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【川崎市中原区・おおきな木】哲学カフェも開催される、地域の「おうちとしょかん」へ行ってきた!

Ash俳優・吟遊詩人(川崎市)

哲学はいかが?

…と、いきなり言われてもね。(笑)

でもそのくらい、気軽に地元で「哲学できる」場所があるのです。

今日は以前も紹介した「ナカテツ」と、その会場である「おおきな木」ご紹介します!

ナカテツ

中原区で定期的に開催されている哲学カフェ「ナカテツ」については、以前こちらの記事でご案内しました。

上の記事でも紹介している、ナカテツ主宰者・きゃさりんさんの目標は中原区の全ての駅で哲学カフェを催すことだそうです。

年齢やバックグラウンドなどに関係なく、すべての参加者がフラットな目線で様々な問題について真剣に語り合える、哲学カフェはとても知的で面白く、刺激的です。

今回は会場が気になっていた「おうちとしょかん・おおきな木」だとおうかがいしたので、取材もかねて参加させていただきました!

こちらが「おおきな木」

今年の春に、竹井斎さんと野口美年子さんのご夫妻が、ご自宅を改装してその1階部分をコミュニティスペースとして地域に開いたのが「おうちとしょかん・おうち寺子屋 おおきな木」です。

場所は、井田中学校のすぐ近くです。住宅街の一角で、元住吉の駅からは徒歩だと20分弱くらいでしょうか。国際交流センターの横を通っていく道だと少し早いかも。お散歩するのにはちょうどいいコースです。

「おおきな木」の名前の由来になったメタセコイアの木の前に立つ竹井斎さん、野口美年子さんご夫妻
「おおきな木」の名前の由来になったメタセコイアの木の前に立つ竹井斎さん、野口美年子さんご夫妻

本当に大きな木(メタセコイア)が家の前に立っていました。

玄関に開室の予定が掲示されている
玄関に開室の予定が掲示されている

蔵書を開放

入り口側の書棚には、野口さんの蔵書が並んでいます。長く小学校の先生をしていたという野口さんの蔵書は、ジャンルも対象年齢も多岐にわたっていました。

「だれかの本棚」を見るのが私は大好きなので、こういう空間に来るとワクワクします。

ハリーポッターシリーズ、上橋菜穂子さんのシリーズなど、ファンタジーも揃っていました
ハリーポッターシリーズ、上橋菜穂子さんのシリーズなど、ファンタジーも揃っていました

こちらの本棚は、竹井さんの蔵書。

(思わず寄ってしまったのは、私もSFが好きだからですw)

星新一シリーズはもちろん、最新のSF大作「三体」が全巻ありますね、さすが!
星新一シリーズはもちろん、最新のSF大作「三体」が全巻ありますね、さすが!

高校生から大人まで楽しめそうな漫画もずらり。

端から読んでいきたい感じです。

ピアノもある

弾いていいんですか?と聞いたら、「いいんですよ」と野口さん。

リコーダーの練習なども歓迎だそうです。

たくさん弾かれたアップライトピアノは、あたたかい雰囲気を醸してくれますね
たくさん弾かれたアップライトピアノは、あたたかい雰囲気を醸してくれますね

ちょっと写真を撮り損ねてしまったのですが、赤ちゃんがごろんと寝られる和室も入口の近くにありました。乳児のいる方も、利用しやすそうですね。

交流スペースで哲学カフェを

「ナカテツ」は、部屋の中央に机を並べて行われていました。きちんとパーティションも備えられています。

この日のお題は「寛容性について」ということで、リアル参加のメンバーだけでなく、Zoomでのオンライン参加者も4〜5人ほどいらっしゃいました。

竹井さんはzoomの操作もお手の物という感じで、遠隔からの参加者との会話にも、なんのストレスもなく会が進みました。すごい!(Zoomでの講義にいつも苦労している私…)

マイクやスピーカーの音量の設定なども絶妙でした
マイクやスピーカーの音量の設定なども絶妙でした

寛容性について

本日の参加者は、他県から参加してくれた教職を目指す大学生や、トレーニングコーチの方、お医者さん市職員の方などなど、さまざまなバックグランドを持つ方々でしたが、きゃさりんさんのゆるーく、断定のない、気づき重視の進行のもと、活発に議論が行われていました。

きゃさりんさんの進行は垣根をつくらない
きゃさりんさんの進行は垣根をつくらない

最初は私も(寛容性なんて大文字のテーマを、課題図書もなく哲学的にどう語り合うのだろう?)と半信半疑で参加したのでしたが、なるほど、教科書がないほうが人は自由に発言ができるのですね。

知識重視ではなく、体験重視で「哲学」を語る…。プリミティブではありますが、却ってもともと哲学ってこういうところから始まったんじゃないか、と思わせてくれる何かがありました。

ちなみに、次回(9月19日14時〜)は「エンパシー」について語ることになりました。(こちらは耳慣れない概念なので、課題図書あり(『僕はイエローでホワイトでちょっとブルー』をできれば読んでくる、くらいのものです)。

もしも、この記事を読んで地元でゆるーく哲学してみたいな、と思った方は、「ナカテツ」のFacebookグループ(https://www.facebook.com/groups/1036995560133504)にいいね!をしておくと、情報を得ることができます。

地元にこういう場所がもっと増えるといいですね

今回もいろいろな気づきをいただいた「ナカテツ」、そのざっくばらんな雰囲気を支えていたのは、やはり「おおきな木」という知的で自由な場の力なのではないかと感じました。

ご自宅の一角を地域に開放しよう、という竹井さん、野口さんのこころざしに触れることができて、とても有意義な時間でした。感謝でいっぱいです。

竹井さん、野口さん、ありがとうございます!
竹井さん、野口さん、ありがとうございます!

金曜日にふらりと寄ってみるのもよし、「ナカテツ」に参加してみるのもよし。そして、自分自身でこういう場を開いてみるのもまた素敵なことですね(そう簡単なことではないと思いますが)。

このような場がもっと増えれば、社会課題はどんどん解決していくのかもしれない、なんて夢をみながら、おおきな木をあとにしました。竹井さん、野口さん、ありがとうございました。

おうちとしょかん・おうち寺子屋 「おおきな木」
住所:川崎市中原区井田杉山町24-8
電話番号:044-766-7021
開館日:金曜日(イベント時は他の曜日にも開館)
開館時間:10時〜12時、15時〜18時
※感染予防対策のため、現在定員10人までとし、利用者名簿への記入をお願いしています

俳優・吟遊詩人(川崎市)

琵琶を弾き歌う俳優です。世界80都市を旅した結果、日本文化を愛しています。旅と出会いと美味しいお酒がインスピレーションの源。MCアマビエちゃんはアマエビちゃんにメタモルフォーゼ。フラットで差別のない目線で記事をお届けしたいと思っています。Stay tuned!

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