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【川崎市中原区・カフェハット】出会いとライブともちもちパスタ 人生をゆるく見守る居心地◎カフェ

Ash俳優・吟遊詩人(川崎市)

さて、武蔵新城のお店を少しずつ紹介しているところです。

エリアリノベーションのことを知ってからは、点と点が繋がって、面で変わっていく街の様子が面白くてずっと追いかけているのですが、今日は、私がこの街で一番最初に入ったお店について紹介したいと思います。

こちらのお店「Cafe HAT(カフェ・ハット)」です。

サンモール商店街の2階にあるカフェハット

こちらがカフェハット入り口。

サンモール商店街からゆうゆう通りに出る少し手前の左手、2階のお店です。先日紹介した整体のNAICHANとはとても近いですね。3年くらい前から目の前に「一本堂」と言うパン屋さんができています。

出会いはライブ

忘れもしない、2015年の4月、知人に連れられて初めて武蔵新城に来た私。カフェハットでは、数名のアーティストがライブをやっていました。

大師線の歌を歌っていたナカサン
大師線の歌を歌っていたナカサン

まだ空太郎が3歳になったばっかりで、ライブにもいけず、自分が出演することもできず、モヤモヤしていた頃だったので、自分が住んでいるところから二駅電車に乗るだけでライブを聴くことができるなんて、とても嬉しかったのを覚えています。そうだ、私ももっと地元で表現の場を持ってもいいのかもしれない、と思わせてもらいました。

今はなかなかこの風景も見られなくなってしまっていますが、カフェハットは、こんな風に縁があるアーティストが集まって、音楽ライブを行う賑やかなカフェだったのです。

もちもちパスタ

その時、友人たちが口を揃えて言っていたのが「ここのパスタの麺はモチモチしてて絶品だから絶対食べたほうがいい」と言う言葉でした。

麺がもちもちしているパスタ!!

月替りでいろいろなパスタが登場しますが、生麺を選ぶと、モチモチ感たっぷりのパスタに出会えます。

こちらは、ある月のメニューの一例。

1. チョリソーとにんにくの芽のペペロンチーノ800円(生麺900円)
2. 豚バラのトマト煮とごぼうのトマトソース930円(生麺1,030円)
3. 帆立小柱とアスパラガスのウニクリームソース1,050円(生麺1,150円)
4. “梅肉和え”ヤリイカとキノコの和風スパゲッティ900円(生麺1,000円)

どこか懐かしさを感じるパスタソースが、絶妙にモチモチの麺にからむ
どこか懐かしさを感じるパスタソースが、絶妙にモチモチの麺にからむ

帆立の小柱はハットのパスタの定番素材、いろいろなソースに姿を変える
帆立の小柱はハットのパスタの定番素材、いろいろなソースに姿を変える

こうしてみると、私はこのお店で和風パスタを選択することが多いなあ…。

和風のパスタソースとモチモチ麺の相性が抜群なんです。さっぱりしているのに、食べ応えがあって。

定番のカルボナーラは人気メニュー
定番のカルボナーラは人気メニュー

もちろん、洋風のパスタも最高に美味しいですよ。こってり好みの方は、ぜひこちらを!

コーヒーは、サイフォンで

ここのランチメニューが人気の理由の一つは、1000円ちょっとのパスタに、200円プラスするだけでコーヒーとサラダが追加できること。

シーザードレッシングのかかったサラダもとても美味しい
シーザードレッシングのかかったサラダもとても美味しい

そしてそのコーヒーを、一杯ずつ丁寧にサイフォンで淹れてくれることです。

ランチでも作り置きはしない、一杯ずつ淹れた美味しいコーヒーを飲んで欲しい、という
ランチでも作り置きはしない、一杯ずつ淹れた美味しいコーヒーを飲んで欲しい、という

店主の素顔

こちらが、カフェハットの店主、出塚祐司さん。生まれも育ちもこの街、と言う生粋の新城っ子。

撮影のためにマスクを外していただいた、店主の出塚さん。この優しい笑顔に癒されている人も多い
撮影のためにマスクを外していただいた、店主の出塚さん。この優しい笑顔に癒されている人も多い

出塚さんがこのお店の店主になったのは、ご本人曰く「自然の成り行き」だったのだそうです。

「前の店主さんから、一緒にやらないかと誘われて。大学では理数系だったので、飲食の道に進もうなんて全く考えていなかったんです。そのうちに、その方から君たちに任せるよ、と店を譲り受ける形になったのですが、30歳くらいまではまだ、本腰が入っていなかったと思います」

そう、笑いながら話してくれる出塚さんの印象を一言で言うと、「しなやかな受け身」です。

「最初は調理を友人がしてくれていたから、自分は経営とホールに専念していたけれど、その人が自分の店を出す、ということになり、調理も自分でできるように頑張りました商店街の理事も、やってくれと言われて引き受けた仕事ですが、おかげでいろいろなことを学びました」

飲食店を経営されている人は、すごくパワーがあって、最初から自分の店をこうしたい、という情熱で動いているのかな、と思っていたのですが、出塚さんの場合は「周りからのパス」を柔らかく受け止めて、一途に育ててきた結果、今のお店があるんですね。

1000ベロなどのイベントで街が盛り上がるのが面白かった

商店街の理事をやったことで、他の店や街の動きと連動する面白さを知った、と言う出塚さん。

川崎経済新聞(https://kawasaki.keizai.biz)のこちらの記事でも、出塚さんのコメントを紹介させてもらってました。

ワールドカップ観戦の熱い思い出もあったなあ…。

二号店をCHILLに出店、さらにその先へ

街のつながりは自ずと広がっていき、昨年は武蔵新城に新しくできた複合文化施設の「CHILL」の中にカフェハットの支店が入りました。

CHILLでもHatのもちもちパスタが食べられる…と思ったら、こちらはパスタ以外のメニューがメイン
CHILLでもHatのもちもちパスタが食べられる…と思ったら、こちらはパスタ以外のメニューがメイン

来た話を、断らずに受け続けていたら、思い及ばぬところにも広がっていった。ご縁に感謝したい、という出塚さん。それはもう、「人徳」と呼ばずしてなんと言いましょうか。

「最近はようやく、理想とするお店の形が見えてきました。それをするためには、1店舗だけでは難しいので、CHILLのお店と、さらにもう少し広げていけたらいいなと思っています」と、最後に少しだけ今後の夢を語ってくれました。こうやっていろいろな人に話していれば、近いうちに叶うんじゃないでしょうか。武蔵新城は、そういう街ですね。

今日はパスタが食べたいなと思った時に、ふっと脳裏に浮かぶパスタ。「シェフが腕によりをかけて作る本場イタリアのパスタ」ではなく、街の人が笑顔になることを想像してカフェのマスターが作る日本人好みのパスタ」といったところ。不思議とこれが、定期的に食べたくなるんです。

気取らない、大好きなお店です。ぜひ皆さんも行ってみてください!

Cafe HAT (カフェハット)
住所:神奈川県川崎市中原区新城1-16-12 
電話番号:044-788-0116
営業時間:9時〜24時 (緊急事態宣言下はお問い合わせください)
定休日:日曜日
公式HP:http://cafe-hat.com
アクセス:JR「武蔵新城」駅南口より徒歩6分

俳優・吟遊詩人(川崎市)

琵琶を弾き歌う俳優です。世界80都市を旅した結果、日本文化を愛しています。旅と出会いと美味しいお酒がインスピレーションの源。MCアマビエちゃんはアマエビちゃんにメタモルフォーゼ。フラットで差別のない目線で記事をお届けしたいと思っています。Stay tuned!

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