七転び八起き。人生の象徴として愛される会津の縁起物入りの和菓子が贈り物にぴったり
福島県会津若松市では、毎年1月10日に十日市という歴史ある初市が催されます。
初市は400年以上前から続く伝統的な行事で、店頭には会津の縁起物である小法師、風車、市飴をはじめ、多くの商品が並び、毎年多くの人で賑わいます。
ここ2年、コロナの影響で中止されていましたが、今年2022年には復活する予定とのこと。
会津三縁起の中の一つである起き上がり小法師は、転がしても転がしても小さな体で何度も起き上がることから、忍耐強さと七転び八起きのような人生の象徴として会津の方たちから愛されています。
今回ご紹介するお菓子は、そんな起き上がり小法師にちなんだ会津ならではの和菓子。会津葵さんのつくる小法師(こぼうし)です。
福島県会津若松市に店を構える会津葵さんは、会津藩御用の茶問屋の系譜を持つ老舗和菓子屋。南蛮かすてあん「会津葵」をはじめ、会津茶道と南蛮文化を融合させた創案菓子を作っています。
中でも縁起菓子「小法師」は、会津葵さんの人気商品。包み紙を開けると現れるのが、会津三縁起の風車が描かれた八角の箱。
箱を開けてみると、なんと起き上がり小法師が一体、お菓子の中に隠れていました。こちらはお菓子ではなく、本物の起き上がり小法師。
お菓子の方の小法師は一つずつ丁寧に、紙で包まれています。
和菓子の小法師には、起き上がり小法師の伝統的な色である赤の帯紙が巻かれていました。
餡は二種類。小倉餡と白小豆黄身餡を石衣で包んで、雪の情緒を表しているとのこと。
石衣とは、餡を砂糖や水あめを煮詰めて出来る「すり蜜」にくぐらせた、少し甘めの和菓子(関西では松露と呼びます)。
帯紙を取るとこのような色合いになっています。
底面にもしっかりすり蜜が掛かっていました。
大きさはちょうど、起き上がり小法師と同じでした。並べてみると、お菓子も人形に見えてくるのが不思議です。
続いて白小豆黄身餡。こちらは淡い色合いです。
小倉餡の小法師を切ってみます。
断面はこのようになっていました。
白小豆黄味餡の断面も切ってみました。
シャリっとしたすり蜜の食感と柔らかい餡。少し甘めのお味は珈琲などによく合いそうです。
ブラックコーヒーに小法師一つ。七転び八起の人生を楽しみながら、肩の力を抜いて、珈琲とお菓子を楽しむのはいかがでしょうか。
和菓子「小法師」は会津葵さんの公式サイトからもお取り寄せが可能です。
今回ご紹介したお店とお菓子
小法師
1,080円(税込)