【サビそのまま】#13 フォルクスワーゲン タイプ3ノッチバック アメリカ香る還暦セダン
15歳で単身渡米 ストリートカルチャーに憧れ
フォルクスワーゲン タイプ3のノッチバック (1964年型) にお乗りのShuさん。
タイプ3には3つのボディ形状があり、セダン型のノッチバックとファストバック、それにステーションワゴンのスクエアバックが設定されています。
Shuさんはアメリカのストリートカルチャーへの憧れを胸に中学卒業直後に単身渡米し、それから15年ほどアリゾナ州で過ごしました。
アリゾナは暑すぎて思い描いたストリート像とは若干の乖離があったものの、高校ではメキシコ人らとともにストリートグループに属してつるんでいたそう。
キャンプ場でショットガンの威嚇射撃を受けるなど、波乱万丈のアメリカ生活を過ごしたと語ります。
日米通算10台乗り継ぎ タイプ3と運命の出会い
初の愛車は通学用に買った日産セントラ (日本名サニー)、次の愛車は友人の父親から500ドルで買い取ったS30型フェアレディZでした。
S30Zが盗難に遭うと240SXに乗り換え、モトクロスを始めてからはピックアップを乗り継いだとのこと。
モトクロスで怪我をして帰国してからはルノー メガーヌ、スバルR1、ベンツBクラスなどを経て現在はアウディQ2とこのタイプ3にお乗りです。
タイプ3との出会いはおよそ8年前、徳島の実家に帰省した際に友人がレストア中のタイプ2パネルバンを見に行き、そのショップの奥で眠るこのクルマを発見。
サビやヤレ感もちょうどよく、まさに一目惚れしたものの子どもがまだ小さかったことから当時は断念したとのこと。
3年越しの購入 ドライブやサーフィンでも活躍
その後ショップのオーナーが奥様の幼馴染であることが発覚、縁を感じた折に件のタイプ3が売りに出されることを聞きつけ、ご家族を説得して購入に漕ぎ着けたいいます。
乗り込んでみて驚くのはシートベルトがないこと。この年式ではシートベルト無しでも車検には問題ないそう。
クラッチの扱いは現代のクルマとは若干異なるものの、慣れてしまえば特段難しさはなく、乗りやすいクルマでした。
今年還暦を迎える旧車ながら、奥様との週末のドライブをはじめサーフィンなどさまざまな用途で活躍している様子が伺えます。