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【川崎市幸区・Denim bis】極狭コーヒースタンドの店主は、街を彩るエンターテイナー

Ash俳優・吟遊詩人(川崎市)

川崎駅西口といえば、今はラゾーナという大きな玄関口がありますが、ラゾーナができる2006年より前からそこには昔ながらの商店街があり、個性的なお店が多くありました。昨日紹介した新岩城菓子舗さんはまさにそのお店の一つですが、実はその周辺には今また、とっても面白いお店が集まっているんです。

今日は、その中でも特に異彩を放つ、「極狭」のコーヒースタンド「Denim bis」さんをご紹介します♪

極狭空間

まずは、こちらの写真を見ていただきましょう。

こちらが、デニムビスさんの外観(横から見たところ)です。

Denim bisさんの外観(横から)
Denim bisさんの外観(横から)

そしてこちらが…前から…。

!!!!!!!

デニムビスの外観(前から見たところ)
デニムビスの外観(前から見たところ)

細!!!!!!!!!

(手前にある一通の標識の存在感が強すぎて、お店そのものがツッコまれてるようにしか見えないw)

芝居をしている私はすぐに目測で「一間(いっけん)だな…」と測ってしまいました。ちなみに一間は約180センチです。

一体どんな人が、この中にいるのか、気になりすぎますね。では…入ってみます。

店内は?

(恐る恐る)「こんにちはー…」

「はーい!」

Denim bisの内部
Denim bisの内部

お!中に入ると、意外と狭さは気になりませんね!

(私はこのお店は何度も来ているので、上記は単なる小芝居なんですが…ついつい芝居を入れたくなっちゃうその理由は、この遊び心ある店主さんが面白すぎる人だからなのです)

きょこさん登場

Denim bisを経営する「きょこさん」
Denim bisを経営する「きょこさん」

こちらが、このお店の店主・善恭子さん。通称きょこさんです。

実はきょこさんは、こちらの他にも遠藤町は河原町団地の北西で「カフェデニム」というカフェをやっています。そちらもとても素敵ところなのですが、何故か川崎経済新聞でも、紹介するのはDenim bisが先だったという…。何故か妙にこの極狭空間に惹きつけられてしまうのですねえ。…猫なのかな。

デニムビスさんは、2014年の12月に栄通り商店街から路地に入ったこの場所に誕生しました。

(昨年、18周年を迎えたカフェデニムについてはこちらをご覧くださいね。)

きょこさんが極狭カフェをやる理由

きょこさんは、こちらのカフェを始めた理由を

「作った時は、こんな狭いカフェつくってどうするのって色々な人に言われました。でも狭いからこそ、色々な可能性があるんじゃないかなあと思ったの。何より、面白いじゃない?」と話してくれました。

そうなんです、コロナ禍になる前は、この狭い店内のカウンターと壁の間にお客さんがとキュッと挟まって、談笑しながらコーヒーを飲んでいました。

デニムビスの公式Facebookページは、来店したお客さまの笑顔であふれている
デニムビスの公式Facebookページは、来店したお客さまの笑顔であふれている

お互いの距離が近いので、とても親密な雰囲気で語り合えるし…。

自分の顔を半分入れた「自撮り」もきょこさんの得意技♪
自分の顔を半分入れた「自撮り」もきょこさんの得意技♪

ずらっとカウンターに並んで立ち、コーヒーと焼き菓子を楽しみながら、地域の話に花を咲かせる、若い世代も。それはなかなか圧巻の景色でした。

今は残念ながら、店内での飲食はできず、コーヒーもお菓子も持ち帰りになってしまうのですが、またこの景色が戻ってくるといいなあ、と心密かに思っています。「何より、面白いもの。」この価値観、私も全く同感なんです。

