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【川崎市中原区・ナカテツ】地元で哲学してみる? 政治とは話し合い、語り継ぐことなんだって!

Ash俳優・吟遊詩人(川崎市)

本日は、稽古の間じゅうずっと参加したくてウズウズしていた近所の読書会に参加してきました!

その名も「ハンナ・アーレント『人間の条件』を読む」です!

ナカテツ=中原区の哲学カフェ

こちらは中原区で哲学を深めてみようと、きゃさりんさんという女性が始めた活動。「思いつきで始めてみたのに」ときゃさりんさんがびっくりするくらいにあれよあれよと人数が増え、いまは100人を超えています。

実は、哲学に興味のある人は多いのだろうと思います。

特にこのコロナ禍、生き抜くためのいろいろな知恵やヒントが、哲学にあるような気もしますよね。

本日は「ハンナ・アーレント」という女性哲学者の『人間の条件』という本を読む会ですが、ほかにも武蔵新城、平間、元住吉でそれぞれ異なるテーマで「ナカテツ」が開かれているので、ぜひチェックして自分の興味ある分野から「哲学」の扉を開いてみてください!

(このご時世で、定員を設けていて、早くから満席になる回もあるみたいなので、まずはFacebookグループに参加しましょう。)

明日開催のこちらは平間で話す「まちづくり」とは?

二日連続で開かれているのですね!
二日連続で開かれているのですね!

元住吉の私設図書館「おおきな木」での哲カフェ。

多様性について語るのは興味があります
多様性について語るのは興味があります

武蔵新城では大人の哲学カフェとして「ケガレ」について

どれも面白そうですが、私はとりあえず「人間の条件」で手一杯です(汗)。

『人間の条件』を読みましょう

さて、武蔵小杉での『人間の条件』読書会は上記の哲学カフェに比べて、かなり学術的。ハンナ・アーレントという女性哲学者の研究者で、国内では第一人者とされる佐藤先生を講師として招き、非常に読みづらいとされる『人間の条件』の読み解き方を聞きながら、読み進めていくという内容です。

ハンナ・アーレントがどれだけ読みづらいかというのは、以前第一回に参加した時に私、noteに記録しておりますので、よろしければお目通しください。

前回参加した2月から、4ヶ月が経っており、果たしてついていけるかな?という不安は、「あ、1ページしか進んでないから大丈夫」というきゃさりんさんの言葉で簡単に解消w

さて、楽しみに伺いましょう。

会場はホテル精養軒

武蔵小杉の老舗ホテル「ホテル精養軒」を使って、とっても優雅な雰囲気で始まります。

こちらは前回の部屋の様子
こちらは前回の部屋の様子

今回は前回とは違う部屋でしたが、会場は厳重にパーティションで区切られ、換気もこまめに行ってくれていました。

参加費は、お茶付き=1,500円、昼食付き=3,000円のどちらかを選ぶことができます。

ホテル精養軒の食事は美味しいので、食事付きで参加される方は多いです。

本日の御膳
本日の御膳

私は今日はお茶で参加しました、美味しいコーヒーをいただきながら、ハンナ・アーレントを読み進めます!

講師の千葉大学名誉教授 佐藤和夫先生

ハンナ・アーレント研究の第一人者・佐藤和夫先生、手前の後ろ姿がきゃさりんさん
ハンナ・アーレント研究の第一人者・佐藤和夫先生、手前の後ろ姿がきゃさりんさん

佐藤先生の話は、とにかく面白いです。

第1回目はなぜハンナ・アーレントが読みづらいのかということを教わるだけで、ほとんど3時間を使ってしまったのですが、そのなかに本当に多くの学びがありました。

第2〜4回めは、私は稽古と重なってしまい出られなかったのですが、その間にも1ページしか進んでいないというのだから、その脱線ぶりがおかわりになるでしょう。その脱線にこそ、本質が隠れているのだということを、1回目もあとから振り返ってわかったものです。

結論:今日も1ページしか進まなかった

政治=市民活動

ハンナ・アーレントの定義する「政治」は、「市民活動」を指しているということを先生は繰り返し伝えてくれます。最初は「は?」と思うこの定義、読み進めれば進めるほど、うんうんと頷きたくなる深みを持っているのです。

歴史=語り伝えること

もう一つ、前回も先生が言っていたのは「歴史」というのは事件そのものを指すのではなく、それを語り伝えていくことなのだ、ということです。事件が起きたとき、それについて話し合い、なぜそれが起きたのかについて考察していくことこそ、人間らしい営みなのだ、といいます。

ソクラテスとプラトンの違い

ソクラテスはポリス(国家)のあり方について疑問を呈することはなかったけれど、プラトンはその師匠の死に様(国家によって断罪されて死に至る)を見ており、どのような国家が理想的であるかについて説き、さらにはその理想型とした「哲人政治」を実践しようとした。

今ここにあげた3つ以外にも雑談を含むさまざまな「目鱗」の話が飛び交います。

(そのなかで、私がこの春に関わっていた2作品「アンティゴネー」と「忠臣蔵」の話が出てきたので、私は内心めちゃめちゃテンションが上がっていました)

人間は、自分自身でさえも、自分の中で起きたことの記憶を再編成しながら生きている。

これは、歴史について先生が話していたときに言っていた一言ですが、印象に残ったのでここにも書き留めておきます。

これ以上書くと、読者のみなさまも「哲学の深い森」にお連れしてしまうと思うので、今日はこの辺にしておきますが、もしも、深い森にすこし足を踏み入れてみようかな、というかたは、ぜひFacebookページをチェックしてみてくださいね。

ホテル精養軒さんのレストランについても、近々レポート予定ですので、そちらもお楽しみに!

竹藪にも涼を感じられる、ホテル精養軒
竹藪にも涼を感じられる、ホテル精養軒

※本日の詳しい内容については、近日中にnoteにアップしますので、気になる方はそちらのフォローをお願いします。

ナカテツ

イベントは毎回こちらのページで案内されます

https://www.facebook.com/groups/1036995560133504/

俳優・吟遊詩人(川崎市)

琵琶を弾き歌う俳優です。世界80都市を旅した結果、日本文化を愛しています。旅と出会いと美味しいお酒がインスピレーションの源。MCアマビエちゃんはアマエビちゃんにメタモルフォーゼ。フラットで差別のない目線で記事をお届けしたいと思っています。Stay tuned!

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