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【葛飾区】今年は当たり年!絶滅危惧種のオニバスが、水元公園の「オニバス池」で多数の花を見せています

ASA24ライター/英和・和英翻訳者(東京都葛飾区)

水元公園の「オニバス池」では、いま絶滅危惧種のオニバスが開花中です。
毎年咲くとは限らないこの水生植物が、今年は二百数十本もの鮮やかな紫色の花を、巨大な葉の上で咲かせています!
(写真はすべて2022年7月12日撮影)

水元公園内、ハス池の近くに立つ案内板
水元公園内、ハス池の近くに立つ案内板

オニバスの一般開放が行われている「オニバス17号池・18号池」は、水元公園の南東部にあります。「水辺の生きもの館」を通り過ぎ、縦長のハス池の奥に、オニバス池の門が立っています。

開放期間は2022年7月2日(土)~9月4日(日)。開放時間は9:00~14:30です。

紫色の花があちこちに咲くオニバス池
紫色の花があちこちに咲くオニバス池

オニバス池を見てまず驚くのは、水面を覆いつくす葉の巨大さ。直径1.5~2mにもなる葉はたいへんな迫力です。
この葉にトゲが生えていることから、名前に「オニ」が付けられたそうです。納得!

トゲトゲを持つ巨大な葉の真ん中に咲く花
トゲトゲを持つ巨大な葉の真ん中に咲く花

オニバスの花は葉の大きさに比べると小さく、直径4cmほど。しかし鮮やかな紫色が目を引く、とても可憐な花です。
この愛らしい花にも、実は萼や花筒にトゲがあるんですよ。

よく見るとトゲにびっしりと覆われたオニバスの花
よく見るとトゲにびっしりと覆われたオニバスの花

「絶滅危惧種Ⅱ類」のオニバスが自生するこの池は、たいへん貴重な場所。水元のオニバスは、東京都の天然記念物に指定されています。

東京都指定天然記念物であることを示す石柱と案内板
東京都指定天然記念物であることを示す石柱と案内板

しかしオニバスの花は、毎年見られるとは限りません。
一年生の水生植物ですが、種子は翌年発芽するとは限らず、数年から数十年休眠した後で発芽することもあるそうです。

神秘的なオニバスの花
神秘的なオニバスの花

公園協会の方によると、今年の水元公園のオニバスが咲き始めたのは7月2日。そのときは約40本が開花していたそうです。
そしてこちらを撮影した7月12日には、何と約270本ものオニバスの花が開花。近年まれに見る当たり年です。

貴重なオニバスの花が豊かに咲き誇る光景を、どうぞお見逃しなく!

池の奥までオニバスの花が続く景色
池の奥までオニバスの花が続く景色

希少植物のオニバスが自生する、水元公園のオニバス池。めったに見られない花がたくさん咲く様子を眺めに、ぜひ足を運んでみてくださいね。

名称: 都立水元公園 オニバスの一般開放
所在地: 東京都葛飾区水元公園 オニバス17号池・18号池
開放期間: 2022年7月2日(土)~9月4日(日)
開園時間: 9:00~14:30
料金: 無料
アクセス: JR金町駅から京成バス 戸ヶ崎操車場行き(金61)または西水元三丁目行き(金62)で「水元公園」下車、徒歩約7分/JR金町駅から京成バス(金63)で「水産試験場跡」下車 徒歩約3分(土・日・祝のみ運行)
水元公園HP: https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index041.html

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ライター/英和・和英翻訳者(東京都葛飾区)

出版社に11年勤務後、2009年にシンガポールに転居。東南アジアの文化と料理にハマる。2013年に帰国した後は日本文化に改めて関心を深め、今は東京の下町情緒が大好き。葛飾区の素敵なところをどんどん広めたいです。

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