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【ゴルフ】ピンポジション関係なくグリーンセンターを狙うべき理由

野洲明ゴルフ活動家

様々なパターンがあるピンポジション

グリーン上のピンポジションは様々だ。ゴルフはピンを狙いながらプレーするものだが、ピンポジションが前後左右に振ってある場合、ピンを狙うのではなくグリーンセンター狙いをおすすめする。

乗用カートに取り付けられているカードナビを見ればピンポジションの詳細が分かるし、距離計を使うことで正確な残り距離を把握することができるので、ピンをデッドに攻めていきたくなることもあるだろう。しかし、スコアメイクのためにはピンポジション関係なく、グリーンセンター狙いが良い。

ピンを狙うデメリット

ピンがグリーン奥にきっているホールでグリーンオーバーしたり、ピンが右にきっているホールでグリーン右に外したりすると、次のショット(アプローチ)が難しくなりやすい。グリーンの入り口からピンまでの距離が短い方に外すと、転がす場合、ラフの上を転がすことになるので距離を合わせることが難しい。

転がしが難しいとなると、ピッチショットやロブショットなど、球をフワリと高く上げるショットが選択肢に挙がるが、球を高く上げるようとするほどダフリやトップなどのミスにつながりやすく、距離を合わせにくくなる。うまく球を上げることができたとしても、グリーンの硬さや速さ次第では、ピンに寄るとは限らない。

ピンを狙うと難しいアプローチショットが残りやすく、大たたきの可能性が高まるのだ。

グリーンセンターを狙うメリット

ピンポジション関係なくグリーンセンターを狙うと、イメージ通りのショットを打つことができなかったとしても、次打が難しくなりにくい。

例えばピンがグリーン右サイドの場合。グリーンセンターを狙い、狙い通りグリーンセンターに打つことができれば高確率で2パットで行けるだろう。狙いよりも左に飛んでグリーンを外してしまったとしても、次打は転がしを多く使えるの比較的易しいアプローチになる。狙いよりも右に飛んでしまった場合は、結果オーライでピンに絡む期待が持てるし、大きめに右に飛んだとしても、痛手は小さくて済む。

ピンが奥や手前に振っていても、グリーンセンターを狙えば、イメージより飛んでも飛ばなくても、大きな痛手にはなりにくい。

リスクとリターンを天秤にかける

平均スコア90のゴルファーは、ピンまで100~150ヤードの地点からグリーンオンする確率は46%。そして、打つ前の距離の12%以内(100ヤードからであれば12ヤード以内。150ヤードからであれば18ヤード以内)に寄せられる確率が50%。一般のゴルファーが狙い通りの地点に球を飛ばせる確率は高くない。

仮に、グッドショットをしてカップまで5メートル以内につけられたとしても、平均スコア90のゴルファーの15フィート(約4.5メートル)が1パットでカップインする確率は11%と言われている。10回に1回しか1パットにならない。

グリーンの前後左右に振っているピンを果敢に狙って、ある程度狙い通りのショットを打てても、スコアの面で得られるリターンはそう多くないのだ。

そうなると、先述したデメリットを背負うリスクを回避して、グリーンセンター狙いが賢明な選択と言えるのではないだろうか。

基本的にゴルフはミスを前提にしてプレーするスポーツ。イメージ通りのショットを打てなかった場合に、どの程度の痛手で済ませるかがスコアメイクの上で重要になる。

ピンばかりに意識を向けずに、グリーンセンター狙いをベースに、コースマネージメントすることをおすすめする。

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ゴルフ活動家

スポーツメディアに寄稿、ゴルフ情報サイトも運営する。多くのゴルファーを見てきた経験や科学的根拠をもとに、論理的なハウツー系記事などを中心に執筆。ゴルフリテラシーを高める情報を発信している。ラジオドラマ脚本執筆歴もあり。

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