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【見た目はゾンビ】なのに味は一級品の梨を発見したので八百屋が紹介します

青髪のテツ野菜のプロ

こんにちは、八百屋歴10年の青髪のテツです。

秋は味覚の秋というだけあって、さまざまなおいしい食べものが旬を迎えますが、みなさんは秋になるとどの食材をよく食べますか?

まだまだ暑いですが、お盆も過ぎて9月が近づいてきているので、梨やいちじくなど秋を彩る果物が果物売り場に並び始めています。

そんな中うちのお店に見た目の悪いまだら模様の梨が入荷し、一応店頭に出してみたのですが、その見た目のせいで全く売れませんでした。そこで売れ残ったその梨を試食してみたのですが、これがめちゃくちゃおいしくてビックリ。

この梨「秋麗梨」という品種なんですが、消費者のみなさんにおいしい梨だと広く認知してもらうことができたら、この見た目でも飛ぶように売れていきそうだと思いました。

そこで今回は「秋麗梨の魅力」について紹介していきます。

秋麗梨の魅力とは

秋麗梨には下のような特徴があります。

・とにかく見た目は悪い
・とにかく濃厚な甘味
・果汁が多い
・食感は柔らかめ

ひとつずつ簡単に説明していきますね。

秋麗梨の特徴①見た目は悪い

秋麗梨の魅力を説明する前にデメリットからお知らせします。

秋麗梨の見た目はお世辞にも綺麗とは言えません。

秋麗梨は果皮にサビがでやすい品種なので、黄緑色と茶色がまだらになっている個体が多くあります。有袋栽培という栽培方法によってサビを抑えることができるようですが、そうすると今度は糖度が高くなりにくくなってしまうようです。

見た目が悪くても太陽をしっかり浴びたおいしい秋麗梨だと思っておきましょう。

外見は悪いですが、切ると他の梨と同じように真っ白な果肉が現れます。

秋麗梨の特徴②とにかく濃厚な甘味

秋麗梨はとても甘味の強い赤梨です。

秋麗梨の親は「筑水」と「幸水」という品種で、どちらも甘味の強い品種で、その影響を受けて秋麗梨も甘味が強いのだと考えられます。

梨は11度あれば甘いと言われている中で、新甘泉の糖度は13〜14度とかなり高く、食べるとその濃厚な甘味の虜になってしまって他の梨が食べられなくなったという方も多くいます。

同じ赤梨の幸水梨や豊水梨もおいしい個体にあたれば13度くらいの甘さのものもありますが、秋麗梨はほとんどハズレがなく、今まで食べてきたものは全部甘くておいしかったので、皆さんにも一度試してみて欲しい梨の一つといえます。

また秋麗梨は柿のような独特の風味があります。これは食べてみないとわからないと思いますので、気になる方はぜひ1度試してみてくださいね。

秋麗梨の特徴③果汁は多く食感は柔らかめ

秋麗梨は梨の中では柔らかめの品種と言えるでしょう。サクサクというよりはシャクシャクと柔らかめのりんごのような歯触りがします。

果汁が多くジューシーなので、一口噛むと口いっぱいに秋麗梨の果汁が広がります。

秋麗梨の魅力まとめ

今回は今の時期おいしい「秋麗梨の魅力」について紹介していきました。

この記事を読んだ方が秋麗梨に少しでも興味を持って頂けたら嬉しいです。

個人的には梨といえば「新甘泉」という品種が断トツでおいしいと思っていたのですが、秋麗梨の登場でライバルができたような印象を受けました。

もしご近所に秋麗梨を売っているお店がないという方は「秋麗梨を農家直送で取り寄せる方法」という記事も書いていますので、合わせてチェックしてみてください。

また「新甘泉の特徴・選び方・取り寄せ方」という記事も書いているので、新甘泉が気になったという方はこちらも読んでみてくださいね。

野菜のプロ

現役の八百屋。歴は10年です。ブログ「やさいのトリセツ」運営者。書籍「野菜売り場の歩き方」と「おいしい野菜まるみえ図鑑」「マンガでわかるやさいのトリセツ」好評販売中。Twitterフォロワー75万人を超えました。

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