Yahoo!ニュース

科学的に証明された【最新版】お腹の脂肪を落とす13の方法まとめ

ダイエット専門トレーニングYUKIKOフィットネストレーナー

お腹周りの脂肪を
できる限り早く効果的に
減らしたい人は多いかと思います。

しかし、
「あれもよさそう、これもいいらしい」
と聞いてみたものの、

本当に「さまざまな体質の人で
効果があった方法なのか?」
検証されていない場合があります。

そこで今回は
近年のスポーツ医学などの研究や
すでに脂肪が減ると証明されている方法について、
まとめてご紹介します。

お腹の内臓脂肪も皮下脂肪も
減るとわかっているのは「筋トレ」
カエル足を使ったダイエット筋トレはこちら

お腹につく脂肪の種類

お腹まわりにつく脂肪は
「内臓脂肪」「皮下脂肪」2種類あります。

内臓脂肪

腹筋の内側や腸などの
周りにつく脂肪が内臓脂肪です。

内臓脂肪の蓄積量が多くなると、
高血圧、脂質異常、高血糖などを生じ、
動脈硬化が進行しやすくなります。

内臓脂肪が多い場合は
ヘソ周りがぽっこりと出ます。

比較的男性に
内臓脂肪がつきやすいと言われています。

ただし、閉経後の女性は、
女性ホルモンに血管保護などの作用があるため
閉経とともに女性ホルモンの分泌が減り、
内臓脂肪がつきやすくなる傾向にあります。

■内臓脂肪チェック方法■

具体的にはお腹周りが、
男性は85cm以上、女性は90cm以上あると、
内臓脂肪が多い可能性があります。

このチェック方法と基準値は
2002年の厚生労働省の研究に基づいた値であり、
実際の健康診断で用いられています。

女性のほうが男性より目安の値が太めなのは、
女性はお腹周りに内臓脂肪だけでなく
皮下脂肪もつきやすいためです。

皮下脂肪

皮下脂肪は皮下組織につく脂肪のことです。

体につく脂肪のほとんどは皮下脂肪です。

内臓脂肪型肥満のチェックでは
目安の値を超えていないけれど、

BMIが25以上ある場合、
皮下脂肪が多すぎる肥満である可能性があります。

   BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)

■皮下脂肪チェック方法■

おなかに軽く力を入れた状態で、
へそ周りをつまみます。

しっかりたるみがつかめる場合は、
皮下脂肪が多い可能性が高いです。

皮下脂肪が多いことによって
肥満の状態が長く続くと、

ひざや股関節、背骨などに
関節の痛みや障害が起こる可能性が高くなります。

睡眠時無呼吸症候群を
起こす可能性も高くなります。

女性の場合は、月経異常や
不妊につながることもあります。

これら2種類の脂肪をできる限り
効率的に落とす方法を次よりご紹介します!

科学的に証明された【最新版】お腹の脂肪を落とす13の方法

1.起床時間を一定にする

私たちの体は、サーカディアンリズム
(概日リズム)や光などの外的刺激により、

様々なホルモンを分泌したり
抑制したりしています。

脳は、朝の光を浴びると
その16時間後(子どもは14時間後)に
眠くなる仕組みがあります。

起床時間を遅らせてしまうと、
睡眠リズムを乱してしまい、
睡眠の質が低下します。

睡眠の質が低下すると
食欲増進ホルモンのグレリンの分泌が増えます。

グレリンが増えると、並行して、
食欲を抑制するホルモンレプチンが減少し、
暴飲暴食をしやすくなり、
脂肪が増えやすくなります。

就寝時間を揃えるのではなく
起床時間を揃えることによって
睡眠の質が向上し、
脂肪が減りやすくなります。

2.オメガ3を摂取する

良質と呼ばれる脂の中で
特に「n-3系多価飽和脂肪酸」
いわゆる「オメガ3」は、

脂肪分解を促し、
ダイエット効果を高めると報告されています。

2018年に行われた
ハーバード大学医学大学院の研究において
「体重の減少効果が認められた脂」が
オメガ3です。

体重が減ると
脂肪も連動して減ります。

αリノレン酸を多く含む
「アマニ油」や「えごま油」を
意識して摂取すると効果的です。

3.牛肉と豚肉控える(特に牛肉)

