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東京都台東区/うなぎのかば焼(1,200円)が驚安&美味で感嘆!!山谷を照らす人情酒場「越後屋」

デヤブロウ街歩きWebライター(東京都台東区)

 今回は台東区清川の大衆酒場「越後屋」をご紹介。
 清川を含む台東区北東部はいわゆる「山谷」エリア。明暗・清濁を含め複雑な歴史と事情を持つ地域として知られています。一方、そのディープな土地柄に張り合うかのように、地元民の活気で溢れる大衆酒場が数多く存在するのも山谷エリアの特色。今回訪れた「越後屋」も、そんな良店の一つです。

◆おばあちゃん達の人情に救われて入店成功

 休日の夜7時以降に、山谷で大衆酒場を巡ってみたのですが、驚いたことにどの大衆酒場も満席、満席、また満席!なかなかお店に入れずツライ一方、この盛況ぶりから山谷地域のお客さん同士、住民同士の繋がりの深さも窺えます。

 そうして何件目かに辿り着いたのが「越後屋」でした。外観は「これぞ大衆酒場」と言わんばかりの激渋スタイル。昭和チックな看板の白い灯りと暖簾が、呑兵衛達を誘います。

 しかし、ここも当初は満席だったので、諦めて外に出ようとしました。その時、私に声を掛けてくれたのが、店内で宴会中だったおばあちゃん達。

「ああ、大丈夫よ~!あたし達もう帰るから、ここの席空くよ!」

 嬉しい偶然です。おばあちゃん達のご好意に感謝しつつ、その時は「越後屋」で腰を落ち着けることに。

 おばあちゃん達は初対面の私にも和やかに笑いかけながら、木枯らし吹く路地へと去っていきました。こうした懐の広さ、人情の深さも、山谷という街が持つもう一つの表情なのかも知れません。

◆店内は地元の方々でお祭り騒ぎ

 内装も外観と同様に古き良き下町テイスト。壁面に飾られた羽子板や相撲番付などに、台東区の伝統が感じられます。

 プロ野球選手のサイン色紙やお相撲さんの手形など、人によっては興味深いものも壁に飾られています。店内は地元の方々な談笑でごった返しており、店員さんの江戸っ子的で愛嬌ある接客も相俟って、何とも賑やかで楽しげ。

◆掘り出し物のお勧めメニュー「うなぎのかば焼」

 メニューは店外のほか、店内奥の壁面にも貼られています。大衆酒場の定番所が揃っている印象ながら、所々に気になる料理名が…?

 個人的にビール党なので、こうした生大ビール(850円)で乾杯すると、それだけで幸せになります。

 お料理のなす炒め(600円)は牛肉炒めが和えられており、これだけでもかなりの満足度。甘辛い味付けと牛肉の風味が茄子によく染みています。

 続いて牛肉どうふ(600円)もボリュームたっぷり。豆腐のゴロゴロした食感が楽しく、お腹から身体を温めてくれる一品です。

 そして特筆すべきは、メニューで一番気になっていたうなぎのかば焼(1,200円)

 焼き加減が絶妙で食感はフワフワ。タレの味も高クオリティで、思わず「うまっ…!」という声が漏れてしまいます。現在のうなぎ料理の相場を考えれば、この質のものを1,200円で食べられるのは、驚きの高コスパと言えるのでは。酒だけでなく米も合う味なので、思わずライスも注文しちゃいました。

 「越後屋」は山谷の大衆酒場が持つポテンシャルの高さを実感させてくれるようなお店でした。ここに限らず、あちこちのお店が地元の方々ですぐ満席になるのも、これなら納得ですね。

越後屋/※Rettyページ
【住所】
東京都台東区清川2-1-5
【最寄駅】
東京メトロ南千住駅から徒歩14分
【営業時間】
火〜日/9:00〜14:00、17:00〜21:00
【定休日】
月曜日
【電話番号】
03-3872-1270
【ジャンル】
日本料理

街歩きWebライター(東京都台東区)

カフェ・居酒屋探し、博物館・美術館見学、銭湯巡りや寺社探訪など、都心部の街歩きが大好き!特に都内で暮らし始めた頃に住んでいた浅草近辺、博物館・美術館が沢山ある上野界隈など、台東区内を月に2~3回は散策しています。東京23区でも面積最小ながら、歴史と見所が詰まった台東区の魅力を積極的に発掘・発信していきます!

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