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夏ゴルフに準備したい涼感グッズとコースコンディションに対応するテクニック

野洲明ゴルフ活動家

7月に入ると暑さが本格化してくる。ゴルフ場は基本的には日光を遮るものがなく、ターフの照り返しが強いため気温が上がりやすい。真夏の晴れた日は灼熱の中でのラウンドとなるため、よりしっかりとした熱中症対策が必要だ。

さらに、夏は気候だけでなくコースもタフになる。夏のコースはラフが長くなり他の時季のコースにはない難しさがある。難しさにやられ、思うようなプレーができなければ、暑さがよりこたえる。

そこで、暑い夏に熱中症のリスクを抑え、快適にゴルフを楽しむためのグッズと、長いラフからのショットで使えるテクニックを紹介する。真夏のゴルフに向けて、しっかりと準備をしておこう。

暑さ対策グッズ

冷却するべき部位

暑さ対策としては、適切な水分補給だけでなく、体を冷やしたい。グッズを使って適宜、適切に体を冷却することで暑さを和らげることができる。

環境省が公開している資料(※)には、暑さ(熱中症)対策について以下の通り書かれている。

‟氷のうなどがあれば、それを前頸部(首の付け根)の両脇、腋窩部(脇の下)、鼠径部(大腿の付け根の前面、股関節部)に当てて皮膚の直下をゆっくり流れている血液を冷やすことも有効”

(※)熱中症を疑ったときには何をするべきか(環境省 熱中症予防情報サイト)

また、手のひらも効率よく体を冷却する期待を持てる血管があるようだ。

まとめると、首、脇、股関節、手を冷やすことで暑さが和らぐ期待が持てるということ。乗用カートに乗っている間や、同じ組や前の組の人のプレーを待っている間、ということを考えると、冷やしやすいのは首や手。

夏のゴルフでは、首や手を冷やすことを心がけたい。

氷のう

体の部位を冷却するための袋が氷のうだ。氷や水を入れて使う。アイスバッグとも言われる。

氷のうは冷却したい部位に自由に当てることができる。しっかりと首や手を冷却することができるはずだ。

夏のゴルフ場はレストランなどに、自由に使える氷が置かれているので、前半のプレー前と後半のプレー前に氷を入れれば、氷のうとしての機能を長い時間保つことができる。

氷のう
氷のう

氷や水を入れて使う
氷や水を入れて使う

HONMAゴルフ 氷のう
価格:1,100円(税込)

ネッククーラー

首を冷やし続けられるのが、首の付け根に巻いて使うネッククーラーだ。水にぬらして使うものが一般的。ネッククーラーの利点は首に当てっぱなし(付けっぱなし)でいられるという点。

コース上に水が出る場所があれば、再度水にぬらすことで効果が復活する。

ネッククーラー
ネッククーラー

水にぬらして使う
水にぬらして使う

NITTY ネッククーラー
価格:1,100円(税込)

長いラフ対策

芝の抵抗が大きくなる

ラフが長くボールが沈むと、インパクトでボールに力が伝わりにくくなる。クラブヘッドがボールに当たる前に芝の抵抗を受けるからだ。

芝の長さや密度、ボールの沈み度合いによっていろいろ考えられるが、基本的には、長いラフに沈んでいる状況からフェアウェイからと同じようにボールを打っても、フェアウェイからと同じようにボールは飛ばない。芝の抵抗に負けないインパクトを実現させる必要がある。

ただその時、やみくもに抵抗に負けじと強くヒットしようとすると力んでミスヒットにつながってしまうので注意したい。‟力まず抵抗に負けない”ことがポイントになる。

クラブを持つ長さを調整

ボールの沈み度合いが大きいほどクラブを短く持つことでインパクト時のラフの抵抗に負けずにフェースの向きを安定させやすくなる。

試しにクラブを長く持ってクラブヘッドで何か重たいものを押してみる。次に、短く持って重たいものを押してみる。短く持った方が押せることがわかるだろう。転がってきた重たいものをヘッドで受け止める場合も短く持った方が、重たさや勢いに持っていかれずに安定して受け止めることができる。

クラブを短く持つことで、当たり負けしないインパクトを実現させやすくなるのだ。

クラブを短く持つ
クラブを短く持つ

フォローを抑える

インパクトですくい打ちになってしまうと力が上方向に働くため、芝の抵抗に勝ちにくくなる。ダウンブローでインパクトを迎えることで物理的な力が下方向に働き、芝の抵抗に勝ちやすくなる。

ダウンブローにインパクトするための策としては、左足体重や、ボールを右足寄りにセットすることが考えられるが、フォロースルーを抑える(フィニッシュを低くする)策をとることをおすすめしたい。

フルショットでも、アプローチのような小さい振り幅でも、体の回転は抑えずに腕を振り抜く度合いを抑えることで、ダウンブローを実現させやすくなる。

日も長くなる

夏は芝だけではなく日も長くなる。よって、暑い夏は最も気温が高くなる昼間のプレーを避ける、という手段もある。午前中に18ホールを終えられる早朝スループレープランや、昼過ぎから18ホールまわる午後スループレープランを利用するのだ。

とはいえ、このようなプランを利用しても暑さを避けきることはできないので、暑さとはうまく付き合う必要がある。

猛暑はつらいが、夏にゴルフをした後のゴルファーは「(グローブをしている)左手は日焼けしていないけど(グローブをしていない)右手だけ日焼けして真っ黒だよ」となんだか笑顔。

今年の夏も暑さに負けずに熱くゴルフを楽しみたい。

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ゴルフ活動家

スポーツメディアに寄稿、ゴルフ情報サイトも運営する。多くのゴルファーを見てきた経験や科学的根拠をもとに、論理的なハウツー系記事などを中心に執筆。ゴルフリテラシーを高める情報を発信している。ラジオドラマ脚本執筆歴もあり。

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