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コースや風の状況によって臨機応変に対応 ドライバーでの球筋の打ち分け方と練習法【ゴルフ】

野洲明ゴルフ活動家

ドライバーショットで球筋を打ち分けられるとプレーの幅が広がる。ドローとフェードを打ち分けるのは難易度がやや高いが、高い球と低い球を打ち分けるのは、練習を積めばある程度はできるようになる。

スコアでいうと安定して90前後で回れるようになったゴルファーが、80前後でプレーするために習得しておきたいテクニックだ。

高い球

打つべき状況

フォローの風が吹いている時に高い球を打つと、飛距離を稼ぐことができる。また、打ち上げのホールでも高い球を打つことで飛距離を稼ぎやすくなる。

打ち方

インパクト時のロフト角を少し大きくすることと、フェースの打点を真ん中か少しだけ上部にすること。この2つの内どちらか、もしくは両方をクリアすることで高い球になりやすくなる。

そのためにはティーアップを高くしたり、ボール位置を少しだけ飛球方向側にずらす対応がおすすめだ。

ティーアップを高めにすることでフェース上部で打ちやすくなるし、ボール位置を飛球方向側にずらすことでインパクトロフトが大きくなりやすくなる。

注意点は無理にアッパーブローに打とうとしないこと。アッパーの度合いを強めてもボールが高くなるわけではない上に、アッパーに打とうとすると、スイングバランスが崩れやすくなってしまう。

アッパーブロー以外のポイントで高い球を打つイメージを持とう。

また、ボール位置を左にずらすほど、アドレスで右肩(右打ちの場合)が前に出て肩のラインがオープンになりやすくなる。ボール位置がどこであっても、肩のラインは目標に対してスクエアになるようにしたい。

高い弾道のインパクトイメージ
高い弾道のインパクトイメージ

練習法

ティーアップを極端に高くしたり、ボール位置を極端に左にずらしたりして練習すると良い。

どのようなティーの高さやボール位置にもある程度対応できるようにしておくことで、コースラウンドでセットアップの変化に対応しやすくなる。                 

低い球

打つべき状況

アゲインストの風や、左右の風が強い時に、低い球を打つと、風に負けず飛距離のロスや方向のブレを最小限に抑えられる。

打ち方

インパクト時のロフト角を少しだけ小さくすることと、フェースの打点を真ん中か少しだけ下部にすること。この2つの内どちらか、もしくは両方をクリアすることで低い球になりやすくなる。

そのためにはティーアップを低めにしたり、ボール位置を少しだけ中(内)に入れるする対応がおすすめ。

ティーアップを低めにすることで打点がフェース上部になりにくくなり、ボール位置を中(内)に入れることで、インパクトロフトが小さくなりやすくなる。

注意点はダウンブローにならないこと。ダウンブローになると、スピン量が増えてしまい、逆に風に弱い球質になってしまう。

低い弾道のインパクトイメージ
低い弾道のインパクトイメージ

練習法

直(ヂカ)ドラの練習がおすすめだ。ティーアップせずにマットに置いたボールを打つ。

直ドラでもダウンブローの度合いを抑えてクリーンにボールを打つことができると、コースラウンドで低いティーアップやボール位置を中(内)に入れるという変化に対応しやすくなる。

より良いスイングづくりにつながる期待

ただひたすら会心のドライバーショットを目指すだけでなく、ティーアップの高さやボール位置を変えながら練習すれば、いろいろなスイング軌道やインパクトを体感できる。

それは、ボールに力が伝わるクラブの動きを理解することにつながる。

「ドライバーショットさえうまくいけば」と感じている人は、高弾道と低弾道を打ち分けようとしてみると、理想的な球筋を打つコツをつかみ、好スコアを出すきっかけをつかめるかもしれない。

コースラウンドで実行するかどうかは別にして、練習だけでも高弾道と低弾道を打ち分けようとしてみることは、より良いスイングづくりのためにも有効な取り組みになるだろう。

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ゴルフ活動家

スポーツメディアに寄稿、ゴルフ情報サイトも運営する。多くのゴルファーを見てきた経験や科学的根拠をもとに、論理的なハウツー系記事などを中心に執筆。ゴルフリテラシーを高める情報を発信している。ラジオドラマ脚本執筆歴もあり。

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