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【宝塚市】大人の遊び場で季節の恵みを味わうかき氷。Un berger manquant

ぶらっと地域情報発信ライター(宝塚市)

むき出しのコンクリート風の壁に、気ままな椅子たち。廃墟に投げ出されたような空間で出合ったかき氷は、息をのむほど鮮やかでした。今回は「行方不明の羊飼い」に導かれたひとときをご紹介です。

阪急・逆瀬川駅から徒歩3分ほどのビルの2階にあるカフェ『Un berger manquant(アンベルジェモンクゥ)』さん。季節ごとにメニューがかわる美味しいかき氷が一年中いただけるということでお邪魔しました。

ちなみに店名はフランス語で「行方不明の羊飼い」という意味。
シックな絵画やオブジェが飾られた静謐な空間は、外界の喧噪から別世界に迷い込んだようで、少しだけ心が波だちます。

さて、本日のお目当ては巨峰のかき氷。

ピーナッツも気になります
ピーナッツも気になります

こちらはご夫婦で経営されていて、かき氷は奥様の永田美絵さんがつくってくださいます。できあがるまでの間、店内を拝見することに。

太陽のようなオレンジに吸い込まれそう
太陽のようなオレンジに吸い込まれそう

実はこちらでは、ガラスのオブジェや洋服の展示会なども行っているそうで、それはカフェだけでなく、「観る」や「身につける」も楽しめる空間にしたいという思いから。そのため、展示物が引き立つようにと、色を抑えたレイアウトにしているのだとか。

息遣いが聞こえてきそうな羊のオブジェ
息遣いが聞こえてきそうな羊のオブジェ

ミステリアスな銅版画やロゴをかたどったオブジェ、そして外国の配給票を使って創られた額装作品などを見ているうちに、場所だけでなく時間すら迷い込んでしまったような錯覚におちいります。

オブジェに見とれていたら、かき氷が出来上がりました!

巨峰のかき氷
巨峰のかき氷

色鮮やかな果物たちがまぶしくて、すでにとっても美味しそう。

途中でシロップを足しながら、丁寧に丁寧に、削られ、整えられていった氷たちは、少し荒さを残した歯ざわりが心地よく、コンポートした巨峰がしっとり馴染みます。
コンポートもシロップも果物そのものの味わいが生かされていて、濃くかつ爽やかな季節の滋味が、するすると喉元を過ぎて体に沁みわたります。トッピングのシャインマスカットが、ぱきっと新鮮なアクセント。うーん、美味しいです。
これだけでも十分なのに、しばらく食べ進めるとあらわれたのはレモンポセット。レモンと生クリームを組み合わせたもので、濃厚な酸味が楽しいサプライズです。

「最後まで飽きずに食べられるように工夫しています」と、美絵さん。
このほかにぶどうのジュレも入っていて、つるりとした食感がまたまた楽しく、繊細な組み合わせは上質なお菓子を食べているよう。波だっていた心がいっきに華やいで、最後まで美味しくいただきました。

ちなみにかき氷のメニューはだいたい3週間ごとに入れ替わります。詳しくはInstagramでのチェックをお勧めします。これから秋に向けて、さつまいもや栗、かぼちゃなどのかき氷も予定しているとか。どれも美味しそうですね。

別の日にカレーもいただきました。カレーのメニューは週替わりで、この日はチキンベースのスパイスカレー。旦那様の担当です。

ビタミンカラーの見た目もgood
ビタミンカラーの見た目もgood

すべて混ぜ合わせていただくと、ぴりりとしたスパイスにたまねぎのピクルスの甘みが効いて、こちらもとても美味でした。カレーとかき氷のセットでいただくお客様も多いんだそう。

すっかり楽しくなってお店を出ると、青空の下にいつもの喧噪がひろがっています。羊飼いが行方不明になった理由がちょっとわかるかも、と思いながら駅へ向かいました。

店舗情報

Un berger manquant (アン ベルジェ モンクゥ)
■ 場所:〒665-0035 宝塚市逆瀬川 1-13-27 トヨタビル201号室
■ TEL.:050-7117-6356
■ Open:11:30~19:00
■ 定休日:水曜日・木曜日
公式インスタグラム

地域情報発信ライター(宝塚市)

カフェ、庭園、美術館、ときどき神社。新しい出会いを求めて、カメラ片手に足の向くまま、気の向くまま。歴史のあるまち、宝塚の「いま」をお届けします。

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