「伊予桜井漆器会館」では漆器の歴史や、私たちの漆器に対する考え方を改めさせてくれる商品がたくさんありました。

今回は今治市長沢に平成元年から創立されている「伊予桜井漆器会館」に取材させて頂きました。伊予桜井漆器会館内では様々な種類の漆器の購入や漆器の歴史を見ることができ、とても楽しい場所でした。

桜井漆器のルーツ

桜井漆器の製造は江戸時代にまで遡り、約250年もの歴史を持っています。当初は紀州で製造された漆器を海を渡って今治まで運び販売していたのですが、利益率を考えた際には「地元で製造したほうが良い」との結論に至り、製造を始めたことが桜井漆器のルーツになっています。

また桜井漆器は石川県の輪島や和歌山の紀州といった色々な地域の方から漆器製造の指導を受けたことから、各地の特色を備えた漆器となっているのです。また漆器というと「高級品」なイメージを持ってしまいがちですが、比較的安価な漆器が多いことも桜井漆器の特徴です。

その為、伊予桜井漆器会館内では1つの商品が10万円を超えるような高級な漆器から1つ数百円で購入できてしまう安価な漆器まで幅広い漆器を取り扱っています。お箸などが安価な漆器として目に入りましたが、正直数百円とは思えないほどに美しい仕上がりで驚きました。

伊予桜井漆器会館内の人気商品は?

伊予桜井漆器会館の代表取締役である鳥井さんに漆器や人気商品について伺ったところ、「伊予桜井漆器会館ではお皿やボールペンといった実用品から、コンセントカバーといった装飾品まで取り扱っていて、贈答用として購入されるお客様もいらっしゃれば、ご家庭用として購入されるお客様もいらっしゃいます。漆は食器乾燥機には非対応ですが、洗剤で洗う分には問題ないこともあってお箸やスプーンが人気商品ですね。また日用品といった点ではボールペンも人気商品です。」とのことでした。

伊予桜井漆器会館のこだわりや鳥井さんの思い。

「伊予桜井漆器会館では商品の実際の質感や重量などを直に感じて頂いた上で、購入して頂きたい為、気になる漆器があれば手に取って見て頂けるようにしています。やはり漆器は高級品と思われているのが現状で、実際に高価な漆器もありますが、安価で日用品として使用頂ける商品も多いんですよ。こういった内容も含めて、日本が誇る伝統工芸品の漆器についてもっと多くの人に知って頂きたいですね。」ともお話しされていました。

伊予桜井漆器会館の漆器は天皇皇后両陛下も使用したことがありました。

会館内を拝見していると、平成29年に開催された「えひめ国体」に視察に来られた天皇皇后両陛下が使用した漆器が飾られていました。筆者の地元も桜井ですが、これは知らなかったために驚きです。

説明しきれない魅力や商品が盛りだくさん。

私たちが考えているよりも身近にあり安価で購入することもできながら、一方で伝統工芸品として天皇皇后両陛下が使用する器にも選ばれた一面を持つ「桜井漆器」。今回の記事では伝えきることができなかった漆器の魅力や商品はたくさんあります。興味のある人は1度「伊予桜井漆器会館」に足を運んでみてはいかがでしょうか?

伊予桜井漆器会館

店舗情報　愛媛県今治市長沢甲340‐1

電話番号　0898‐48‐0418

営業時間　10:00から18:00まで

定休日　毎週火曜日