基準とは!?(GOLFERS SUPPORT)

ゴルフ活動家

スポーツメディアに寄稿、ゴルフ情報サイトも運営する。多くのゴルファーを見てきた経験や科学的根拠をもとに、論理的なハウツー系記事などを中心に執筆。ゴルフリテラシーを高める情報を発信している。ラジオドラマ脚本執筆歴もあり。

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