暗い、汚い、虫がいる、怖い……

「公園は楽しいけれど、公園のトイレを使うのはちょっとイヤ」なんて思う人もいるかもしれません。

そんな方へ今回は、「わざわざ行ってみたい絶景の見えるトイレ」を紹介します。

東京の最果てにある「島」へ

絶景トイレがあるのは東京都大田区の「京浜島」。

「平和島」は聞いたことがある人もいるかもしれませんが、京浜島はなじみがない人のほうが多いのではないでしょうか。なんてったって、電車の通っていない、飲食店もほとんどない、工業と緑地に特化した人工島ですから。

京浜島は羽田空港の対岸、太平洋に面した東京の端にある人工島です。ここより太平洋に面した場所はほかにたくさんあるかもしれませんが、抜群のアクセスの悪さや、商業施設のなさが「最果て」らしさを感じさせます。

そんな島の周囲は東京臨海部の人工島らしく、緑地の公園で囲まれています。今回紹介するのは京浜島にある公園のひとつ、「京浜島つばさ公園」内にある3つのトイレです。

つばさ広場トイレ

つばさ公園入口すぐのトイレです。

つばさ公園のトイレ群は、看板や案内に統一感があってかわいらしい！公園にはトイレが3つあるから、星も3つ（★★★）なのかもしれません。

足元の間接照明がぽわっと灯り、ちょっと美術館や旅館みたいな雰囲気が出ています。

なかに入ると……

おお……！

トイレの入口部分が暗めに作られているぶん、正面にすこーん！と見える青空と飛行場がまぶしく目に飛び込んできます。こんなにも「景色を見るために作られたトイレの設計」にはじめて出会いました。

真正面にある、バーカウンターのような席に座ってみます。

良い……！トイレのバーカウンターでほっと一息するなんて生まれてはじめてです。

肝心のトイレも、もちろんきれいで使いやすいです。

つばさ公園のトイレに共通していることですが、どのトイレもしっかりした重厚なドアがついていて、トイレゾーンはしっかり密閉されているんですよね。だからそのなかには虫がほぼ入らない！

しかも、景観を活かして暗めの照明になっている入口と比べて、トイレゾーンはちゃんと明るいです。虫のいない、明るい個室トイレの安心感……。個室だけ見たら、きれいな駅構内のトイレと言われても遜色のない場所です。

つばさ展望トイレ

入口から2番目に近いトイレです。

縦に細長いつばさ公園のちょうど中央付近に位置し、その名の通り、せり出したデッキからは展望が楽しめます。

あまりに展望デッキとして優秀するからか、「ここはトイレなのでデッキで撮影しないでください」という主旨の張り紙がありました。

そのため、今回は外観からお楽しみください。

純粋にトイレに行った人が楽しめる絶景。それもそれでレアな体験かもしれません。

かどっこトイレ

個人的に好きなのは、つばさ公園内でも一番奥地にある、その名も「かどっこトイレ」です。ほんとうに「かどっこ」なので、ネーミングに笑ってしまいました。

手前の2つのトイレとは異なり、海に面しているものではありません。すぐそばに展望スペースはありますが、かどっこトイレはその少し後ろにひっそりと存在します。

なかはこんな感じ。こちらもぽわっと証明がついているので、夜でも安心感がありそうです。

つばさ公園トイレ群ではお馴染みの、虫が入ってこない重たいドアを開くと……

なんときれいなトイレ！

空調の効いた、静かでピカピカなトイレがありました。ここだけ見たら駅ビル商業施設くらいきれいだ……！

東京の最果ての公園の、一番奥にある「かどっこトイレ」がこんなにピカピカだなんて、まったく想像していませんでした。

かどっこトイレに行ったなら、ぜひその近くの展望ベンチにも立ち寄りましょう。

入口と比べてこちらのほうが羽田空港に近いので、飛行機の離着陸を眺めたい・撮影したいしたい人にはぴったりです。もちろんぼーっとするのにもおすすめです。

ベンチの近くには、とろとろに溶けた猫たちもいました。

以上、京浜島つばさ公園の3つのトイレを紹介しました。

京浜島つばさ公園はBBQや釣り、飛行機の撮影、ランニングやウォーキングにぴったりの、展望が自慢の公園です。

ちょっとアクセスしにくいのが難ですが、そのぶんいつも空いていてのんびりした公園なので、リフレッシュしたいときにはぜひ散歩してみてください。

その際はぴかぴかで展望抜群のトイレにもご注目！ここだけの絶景トイレ体験ができるはずです。

マニアックなスポットへの散歩や旅に興味のある方は、ぜひフォローしてくださると嬉しいです！ではまた次の旅で。