武蔵小杉って今はなぜか「オシャレな街」みたいに思われてますが、私が引っ越してきた時はまだまだ工場地帯のベッドタウンで、人情味こそあれ、オシャレ感はあんまりなかったです。

駅前が再開発で変わっていき、どんどん便利になっていくのはありがたいですが、その影で昔の名残を留めているようなお店も、私は好きです。武蔵小杉の南武線のガード下に、そんなお店があります。

鯛焼きといえば…高校時代の買い食い？

駅からの帰り道に、鯛焼きやさんがあったら…とりあえず買いたくなるよね。

部活の帰りに、買って帰った高校時代を思い出しながら…←はっきり言ってイメージです。うちは田舎の高校だったので、帰りに寄れる甘味処や喫茶店なんかなくて。

（イメージ↓）

だからこそ、身体を動かした帰りにふらりと鯛焼きを買い食いする、みたいのに憧れていましたw　大人になってからも、稽古の帰りに鯛焼き屋さんを見つけると寄らずにはいられない。

人情屋台 一心

そんな私の前に、ある日突然現れたのがこちら。

いや、正確にいえば、お店自体はずっと前からあるんですが…。

立ち飲みのお店に、なかなか「よっ！お疲れさん」と入っていはいかれずに、心惹かれながらも入ったことのないお店でした。ですが、鯛焼きを始めてくれたとなれば、これは女子高生のノリで買うしかないでしょう！！「すみませーん、鯛焼き一個ください！！」

「桜前線北上中なのに、安くしちゃったよ」

「はいよー！」っと元気にお返事してくれたマスター。

「今ね、桜あんが期間限定で30%オフだよ。桜前線はまだ北上中なのに、安くしちゃったんだよ」

と笑顔を見せます。

それならば、桜あんを買わねば女がすたる！？

このコロナ禍で、夜の営業時間が短縮されました。居酒屋だけでは売り上げ目標を叶えるのが難しい、というお店が次々に「二毛作」を始めていますが、こちらも立ち飲み屋台一心さんの、昼の顔として始まったのだということを話してくれました。

「桜散る」は…。受験シーズンは終わってるからまあ、いいかw

それにしても安くて嬉しい！！せっかくなので2尾買うことにします！！

焼き立てを食べるべし！！

本当はその場でパクリといきたい処なんですが、コロナ禍ということでグッと我慢して、おうちまで連れて帰りました。

昔懐かしい、鯛焼きです！！

頭から食べますか？しっぽから？

そんな古典的な質問は置いといて、とりあえずしっぽから行きました！

やっぱり、あったかいうちにパクッといくと美味しいですね♪

桜のあんこも、はみ出すぐらいにたっぷり入っていましたよ。そして、食べているうちに思い出してきました。そういえば、以前この同じ場所に「コロちゃんのコロッケ屋」と「ほりや」という鯛焼き屋さんがありませんでしたか？

名前からしてもこの鯛焼きは、その味を踏襲したものだったんですね。

引っ越してきたばかりの頃、一度同じような思いで買ったことがあったことを、一口食べたいま、思い出しました。

変わりゆく街並みの中で

目まぐるしく変わっていく街並みの中で、昔のことを一瞬でも思い出させてくれたこと、なんだかうれしかったです。自分は流れもので、昔ながらの武蔵小杉住民ではないけれど。それでも10年以上ここに済んで、街の変遷をみていてる、ふと、10年前のことをこうやって思い出せるお店って貴重だと思いました。

一心さん、ありがとうございます！

次は勇気を出して、立ち飲みしてみようかな♪