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冬限定。京都老舗和菓子屋がつくる人気の縁起菓子は、福をたくさん呼び込んでくれそうです。

decocookie和菓子研究家

今回ご紹介するのは、京都の老舗和菓子屋、鶴屋吉信さんのつくる人気の縁起菓「福ハ内」です。明治三十七年に四代目当主が創案したのが始まりというこのお菓子は、長年多くの人に愛され続けている冬限定の焼き菓子。

新年らしい掛け紙の銘菓 福ハ内
新年らしい掛け紙の銘菓 福ハ内

新年らしい掛け紙には、山元春挙画伯のお多福豆と文人画家、富岡鉄斎氏の讃が添えられています。掛け紙は、一枚の和紙が折り畳まれたもので、内側には福ハ内の由来が書かれています。

福ハ内の掛け紙は一枚の和紙が畳まれています
福ハ内の掛け紙は一枚の和紙が畳まれています

さらに和紙を広げると紅色に松と緑の挿し色が現れます。

おめでたい色合いの福ハ内の掛け紙
おめでたい色合いの福ハ内の掛け紙

お菓子は秋田杉の木箱に入っており、枡の形を模しています。これは「ますます」繁盛しますようにという思いからなのだそう。上面と側面にそれぞれ焼印がほどこされています。

秋田杉が使用されている福ハ内の菓子木箱
秋田杉が使用されている福ハ内の菓子木箱

蓋を開けるとフィルムでしっかり密閉されたお菓子が現れます。対角に竹が添えられているのは伝統紋の桝を表したもの。

桝の文字を表した対角の竹がユニーク
桝の文字を表した対角の竹がユニーク

お多福豆の形をしたお菓子は桃山製。鮮やかな黄金色は卵の黄味を沢山使用しているからとのこと。

福ハ内はお多福豆をかたどった桃山製
福ハ内はお多福豆をかたどった桃山製

しっとりとした桃山生地の表面にはうっすら、裏にはしっかりと焼き色がついています。

ふっくらとした豆の雰囲気が可愛らしい福ハ内
ふっくらとした豆の雰囲気が可愛らしい福ハ内

しっかり焼き色のついた福ハ内の裏面
しっかり焼き色のついた福ハ内の裏面

菓子切を入れるとすっと生地に入ります。

菓子切ですっと綺麗に切れた福ハ内
菓子切ですっと綺麗に切れた福ハ内

生地の色だけでなく、あんの色にも温かみがあります。

温かみのある色合いの福ハ内
温かみのある色合いの福ハ内

中あんは、備中白小豆と手亡豆を甘さ控えめに炊き上げた白あん。年齢を問わず好まれそうな優しいお味で、ホットコーヒー、緑茶、紅茶、ホットミルクなどにも合いそうでした。

今回ご紹介した福ハ内は8個入りのものですが、他にも13個、21個、32個入りの品があります。お歳暮からお正月、節分にかけての期間しか販売されない品なので、今年こそと考えておられる方はお忘れのないよう。公式オンラインショップからもお取り寄せが可能ですよ。

福と笑顔を呼んでくれそうな鶴屋吉信さんの縁起和菓子「福ハ内」、この季節の贈り物やお茶菓子としていかがでしょうか。

今回ご紹介したお店とお菓子

お店

鶴屋吉信 公式サイト

お菓子

福ハ内 8個入 2,160円(税込)

和菓子研究家

YouTubeにて日本のお菓子と菓子作りを海外に紹介する菓子専門チャンネル「decocookie channel」を運営。伝統的な日本の菓子づくりだけでなく、今現在、海外で人気のある日本の菓子や知育菓子まで、幅広い日本の菓子を紹介しています。Yahooでは、奥深い和菓子を様々な角度からご紹介できればと思っています。

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