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東京都台東区/水茄子モッツァレラ(600円)がオススメ!店内も料理も素朴&上質な鶯谷の「食堂おぼろ」

デヤブロウ街歩きWebライター(東京都台東区)

今回は鶯谷の「食堂おぼろ」をご紹介。
 繁華街から少し足を伸ばした所の、静かな住宅街にひっそりたたずむお店です。どこか懐かしく和やかな店内で供されるのは、素朴ながら素材と調理に拘ったお料理の数々。営業が夕方~夜のみ、予約不可など注意点はありますが、一度は訪れる価値ある、鶯谷の隠れた名店です。

◆「静かな鶯谷」にぼんやり浮かび上がる店先

 「食堂おぼろ」の営業が始まるのは夕方。しばらくして通りかかると、静かな小道に店の灯りと暖簾が浮かび上がり、何やら不思議な気配に包まれています。

 店内はカウンター席が4つと、2名用のテーブルが2つ。ウッドテイストの内装が懐かしい雰囲気を醸し出しています。店内に流れるラジオの若干割れたような音も含め、何とも心地よい懐かしさ。

 「食堂おぼろ」は店主さんが一人で切り盛りしています。お客さんとの距離もとても近く、お店に入ると店主さんと常連さんが楽しそうに談話していて、ついつい聞き耳を立ててしまいそうに。オススメの料理や品切れ料理の情報も、気になったら尋ねれば親切に教えていただけますよ。

◆適度に飲んで食べたい時に嬉しい「一名様用コース」

 メニューはカレーライス以外にはおつまみが中心です。店主にオーダーすれば「おまかせ」もOKらしく、その日のベストな一皿が楽しめるかもしれません。

 カウンター上にも、金網に引っ掛けられる形でたくさんのメニュー。品切れになったものから札が外されていくのが微妙にスリリング…

 このお店では一名様用のコースもあり、ほどよく飲んで食べたい時に良さそう。この日はBコース(2,200円)を選びました。

◆素朴ながら美味しく、新発見もある料理

 まずは前菜盛り合わせから供されます。その日の仕入れ食材によって内容が変化するらしく、どれも小品ながら良い味。個人的には、たこと切干大根の中華風和えが特に美味でした。

 続けて出てきたのはアボカドラー油。こちらのラー油は自家製とのことで、アボカドのコクとラー油の辛さが上手に絡み、とてもお酒に合う味です。

 鶏肉の素揚げは骨が突き出ているおかげで食べやすく、表面カリカリで中はジューシー。ゆず胡椒とのマッチングもなかなかのものです。

 ここで、他のお客さんが頻繁に頼んでいた水茄子モッツァレラ(600円)が「どんなのだろ…?」と気になって、追加注文することに。

 水茄子の爽やかな甘味・苦味にモッツァレラチーズの上品な風味と油分が合わさり、ほのかな塩気もナイスで、余り食べたことないタイプの美味しさでした。「食堂おぼろ」は基本的に美味しい料理ばかりですが、個人的にはこれが断トツでオススメ!

 最後に、〆のカレーライスは牛肉とカブ。よく煮込まれた牛肉の味がカブに染み込んで、スパイスの存在感もちょうど良く、こちらも美味でした。

◆店主さんご自身の魅力も◎

 「食堂おぼろ」の店主さんはとにかく非常に親切。お話をすると、フランクかつ丁寧に色々なことを教えていただけました。

 お店の料理は、近隣の食料品店で旬の食材を探して仕入れているそうです(曰く「その方が安くて美味しいから」とのこと)。また、数年前の開店以来、お店をずっと一人で営んでおられるとのことで、料理や内装の隅々まで店主さんの拘りが感じられました。

 鶯谷の中でも、このお店のあるエリアは地価も手頃で、山手線に好アクセスながらのんびりした地域。こうした土地柄にも、店主さんやお店がよく馴染んでいるような印象でした。

 「食堂おぼろ」はにぎやかなパーティーよりも、料理&お酒&ゆったり時間を純粋に楽しみたい方向けのお店。物静かな気分に浸りながら、自分へのご褒美な一皿を食べたい時にベストです。

食堂おぼろ/※Rettyページ
【住所】
東京都台東区根岸3−14−6
【最寄駅】
東京メトロ日比谷線・入谷駅から徒歩約5分
【営業時間】
水〜金/17:00〜22:00
土曜日/16:00〜22:00
【休業日】
日〜火
【ジャンル】
居酒屋
【リンク】
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街歩きWebライター(東京都台東区)

カフェ・居酒屋探し、博物館・美術館見学、銭湯巡りや寺社探訪など、都心部の街歩きが大好き!特に都内で暮らし始めた頃に住んでいた浅草近辺、博物館・美術館が沢山ある上野界隈など、台東区内を月に2~3回は散策しています。東京23区でも面積最小ながら、歴史と見所が詰まった台東区の魅力を積極的に発掘・発信していきます!

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