赤い肉一覧
赤い肉一覧

2014年におこなわれた
日本やアジアを含む11万3千人を対象した
最も信頼度が高い分析方法による
研究報告があります。

赤い肉、いわゆる
牛肉、豚肉、子羊肉、
羊肉、山羊肉、子牛肉、鹿肉、

加工肉
加工肉

加工肉、いわゆる
ベーコン、ソーセージ、
ホットドッグ、サラミ、ハム、
などの摂取量が増えると、

脂肪が増えて肥満リスクが増え
ウエストサイズの増加とも
関連していると示されました(Rouhani 2014)。

2015年の12万人を対象とした
ハーバード大学の詳細解析の結果報告でも、

赤い肉と加工肉の摂取量の増加は
体重の増加傾向を示しました。

鶏肉の中でも皮つきの鶏肉は
体重の増加傾向でしたが、

唯一、皮なしの鶏肉は
体重の減少傾向を示しました(Smith 2015)。

牛肉でも赤身なら体重も増えにくく、
脂肪になりにくい、
と考えている人も多いですが、

研究結果を考慮すると
できる限り牛肉と豚肉の摂取量は減らす方が
体重も脂肪も減りやすい傾向です。

4.大豆食品を取り入れる

2019年に行われた
最も信頼度が高い分析手法による
研究報告によると

大豆食品の摂取はBMIを減少させる、
つまり体重が減ると示されました。

特にアジア諸国の女性において
より高い減少効果が認められました(Mu 2019)。

体重が減ると少なからず脂肪も減ります。

これまでにも
大豆にふくまれるイソフラボンは
エストロゲンと同じように食欲を抑え、

消費エネルギーを調節し、
脂肪の蓄積を防ぐ作用が認められています。

同じ量の食事をしたとしても
大豆食品を活用することで
アジア人である日本人は脂肪が減りやすくなる傾向です。

5.マインドフルな食事をする
(20分以上かけて食べる)

