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【調布市】深大寺そばが有名になったのは、昔の人の「口コミ」が由来? 深大寺そばを食べてきました!

ちゃぴん地域ニュースサイト号外NETライター(調布市)

深大寺は豊かな湧き水と緑に恵まれた、天台宗別格本山の寺院。
その歴史は古く、都内では浅草寺に次ぐ古刹です。

湧き水が流れる深大寺
湧き水が流れる深大寺

豊富な湧き水は、昔から住む人々の心に水神信仰をもたらしていて、深大寺の名は水神と関係のある深沙大王に由来しているそう。
そんな深大寺では、「蕎麦」が名物。
今回は深大寺そばの60年続く老舗、「青木屋」に伺いました。

深大寺そばの由来

深大寺周辺には、20件以上の蕎麦屋が立ち並びます。
中には江戸時代(1860年代)から続く老舗もあるそう。
なぜ、こんなにも深大寺では蕎麦が有名になったのでしょうか。

深大寺そばの歴史

深大寺そばの歴史は江戸時代から。
深大寺周辺の土は米作りに適さず、小作人はそばを作ることで、米の代わりにそば粉をお寺に納めていたそうです。
昔から土の質や湧き水に恵まれ、美味しい蕎麦作りには適していたのですね。

そして、そのそば粉で打った蕎麦を、寺で来客に振舞ったことが、深大寺そばの始まりと言われています。
では、そもそも、深大寺そばがなぜこんなにも有名なのか、皆さんはご存知でしょうか。
実は、「深大寺で作られた蕎麦は美味しい!」という口コミで広がったとされています。

口コミで広がった深大寺そば

深大寺蕎麦が有名になった理由については諸説あります。
農家から奉納されたそば粉で作った蕎麦が、来山者の間で好評だったのが始まりという説や、三代将軍「徳川家光」が鷹狩の途中で立ち寄った際に、賞賛し広まった説、上野寛永寺の大明院法親王に献上し、賞賛された説などが有名です。

しかし、それらはどれも献上蕎麦だったので、どんなに称賛され、全国に魅力が広がったとしても、庶民が食べることはできませんでした。
では、どのような経緯で庶民からも親しまれるようになったのでしょうか。
そのきっかけは、1800年代に江戸文化人である蜀山人が、深大寺そばを食べたことだと言われています。

蜀山人は江戸時代中期・後期で庶民の文化・ブームを作り出した人物。
蜀山人の口コミが庶民に伝わったことで、その歴史が現代まで受け継がれることになりました。
1961年には「神代植物公園」の開園で、更に注目されるようになり、現在の「深大寺そば」の人気が確立。深大寺そばは、その「美味しさ」の「評判」で歴史に名を残してきたと言えます。

そのような歴史をもつ深大寺そばですから、どのお店も独自のこだわりやプライドがあり、どこで食べても美味しいですよ!
口コミを広めてくれた昔の人たちに感謝ですね。

青木屋について

深大寺周辺には多くのお蕎麦屋さんがあり、お店ごとにこだわりや歴史も様々。
初訪問の場合、どこの蕎麦屋に行くか迷ってしまうかもしれませんが、基本的にはどこも美味しいのでご安心ください。

私は深大寺のほとんどのお蕎麦屋さんに行ったことがありますが、同じ蕎麦でもお店ごとに全く違います!
色々なお店を回ることで、自分の好みに出会えると思いますよ。

今回は60年続く老舗「青木屋」に行ってきました。

青木屋の雰囲気

青木屋は、深大寺周辺の蕎麦屋の中でも、店内が広々としています。
宴会、会席、法要等は行っていませんが、10名~100名までの団体予約を受け付けているほど広い店内です。
椅子のお席はもちろん、座敷もあるのでお子様連れのお客様も利用しやすい利点があります。

また、外の席ではペット同伴用テーブルもあるので、お散歩ついでの食事も可能です。
店内は、広いだけでなく、木の温もりを感じるホッとできる空間。
休日のお昼時は混雑することも多い深大寺ですが、混雑を避けてゆっくり蕎麦を味わうことができるお店ですよ!

