プロとアマの差は約5センチ アマチュアゴルファーが加えるべきダウンスイングでの下半身の動きとは
体重移動。多くのゴルファーが聞いたことがあるワードではないだろうか。アドレスからトップにかけての、バックスイングでの左右の足にかかる体重の移り変わり。そして、トップからインパクトにかけての、ダウンスイングでの左右の足にかかる体重の移り変わりのことを体重移動という。
今回はダウンスイングでの体重移動に注目してみたい。
アマチュアの傾向
個人差はあるものの、ターゲット方向の足(右打ちの場合左足)にしっかりと体重が乗る傾向にあるプロゴルファーに対して、アマチュアゴルファーはターゲット方向の足に乗りきらない(右足に残る)傾向にある。
アメリカのゴルフテックが公開しているデータによると、プロはアドレス時よりも1.6インチ腰をターゲット方向にスライドさせてインパクトしている。
一方、アマはアドレス時よりも0.4インチ腰をターゲットと反対方向にスライドさせてインパクトしている。
このプロとアマの腰のスライドの方向と度合いの差、2.0インチ(約5センチ)は、体重移動の仕方と度合いの差に近い。であるならば、‟アマはプロに比べて腰が引けて体重がターゲット方向の足に移動していない”と見て良い。
〇体重移動しているスイング
〇体重移動していないスイング
体重を左足に乗せようとする際の注意
アマはもっと積極的にターゲット方向の足に体重を乗せようとした方が良いわけだが、注意が必要だ。
やみくもに体重を移動させようとすると、上体(頭)がターゲット方向に突っ込む。上体が突っ込んでも、ターゲット方向の足に負荷がかかるので、「体重移動ができている」と感じやすいが、それは誤り。
その時の足への負荷は、上体の重みを支えていることによるもので、体重が能動的に移動したことによるものではない。腰がターゲットと反対方向にスライドしても、上体が大きくターゲット方向に突っ込めば‟体重移動ができた感じ”になるが、それは錯覚なので良しとしないよう注意が必要なのだ。
また、腰のスライドさせ過ぎにも注意が必要。腰がダウンスイングでターゲット方向にスライドし過ぎることをスウェイというが、スウェイしてしまうと、上体が大きくターゲットと反対方向に傾きやすくなる。
上体がターゲットと反対方向に傾いてしまうと、一般的にいう‟あおり打ち”になってしまい、インパクトは安定しない。
正しく体重移動をするためのポイント
適正に腰のスライドや体重移動を実行するためには、力を横方向(ターゲット方向)ではなく、縦方向(地面方向)に使うイメージを持てると良い。
ターゲット方向の足でスクワットするような力を発揮することで、体全体のバランスを保ちながら、正しい体重移動をしやすくなる。
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