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【目黒区】上目黒にある「烏森稲荷神社」、新橋の「烏森神社」との関係は?

Chikuwa地域ニュースサイト号外NETライター(東京都目黒区)

東急東横線・中目黒駅で徒歩約10分のところにある「烏森稲荷神社」。一般社団法人めぐろ観光まちづくり協会・めぐろ観光ボランティアガイドのステップアップ研修で初めて訪れました。

場所は東急東横線・中目黒駅から徒歩10分ぐらい。上目黒の住宅街の中にあるお社です。

今回は「烏森稲荷神社」の歴史やご由緒などについて紐解いていきましょう。

目黒の「烏森稲荷神社」と新橋にある「烏森神社」との関係は?

目黒「烏森稲荷神社」
目黒「烏森稲荷神社」

東京都内で「烏森神社」と聞くと真っ先に思い浮かべるのは新橋にある「烏森神社」です。JR新橋駅にある烏森口から徒歩約2分のところにあります。

実は目黒の「烏森稲荷神社」は、新橋の「烏森神社」と関係があるそうで、江戸時代に目黒に住んでいた人たちが稲荷講で参拝した際、狐が白い馬に乗ってついてきたという伝説があるそうです。

このことにより、目黒に稲荷神社を祀ったのが「烏森稲荷神社」(新橋の烏森稲荷が分かれたものという説もあり)。
神社がある場所は旧上目黒村でしたが、1889年(明治22年)に町村制が施行されたとき、目黒村大字上目黒の字名として「烏森」という地名が誕生しました。

それまでは、上目黒・東山辺り一帯を「宿山組(上目黒にあった4つの村の区分けの一つ)」と呼んでいたそうです(参照元:目黒区ホームページ・「目黒観光大百科」(一般社団法人 めぐろ観光まちづくり協会発行)より)。

「烏森稲荷神社」は宿山の氏神様として大切に祀られてきました。

以前は500mほど離れた寿福寺(種まき権兵衛の墓があるお寺)の境内にあったものを、下馬引沢(現在の世田谷区)の新堀新左衛門という人物が現在の場所に移したのだそうです。

ちょっと珍しい狐の吐水口を持つ目黒「烏森稲荷神社」の手水舎

神社の手水舎に置かれている吐水口は、龍をかたどったものが多いですよね。龍は水を司る神様であることから、多くの神社ではこの吐水口が多いのだそうです。

しかし、「烏森稲荷神社」では大変珍しい、狐の吐水口になっています。これはあまり見かけないかもしれませんね。

地名から姿を消してしまった「烏森」

以前、目黒区から姿を消してしまった地名として「油面」についてご紹介しました。烏森も油面同様、地名としては姿を消してしまいましたが、神社や小学校、幼稚園、地区の名称としていまも親しまれている名前の一つです。

「烏森稲荷神社」はとてもこじんまりとしたお社ですが、きれいに整えられていて、境内にはたくさんの八重桜の木が植えられていました。春に参拝したらさぞ美しいのではないかと思います。

9月の第3土曜日・日曜日には例大祭も斎行。地元の方々から今も大切に守られている氏神様です。

【神社概要】
烏森稲荷神社
住所:東京都目黒区上目黒3-39-14
問合せ先:03-3719-7836

地域ニュースサイト号外NETライター(東京都目黒区)

コピーライターからWebライターへ転身。アロマセラピスト・整体師としても時々活動しています。趣味はカンフー(八卦掌・長拳)と古代史。目黒区の魅力やおもしろいところを発信していきます。取り上げて欲しい目黒の穴場や情報もぜひお寄せください!

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