青木屋のメニュー

青木屋のメニューは、近隣店舗に比べると非常にシンプル。
シンプルなメニューも蕎麦の味に自信があるからこそ。期待が高まりますね。

また、お蕎麦の価格も非常にリーズナブルです。
天ぷら付き以外は全て1,000円以下の価格は、深大寺蕎麦では珍しいと思います。

冷たい蕎麦

もり 700円
おろし 800円
とろろ 900円
天もり 1,150円

温かい蕎麦

かけ 700円
たぬき 750円
きつね 800円
月見 800円
山菜 900円
なめこ 900円
山かけ 900円
にしん 950円
天ぷら 1,150円

一品料理

みそおでん、お新香、まぐろ山かけ

飲み物

ビール(大瓶)、深大寺ビール、日本酒1合、冷酒、ノンアルコールビール
オレンジ、サイダー、コーラ、ウーロン茶

実食レポート

今回は冷たいお蕎麦から「天もり」と、温かいお蕎麦から「山菜」を注文してみました。

天もり

お蕎麦を味わうなら、まず冷たいもり蕎麦・ざる蕎麦をおすすめします。
蕎麦本来の食感や香りをダイレクトに感じることができますよ。

青木屋のお蕎麦は、少し白っぽく、太めで、モチモチこしがあります。
茹でたてを、冷水でしめて提供するので、艶々で瑞々しいお蕎麦です。

天もり
天もり

天ぷらは海老と野菜。
こちらも揚げたてを提供していただけるので、アツアツ!
塩をかけるのも良いですが、そばつゆを少し付けて食べるのも美味しいですよ。

青木屋の蕎麦つゆは、少し甘め。
どこか懐かしく、優しい味が私は大好きなんです。
モチモチ太めのお蕎麦に良く絡んで、少し濃いめのそばつゆが丁度良いです。

天もりは、個人的におすすめNo.1メニュー!
迷ったら、注文してみてくださいね。

山菜そば

冬の深大寺散策は、とにかく極寒!
緑と土が多いからか、都心よりも冷える気がします。
そんな冬には、温かい蕎麦が食べたいですよね。
もちろん、冷房で冷える夏にも、かけそばは安定の人気です!

温かいお蕎麦で個人的におすすめなのは、かけそばの山菜です。
青木屋は、かけつゆもお出汁たっぷりで美味。
かけつゆがお椀ギリギリまで入っているので、最後まで冷めずに食べることができます。

こちらも甘めのかけつゆが、優しい味なのでつゆまで飲んで、体もホカホカ!
山菜もたっぷり入っていて、プチプチ食感も良いですね。

山菜かけそば
山菜かけそば

お持ち帰りも可能です

青木屋では、生そばのお持ち帰りも可能です。
日持ちする乾麺も良いですが、蕎麦はやはり打ち立てが美味しいので、生蕎麦は風味が違いますよ。

テイクアウトできる生蕎麦
テイクアウトできる生蕎麦

美味しく茹でられる茹で方も付いているので、私でも美味しく食べることができました。
もちろん、あの美味しい麵つゆもお持ち帰りできるので、ほぼほぼ青木屋の味を自宅で再現できますね。
生蕎麦は深大寺土産にもおすすめです!

私は年末の年越しそばにも、深大寺の生蕎麦を自宅で食べています。
年越しは蕎麦屋が混むので、お持ち帰りの生蕎麦がとても便利ですよ。

自宅で茹でた青木屋の生蕎麦
自宅で茹でた青木屋の生蕎麦

お店情報

深大寺周辺はお蕎麦だけでなく、お団子やお饅頭など美味しいものがたくさん!
ちょっとした旅行気分も味わえる雰囲気なので、皆さんも遊びにきてくださいね。

もちろん、深大寺のお参りもお忘れなく!

【青木屋深大寺店】
住所:東京都調布市深大寺元町5-12-13
電話番号:042-488-1572
営業時間:am10:30〜pm16:00
定休日:不定休
HP:青木屋の公式HP

地域ニュースサイト号外NETライター(調布市)

地域ニュースサイト号外NETにて、調布市・狛江市のライターとして活動しています。生まれも育ちも調布市。三度の飯より調布が好き。基本食いしん坊。夢は調布のグルメを食べ尽くすことと、ドッグラン併設のカフェを調布に作ること。

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