Yahoo!ニュース

皮下脂肪の本気の落とし方とは【お腹痩せ・太もも痩せ・背中痩せ】ポイント3つ

ダイエット専門トレーニングYUKIKOフィットネストレーナー

ようやく初夏らしい季節感になってきて
本格的に薄着になる季節が目前になってきました!

少しでもなんとかしたいのは、
冬や連休の影響で蓄えてしまった
おなかや腰回り・太ももや背中の皮下脂肪ではないでしょうか?

脂肪の中でも
皮下脂肪は落ちにくいとされています。

そこで今回は「皮下脂肪」を
本気で落としたい方のための
徹底解消法についてご紹介します。

内臓脂肪と皮下脂肪、体脂肪の特徴の違いとは?

脂肪には種類があり
内臓脂肪と皮下脂肪があります。

これら2つの
体に貯えられた脂肪を総称して、
体脂肪と呼びます。

それぞれの脂肪がつく場所や
落とし方も異なります。

内臓脂肪:胃、腸などの臓器周りに蓄積する脂肪

食事から摂取したエネルギーが
消費できずに余ってしまうと、
脂肪となって蓄積されます。

余って蓄積された脂肪のうち
おなかを中心とした
胃、腸などの臓器のまわりについた脂肪のことを「内臓脂肪」と呼びます。

内臓脂肪は体のエネルギーが不足した際に
すばやくエネルギーに変換される脂肪でもあります。

内臓脂肪は女性より男性につきやすい傾向です。

皮下脂肪:皮下に蓄積する脂肪

皮下脂肪は、下腹部や腰まわり
背中やお尻などの皮下につく脂肪のことです。

一旦たまると減りにくい脂肪でもあります。

皮下脂肪は全身につきますが、
特に下半身に集中してつく傾向があります。

皮下脂肪は、男性より女性につきやすい傾向です。

体温の維持や、内臓や骨を
保護する働きもあります。

脂肪は体にエネルギーをためる役割もあります。

そのため必要不可欠なものですが
蓄積されすぎると見た目に影響するだけでなく
健康に悪影響を及ぼします。

皮下脂肪が増える理由

皮下脂肪が増えたとしても、
できる限り手間をかけずに
蓄積させたくないですよね。

そこで脂肪が体に蓄積する原因もご紹介します。

食物繊維をあまり含まない炭水化物が多い

2019年に行われた
最も信頼度が高い分析方法による
研究報告によると

玄米や全粒オーツ麦など
食物繊維を多く含む全粒穀物の摂取量を増やすと、
肥満リスクが減ると示されました。

これに対し、白米や小麦製品など
食物繊維が少ない精製された穀物の摂取は
肥満のリスクの増加傾向を示し、

1日あたり摂取量が90グラムを超えると
肥満のリスクが高まると示されました(Schlesinger S 2019)。

1日に同じ量の炭水化物を摂取したとしても
白米や白いパン、パスタ、ラーメン、素麺、
うどんなどの量が多いと、

それだけで脂肪が増えて
肥満になりやすくなります。

タンパク質量が足りていない

2004年に行われた研究によると
40代以上になると、

40代以下の若い人と比較し、
筋タンパク質の合成率が低下すると示されました(Douglas 2004)。

そのため、40代を超えると特に
十分にタンパク質を摂取していないと
筋肉が落ちやすく付きにくい傾向です。

2015年に行われた研究では
1食あたりの必要なタンパク質量は
若年者と高齢者で異なることがわかりました。

平均年齢22歳の被験者では
体重1kg に対し0.24g摂取すると
筋肉がつきやすくなりますが、

平均年齢71歳の高齢者では
体重1kg に対し0.4g摂取すると
筋肉がつきやすくなるとわかりました(Moore 2015)。

これらを体重60kgの人で試算した場合
若年者では14.4gとなりますが、
高齢者では24g必要となります。

食事でタンパク質が
十分にとれない場合は
食欲を抑える効果があるホエイプロテインを
補助として摂取することもオススメです。

また2008年の研究によると、
