【長崎市】可愛いペンギンを通して長崎の海とふれあえる 長崎ペンギン水族館
長崎市の水族館と言えば、やはり長崎ペンギン水族館。
1959年に長崎水族館としてオープンしました。
2001年4月22日から長崎ペンギン水族館として生まれ変わり、開業から60年以上も市民から愛され続けています。
そんな長崎ペンギン水族館を今回は紹介します。
地球上に存在するペンギンの半数の種類が見られる
最初は長崎ペンギン水族館の歴史と記録の紹介。
地球上に生息しているペンギンの種類は18種類といわれてます。
そのうち9種類ものペンギンを飼育・展示しているのは全国でもこの水族館だけ。しかも現在約180羽も飼育しているうち、約8割の子たちが長崎で生まれています。この繁殖技術や飼育技術は『長崎方式』として海外の文献で紹介されているほどです。
そのほかにもいくつかのペンギンに関する世界記録があります。
二つの世界最長飼育記録と三つの全国初の記録
まずは二つの世界最長飼育記録を紹介します。
一つ目は、キングペンギンのぎん吉。
ぎん吉は1962年に南極海からやってきて長崎水族館で飼育されていました。
2002年2月11日に永眠するまで、39年9ヶ月と15日過ごしました。
これはペンギンの世界最長飼育記録として残っています。
次にエンペラーペンギンのフジ。(エンペラーペンギンは現在のコウテイペンギン)
フジは1964年3月に南極海からやってきて、1992年8月に永眠するまで過ごした期間は28年5か月。これもエンペラーペンギンの飼育記録として世界最長です。
次は全国初の記録を紹介。
まず、1965年9月2日に国内初のキングペンギンの繁殖に成功しています。
今やペンギンを飼育している水族館で、よく見かけるペンギンパレード。
これも長崎ペンギン水族館(旧長崎水族館)が日本で初めて開催したといわれています。
2009年には世界初の自然の海で泳いだり、砂浜で休んだり自由にしているペンギンたちの姿を見れる「ふれあいペンギンビーチ」があります。
目の前でみることが出来るペンギンたちのお食事タイム
長崎ペンギン水族館と言えば、入口入ってからすぐの深さ 4メートル、使われているアクリルガラスの厚さは21.5センチ、水量200トンの国内最大級のペンギンプールです。
普段はこの水槽の中をペンギンたちが空を飛ぶように泳いでいます。
ペンギンが泳いでいることを期待して行きましたが、この日は一匹だけ泳いでいました。
なぜ、泳いでいなかったのかはペンギンプールの上の階にある亜南極ペンギン室に行って分かりました。
ちょうどペンギンたちのお食事タイムでした。
お食事タイムはペンギンたちの食事してる姿が見やすいように飼育員さんが目の前まで連れてきてくれます。
長崎ペンギン水族館のペンギンたちは人馴れしているので、見学しているとペンギン自ら目の前まで来てくれることもよくあります。
他の施設から移動してきたばかりで緊張しているせいか、食事を受け付けないキングペンギンと飼育員さんのコミカルなやり取りがありました。
飼育員さんの足元にいるイワトビペンギンは、自分の口より大きいのにエサを横取りしようと狙っています。
目の前まで近づけて、やっと食べていました。
斬新な展示
ペンギンはもちろんですが、ほかの生き物たちの展示物も見どころです。
今回は企画展示が開催されていました。
主役は長崎市戸石町の養殖シマアジ。
今回の企画は長崎市主催のさしみシティプロジェクトの一環で、展示されています。
長崎市戸石町は、水産物の養殖がとても盛んな町として知られています。中でも長崎市伝統かんきつ「ゆうこう」を使用して育てているシマアジは戸石町だけです。
ゆうこうとはユズと同じ香酸かんきつの一つ。
長崎市の一部地域でしか栽培されていません。
私も食べたことありますが水分もあり、見た目によらずさっぱりとした甘味があります。
フルーツを食べている養殖魚は別名「フルーツ魚」とも言われています。
あたえるエサにフルーツを混ぜることによって、魚独特の臭みを抑えたり、褐変を抑える効果が期待できるといわれています。
生体展示してあるシマアジは、とても大きく身もしっかりついていました。
見るからに身もぷりぷりとしています。
優雅に泳いでいる姿をみて美味しそうに感じました。
※長崎さしみシティのコラボ企画展は5月末まで。
温帯ペンギンゾーン
温帯ペンギンゾーンは暖かい地域に住んでいるペンギンたちが飼育されています。
青空の元のペンギンたちも食事タイム中でした。
亜南極ペンギン室のペンギンたちと変わって、お食事に夢中で人間に見向きもしません。
こちらでも職員さんがペンギンたちを見やすくするために近くまで連れてきてくれます。
職員さんに夢中になりすぎてプールに落ちてしまう子たちもいました。
エサ欲しさに必死についてまわるペンギンたちが、とても可愛らしいです。
まとめ
60年以上も地元の人達をはじめ、沢山の人に愛されている長崎ペンギン水族館。
長崎を取り囲んでいる海の生き物たちを身近に感じることができます。
しかし野生のペンギンを始め、海の生き物は今、地球温暖化の影響や人間たちが捨てたゴミなどの影響で年々生体数が減少しています。分かっていても肌で感じることはないのではないでしょうか。
スマートフォンなどの機械が発展しても、生き物たちの息づかいや美しい毛並み、瞳の輝きをリアルに伝えることはできません。
長崎ペンギン水族館はペンギンを通して、自然と人の共生について考えるきっかけを与えてくれています。
今度の休みにでも個性あふれるペンギンたちに会いに行って、海の大切さを感じてみてはいかがでしょうか。