【ゴルフ】球の打ち過ぎは悪い動きを固めやすい 良いスイングが身に付く練習法とは
球の打ち過ぎのマイナス要素
打ち過ぎに注意
球数を多くする練習すると、上達する気がするかもしれないが、マイナスに作用するリスクもある。
スイングテーマの確認がおろそかになり、「当てる」「飛ばす」といった意識が強まり、小手先で当てて力わざで飛ばす、といった状態になりやすいからだ。これでは、練習のための練習になってしまい、コースで安定したショットを打てるようにはなりにくい。
ゴルフには「どんなスイングでもプロのような会心のショットを打てることがある」という特徴がある。ただ、そのスイングの質次第では、そのショットの再現性は高まらない、という難しさがあったりする。
だからこそ、良いショットを求める以上にスイングテーマと向き合い課題を克服する、という姿勢が上達を目指すうえで大切になる。
フルショットの連打は避ける
球数の打ち過ぎは多くのゴルファーに当てはまる。練習場の料金システムで「打ち放題」が増えてきたということもあり、「打たなきゃ損」と、連打しているゴルファーは多い。
打ち放題を利用する場合は、短いアプローチショットの練習や、片手や片脚立ちドリルなどの練習を取り入れ、数を打てるメリットを生かしたい。
フルショットの練習の場合は極力連打は避け、素振りをしながらスイングテーマがぼやけないようにしたい。同じ番手で打ち続けていると、単調になりテーマがぼやけやすいので、番手を変えながら練習すると良いだろう。
良いスイングが身につきやすい素振り練習
素振りはインパクトを意識しない(そもそもインパクトがない)ため、インパクトを合わせにいった時に起こる、いろいろなスイングエラーを覚えてしまうリスクを軽減することができる。
アドレスからフィニッシュまで、胴体と腕とクラブがしなやかに連動したスイングを覚えやすくなる。
スイングの悪いところを直すためにも素振りは効果を発揮する。球打ちに比べて体の細部まで意識が行き届きやすく、クラブの動きを正確に感じ取りやすい。
素振りは良いスイングが身に付きやすい、効果的な練習法なのだ。
プロが証明している素振りの重要度
2021年はマスターズチャンピオンとなり、凱旋試合となったZOZOチャンピオンシップでも優勝した松山英樹は、2022年、早速ソニーオープンでアジア人最多に並ぶ米ツアー8勝目を手に入れた。
その松山が幼少期に時間を割いていたのが素振り練習。自宅の6畳の部屋で、練習場で練習する日に向けて、ひたすら素振りをしていたようだ。素振りの成果を練習場で確認、そして次練習場にくるまでのテーマを設定し、またひたすら素振り、そのサイクルが松山の土台を築いた。
プロツアー通算113勝を誇るジャンボ尾崎も素振りで土台を築いた選手の一人だ。ジャンボ尾崎ゴルフアカデミー(通称:ジャンボ邸)には自作の素振り練習器具が多くある。これらは調子や課題に合わせ、さまざまなコンセプトで作られている。「ゴルフ界は野球界に比べて素振りの文化がない」と苦言を呈するほど、素振りを重要視している。
日本男子プロゴルフ界の新旧2人のトップの土台を築いたのが素振りなのだ。
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