これまでの常識がくつがえる!?今後、多くのプロゴルファーに見られるであろうトップの形とは
トップの位置では‟シャフトが地面と平行”が、スイングの基準としてとらえられているが、トップの位置がとてもコンパクトな‟ショートトップ”のツアー選手が増えてきている。
今年のマスターズでメジャー2勝目をあげた、元世界ランキング1位で現世界ランキング2位のジョン・ラームがショートトップの代表格。アドレスから始動したと思ったら、すぐに切り返しスイングテンポが速い。
日本でもその風潮は見られる。ショートトップとまではいかないが、石川遼や渋野日向子はトップの位置を浅くした。
昨年全米女子アマを制し、アマチュアとして出場するプロの大会で多くの注目を集めている馬場咲希はショートトップ。今年6月下旬の日本アマを制した大学2年の中野麟太朗もショートトップだ。
以下の画像は、上が一般的に言われているトップの位置の基準で、下がショートトップ。
ショートトップのメリットとデメリット
メリット
スイング軌道やフェースの向きが安定し、インパクトが安定しやすくなるのが、ショートトップのメリット。手やクラブヘッドの移動距離が短くなるわけだから、スイングの安定感が高まる。
デメリット
大きめのスイングと同じ力感では飛距離が落ちる。十分に飛距離を出す場合、大きいスイングに比べて瞬間的に力を出すことになる。この時、出す力が大きくなり過ぎるとスイングバランスが崩れて、スイング軌道やフェースの向きが乱れやすくなるので注意が必要。
多くのゴルファーにとって試す価値あり
ショートトップは基本的には、パワーがある人に合うものだが、一般的なパワーの人でも試してみる価値がある。
多くのゴルファーは腕でタイミングをとっている。トップの位置では腕でクラブの勢いと重みを受け止め、その腕への負荷のかかり具合で切り返しのタイミングをとっている。しかし、それが過度な力みやアーリーリリースの原因になっている場合が多い。
ショートトップは、シャフトが地面と平行のトップに比べて、腕にクラブが乗るような位置関係にならないため、腕にたより過ぎずに、ダウンスイングへ切り返すタイミングをとりやすい。
自然と体幹や下半身リードで切り返す感覚をつかみやすくなる期待が持てるのだ。
実際に採用するかどうかはさておき、まずはショートトップを練習ドリルとして試してみると、いろいろな発見があるはずだ。
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