【目黒区】残念なお知らせです。無添加でおいしいラーメンを作り続けてきた自由が丘「いちばんや」が閉店
自由が丘駅北口に広がる美観街の中にあるあっさり系のラーメン店「いちばんや」が2023年5月で閉店です。こってりとした家系ラーメンが苦手な私としては非常にショックを受けています。
「いちばんや」がオープンしたのは2002年のこと。自由が丘でラーメンが食べたくなったらかなりの頻度で訪れてきただけにちょっと残念すぎます。
うまみ調味料などは使わずに、スープ・麺・具材とすべてに無添加を貫いてきた「いちばんや」
「いちばんや」のスープは100%天然素材を使用。使われている材料はミネラル麦豚、熟成むかし鶏、北海道知床産羅臼鮭節、利尻昆布、羅臼昆布、真昆布、九十九里浜産煮干し、本鰹、宗田鰹、鯖節とあります。
2002年のオープン当時、ラーメンのスープでうまみ調味料を一切使わないというお店はちょっと珍しかったと記憶しています。
ラーメンに使われている麺は、オーストラリア産最高級小麦粉のプライムハードを使用。通常ではかんすい(重合リン酸塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、等の化学物質)や保存料を使いますが、それも使っていません。
かんすいを使用しないと中華麺らしさがでないといわれますが、いちばんやの麺はしっかりとしたラーメンらしいのど越しやコシもあり、小麦の風味が活きていると感じました。
チャーシューはスープにも使われているミネラル豚。味玉はとりたま本舗の元気鶏安心卵、布長のまぐろなど、ラーメンの具材のすみずみまで、確かなこだわりが貫かれています。
そのこだわりゆえに、昨今の物価高のあおりをもろに受けているのは想像できます。
お店の張り紙にあった「無添加の安心食材をお手頃な価格でご提供する」事が困難となりましたという閉店理由もいたしかたないことかもしれません。
閉店までは「三年熟成醤油らーめん」を2002年創業当時の800円で提供中
「いちばんや」の定番メニューといえば「三年熟成醤油らーめん」と「しろ醤油らーめん」です。「三年熟成醤油らーめん」は現在940円で提供していますが、2002年創業当時は800円でした。
「いちばんや」閉店前の感謝祭として、この「三年熟成醤油らーめん」を2002年創業当時のお値段で提供中です。ということで「三年熟成醤油らーめん」をいただいてきました!
「いちばんや」のラーメン、トッピングはネギではなく三つ葉なのが特徴です。「三年熟成らーめん」のかなりあっさり目なスープによくあいます。
スープに使用しているのは十勝の河川に遡上した後のサケを、新開発の発酵・燻蒸・乾燥技術によって、日本で初めて丸のまま節にした「まんま鮭節(サケブシ)」を北海道からお取り寄せ。
カツオ節やサバ節などと合わせて独自の甘味やまろやかさ、コク、豊かな香りを引き出しています。
卵不足と値段の高騰が話題になっていますが、追加で味玉をトッピングしました。卵の黄身は半熟よりもやや固めです。
先ダレ「三年熟成醤油」は、丸中醤油を基本にお店オリジナルで厳選した数種類のものを使用。熟成させることで味、香り、まろやかさが格段にアップし、スープに独特のコクとうま味をだしています。
麺は独自のレシピでつくっており、自然熟成させて麺本来のコシやのどごしを実現。スープの繊細な香りを邪魔せずに、素材本来の味を愉しめるストレート麺となっています。
同行者はもう一つの定番メニュー「しろ醤油らーめん」の三種入りを注文
上写真は同行者が頼んだ「しろ醤油三種入らーめん」で、味玉を追加トッピングしています。スープはお米でつくられたしろ醤油を使い、独自の味わいを実現したものです。
トッピングにはマグロの香味焼きがプラスされ、チャーシュー、メンマ、味玉、海苔、三つ葉が乗っています。
しろ醤油らーめんは三年醤油らーめんよりも、さらにさっぱりとしていて、魚介の風味をよりストレートに感じる仕上がりとなっています。
この他にも深煎り胡麻コクらーめんやとうがらし香油らーめん、レモン白醤油らーめん、コクまろ胡麻×バターらーめんなどがあり、この20年でメニューのバリエーションが増えたなと感じました。
平日のランチタイムなら、「さけ節ごはん」「あまからタレごはん」のサービスあり
「いちばんや」で平日のランチタイムに麺類を注文すると、「ミニごはん」がサービスになります。減農薬で育てた白いごはんに、北海道産さけ節を甘辛く味付けした「さけ節ごはん」、特製ダレと細切りチャーシューを乗せた「あまからタレごはん」の2種類。
私は「さけ節ごはん」をお願いしました。同行者は「あまからタレごはん」。
ふんわりと炊きあがったごはんとトッピングの相性は抜群。残ったラーメンスープと一緒にいただくと最高です。
普段はカロリーや塩分、脂が気になるので飲み残すスープですが、「いちばんや」の場合は必ず完食してしまいます。
無添加にこだわり、体に優しくおいしいラーメンを提供しつづけてくれた「いちばんや」がなくなってしまうのは、なんとも残念です。ぜひ、閉店前にもう一度伺いたいと思います。
【店舗概要】
いちばんや
営業時間:11時30分~15時、17時30分~21時、火曜定休(祝日の場合は翌平日休み)
※スープor麺が無くなり次第終了
住所:東京都目黒区自由が丘1-12-3 第2元太ビル B1
問合せ:03-5701-5138