店内で焼くお菓子もおいしい

現在は、こんな感じで、横の入り口からお菓子やコーヒーをテイクアウトできるようにしています。

「しばらくの間テイクアウトのみ」わかっちゃいるけど、少しさみしいですね
「しばらくの間テイクアウトのみ」わかっちゃいるけど、少しさみしいですね

ショーケースに並ぶ焼き菓子は、きょこさんの手作り。

定番はカヌレとシフォンケーキ♪

焼き立てのカヌレ、むっちりしていて本当に美味しいです。

「カヌレ、焼けてんじゃね?」とデニムビスのFacebookページに上がってくると、ついソワソワしてしまう
「カヌレ、焼けてんじゃね?」とデニムビスのFacebookページに上がってくると、ついソワソワしてしまう

季節ごとのファーブルトンもきょこさんの十八番
季節ごとのファーブルトンもきょこさんの十八番

シフォンケーキなどに使用する卵は、川崎市内の森正養鶏場から仕入れる「生みたてたまご」なのだとか。

コーヒーは、ハンドドリップ

また肝心のコーヒーの話が後になってしまいましたが、こちらのコーヒーはハンドドリップで一杯ずつ丁寧に淹れてくれます。

現在は、テイクアウトのみ
現在は、テイクアウトのみ

焙煎豆は、きょこさんに好みを伝えると、かなり自分好みの焙煎をしてもらえます。

私は、こちらのルワンダとエチオピアが大好きで、どちらもシナモン〜ハイあたりで焙煎してもらうことが多いです。

豆の特色によって、おすすめの焙煎度合いが違ったりするので、ぜひきょこさんに相談してみて
豆の特色によって、おすすめの焙煎度合いが違ったりするので、ぜひきょこさんに相談してみて

季節ごとに「季節のブレンド」が出ますし、「川崎ブレンド」「デニムブレンド」もあります。いろいろ飲み比べてみて好みの豆を見つけてくださいね。

カフェの店主は、エンターテイナー

早く、中で食べられるようになるといいなあ、と書きましたが、こちらのカフェ、きょこさんとのお喋りを楽しみにくる人も多かったんです。いや、ほとんどがそうと言ってもいいですね。

きょこさんは、カフェをこれから始めたい、という人には親身になってカフェの経営について経験談やアドバイスを話してくれますし、どこかにお店ができたよ、という話になると「ああ、あそこの店主の○○君は、小学生の時から知ってるのよ」と、地域のお母さん的な存在です。

そして、今はなかなかできなくなってしまいましたが、イベントの度にしっかりとキャラクターを作り込んで扮装をしたり、ウクレレの演奏を披露してくれたりと、お客さまを楽しませることになると、コーヒーと同じくらい手を抜きません。

きょこさんのピエロにはアマビエちゃんも天を仰いで…笑
きょこさんのピエロにはアマビエちゃんも天を仰いで…笑

昨年のきょこさんが主催するハロウィーンイベントには、私も参加させてもらって、屋外でアマビエ音頭を踊りましたが、きょこさんは自らピエロになって、来場のお客さまを楽しませていました。その身体を張ったサービス精神は、役者顔負けのものを感じます。

「だって、やり切った方が面白いじゃない」

…蓋し、名言だと思います!

面白すぎる焙煎士、あるいはコーヒーも淹れるエンターテイナー。

私も、エンタメ業界の端くれとして、きょこ姉さんの背中を追いかけて行きたいです!

こんな素敵な店主・きょこさんに会える川崎の極狭コーヒースタンド「Denim bis」、ぜひこの機会にみなさんも訪れてみてくださいね!

Denim bis 〜珈琲焙煎とおやつ〜
住所:神奈川県川崎市幸区中幸町1-25-2
電話番号:044-223-7178
営業時間:10時〜18時
定休日:月曜日
公式HP:https://www.denimbis.com
アクセス:JR「川崎」西口より徒歩9分

俳優・吟遊詩人(川崎市)

琵琶を弾き歌う俳優です。世界80都市を旅した結果、日本文化を愛しています。旅と出会いと美味しいお酒がインスピレーションの源。MCアマビエちゃんはアマエビちゃんにメタモルフォーゼ。フラットで差別のない目線で記事をお届けしたいと思っています。Stay tuned!

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