2020年にハーバード大学が発表した
3ヶ月で10人の被験者が
平均4キロ減らした食事の摂り方が
マインドフルイーティングです。

この発表によると
急いで食べる行為そのものが、

太り過ぎや肥満の原因に
なっている可能性があると
研究によって明らかになりました。

マインドフルネスは、食べるときに
食べ物にしっかり集中することです。

食事の始めに20分のタイマーをセットし、
タイマーが切れるまで食事を続け、
スマホの電源もオフにします。

テレビやタブレットなどもすべてしまい、
食事に集中します。

今食べている
一口の食べ物のことだけを考え
一口ごとにフォークを置き、
一口ごとに30回噛みます。

お代わりやデザートに手を出す前に、
本当にお腹が空いているのか、
自分に問いかける、というものです。

つい食べすぎて
脂肪が増えやすい、と言う方は
ぜひ実践してみてください。

ハーバード大学 マインドフル・イーティング
Slow down—and try mindful eating

6.食べたものと思考の歪みを記録する

私達は思考も行動もなかなか変わらないものです。

思考の歪みによる偏った考え方を、
合理的な思考に置き換えることを
認知行動療法と言います。

ダイエットが続かなかったり、
脂肪が増えすぎている場合、

自分自身がダイエットに成功していないため、
ダイエット効果が得られる行動そのものに
疑いを持っている場合があります。

認知されている思考の歪みの多くは、
過剰にエネルギーを摂取している自覚がなく、

「食べていないのになぜか太る、
私は太る体質なのかもしれない」

「水を飲んでも太る」など、
認知そのものに歪みが生じていることがあります。

認知の歪みが生じているパターンとして、
「ちゃんとできないから、
最初からやらない方がいいや」
という完璧主義であったり、

「今日はおやつを食べてしまったから、
今日は食べる日にしよう」と解釈し、
いつも以上に食べてしまう事例が挙げられます。

まずは自分の
食べているものを正確に把握し、
思考や認知の歪みを改善することで
脂肪が減りやすくなります。

7. 精製された炭水化物の摂取量を減らす

2019年に行われた
最も信頼度が高い分析方法による
研究報告によると

玄米などの食物繊維を多く含む
全粒穀物の摂取量を増やすと、
肥満リスクが減ると示されました。

しかし、白米や小麦製品など
食物繊維が少ない精製された穀物の摂取は
肥満のリスクの増加傾向を示しました(Schlesinger 2019)。

1日に摂取する炭水化物が同じでも
白米や麺類、パン類が多いと、

それだけで脂肪が増えて
肥満になりやすくなります。

これらの食品を減らすことで、
脂肪は減りやすくなります。

8.午前中に運動をする

2019年に行われた研究によると
午前中(7:00~11:59)の運動は、

夕方(15:00~19:00)の同程度の運動よりも
体重の減少効果が高いとわかりました。

午前中に運動すると1日の
エネルギー摂取量も減少する傾向が認められ、

午前中に運動する方が大幅に
体重を減少するとわかりました(Erik 2020)。

運動を継続していて
なかなかダイエット効果が出ない方は、

可能であれば午前中に
脂肪が減ると研究で判明している
筋トレ、HIIT、有酸素運動の何か1つを
取り入れることがおすすめです。

人気の最新「カエル足ダイエット筋トレ」はこちら

下半身の大きな筋肉を活用した
効率的に脂肪を減らすダイエット向きの筋トレはこちら

9.自分にあったストレス解消法を取り入れる

ストレスはストレスホルモンの
コルチゾールを分泌させます。

コルチゾールの影響で
体に脂肪を蓄えやすくなり、
体重も増えやすくもなります。

さらには炎症が起こり、
老化も早めてしまいます。

コルチゾールの分泌が増えると、
体内の酸化物質の量が増加するためです。

体内の酸化物質の量が増加すると
筋肉が減りやすくなり、

筋肉量が減ると食欲が増えることが
近年の研究でわかっており、
脂肪が増えやすくなります。

性格にあったストレス解消法を
定期的に取り入れることで
脂肪が増えにくくなり減りやすくなります。

10.質の高い睡眠をとる

睡眠の質が低下すると
食欲を増加させるホルモン
「グレリン」の分泌量を増やします。

睡眠の質を向上し、
過剰な食欲を抑えることで
脂肪が減りやすくなります。

11.毎日湯船に浸かる

湯船につかると
質の高い睡眠が得られやすくなります。

睡眠の質が向上すると
過剰な食欲が抑えられ、
脂肪が増えにくくなる傾向です。

ゆっくりと38~40度のお湯に
10分以上全身浴をすることで、
深部体温を上昇させます。

入浴で高まった深部体温は、
その後急激に下がり、
そのタイミングで眠りにつくと
スムーズに眠りに入りやすいことが分かっています。 

適切なタイミングは
眠りにつく1時間半前と言われています。

入浴でダイエット効果を上げたい方は
こちらの記事もご参考ください。

12.ホエイプロテインを摂取する

2017年に行われた
最も信頼度が高い分析方法による
研究報告によると、

ホエイプロテインを約3ヶ月以上
摂取しつづけると
食欲を抑えることがわかりました。

過剰な食欲を抑えることで
脂肪が減りやすくなります。

特に食事の45分前までに摂取することで
効果が出やすいことがわかっています(Mollahosseini 2017)。

プロテインをダイエットに活用する方は
こちらの記事もご参考ください。

13.タンパク質を摂取する

タンパク質を豊富に摂取すると、
コレシストキニンというホルモンが
胃腸管から分泌されます。

これらはペプチドホルモンとして
満腹感が得られやすくなり、
食欲を抑えられやすくなります。

そのため、脂肪を減らしやすくなります。

科学的に証明された【最新版】
お腹の脂肪を落とす13の方法まとめ

いかがでしたか?

ひとまとめで確認してみると
知らない内容もあったのではないでしょうか!

これらの内容を参考に、
食事や運動内容、生活習慣に
取り入れやすいものから取り入れてみることをオススメします。

今回の情報が
あなたのダイエットや健康管理に
何か一つでもお役に立てると幸いです。

■参考文献

Rouhani MH, et al. Is there a relationship between red or processed meat intake and obesity? A systematic review and meta-analysis of observational studies. Obes Rev. 2014 Sep;15(9):740-8.

Smith JD, et al. Changes in intake of protein foods, carbohydrate amount and quality, and long-term weight change: results from 3 prospective cohorts. Am J Clin Nutr. 2015 Jun;101(6):1216-24.

Mu Y, et al. Soy Products Ameliorate Obesity-Related Anthropometric Indicators in Overweight or Obese Asian and Non-Menopausal Women: A Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials. Nutrients. 2019 Nov 15;11(11):2790.

Schlesinger S et al. Food Groups and Risk of Overweight, Obesity, and Weight Gain: A Systematic Review and Dose-Response Meta-Analysis of Prospective Studies. Adv Nutr. 2019 Mar 1;10(2):205-218.

Erik A Willis et al. The effects of exercise session timing on weight loss and components of energy balance: midwest exercise trial 2. Int J Obes (Lond). 2020 Jan;44(1):114-124.

Mollahosseini M et al. Effect of whey protein supplementation on long and short term appetite: A meta-analysis of randomized controlled trials. Clin Nutr ESPEN. 2017 Aug;20:34-40.

フィットネストレーナー

13年間競泳選手・4期連続出場国体選手・全中・インターハイ・インカレ出場のヨガ・フィットネストレーナーです♪自身が幼い頃から見た目にコンプレックスを持ち、自信が持てなかった経験から、『美しく、健康的に年齢を重ねる』をモットーに、20代~60代までの幅広い年齢層に向けた、自分に自信を持ち、元気で愛せる体作りを提案中「人は自分が諦めない限り、必ず変われる」

ダイエット専門トレーニングYUKIKOの最近の記事