ホエイプロテインは特に高齢者に
大きな効果をもたらすことも示されています(Christos 2008)。

ホエイプロテインをダイエットに活用する方は
こちらの記事もご参考ください。

1日に摂取する
三大栄養素バランスにおいては、

運動を取り入れながら、
まずは3ヶ月間はタンパク質の摂取量を
最も優先することがオススメです。

女性の年代別の適切な体脂肪率と
三大栄養素のおすすめ割合は
こちらの記事もご参考ください。

摂取エネルギーが多すぎている

1日の消費エネルギーより
摂取エネルギーが多くなると

余ったエネルギーは、
脂肪として体内に蓄積されます。

精製された炭水化物の摂取量が多いと
インスリンの分泌量が増え
脂肪を合成しやすくなります。

しかしそれだけでなく、
揚げ物や炒め物などの
脂質の摂取量が多すぎる場合も、

脂質は1gで9kcalありますので、
摂取エネルギーが多くなりやすく
脂肪が蓄積される傾向です。

可能な限り「揚げ物」は避けましょう。

基礎代謝量が低下している

年齢とともに筋肉量が減少し、
基礎代謝量が低下すると
消費エネルギーがどんどん少なくなります。

そのため同じ量を食べていると
少しずつ脂肪が蓄積されやすくなります。

基礎代謝とは何もしなくても
生きているだけで消費されるエネルギーのことです。

基礎代謝量が低下し、
摂取エネルギーが消費エネルギーを上回り続けると、
体に脂肪が蓄積されてしまいます。

睡眠不足

睡眠不足になると
食欲増進ホルモンの
グレリンの分泌が増えます。

グレリンが増えると、並行して、
食欲を抑制するホルモンレプチンが減少、
暴飲暴食をしやすくなります。

睡眠不足の影響で
体にストレスがたまると、
ストレスホルモンのコルチゾールを分泌させます。

コルチゾールの影響でも
体に脂肪を蓄えやすくなり、
体重も増えやすくもなります。

皮下脂肪「本気」の落とし方ポイント3つ

内臓脂肪は体のエネルギーが不足した際に
すばやくエネルギーに変換されるため、
落としやすい脂肪です。

それに対し皮下脂肪は
少しずつ蓄積され、落としにくい脂肪です。

これらの脂肪を落とすためには
これまでの生活が
「脂肪がたまり続ける生活」ですので、
生活習慣自体を見直す必要があります。

皮下脂肪を本気で落とすための
ポイントを3つご紹介します。

1.栄養管理の改善

脂肪が蓄積される原因は
栄養バランスの偏った食事と
エネルギー摂取量が多すぎることです。

これらのバランスが大きく崩れると
皮下脂肪だけでなく、内臓脂肪も増えます。

30代以降の男性や女性で
「食べる量も飲む量も
変わっていないのに太った」とお悩みの場合、

加齢によって
基礎代謝量が低下しているのに関わらず、
同じ量を摂取している影響が大きいと考えられます。

まずは年代別の
1日あたりの基礎代謝量を把握し、
ご自身の1日あたりの基礎代謝量が
どのくらいなのかを確認しましょう。

■基礎代謝量の計算方法

基礎代謝量(1日) = 基礎代謝基準値 × 体重(kg)

===========
年代別基礎代謝基準値
===========

男性

  • 18~29歳 24.0
  • 30~49歳 22.3
  • 50~69歳 21.5

女性

  • 18~29歳 22.1
  • 30~49歳 21.7
  • 50~69歳 20.7

出典:厚生労働省e-ヘルスネット
加齢とエネルギー代謝

2.食生活を客観的に理解する

食事調査を行った場合に、
実際に食べた量よりも
小さめに申告してしまうことを過小申告と言います。

それに対し、
大きめに申告してしまうことを
過大申告といいます。

客観的に栄養管理を行う場合、
このような過小・過大申告は
最も重要な申告の誤差です。

一般的に、過大申告よりも
過小申告が起こりやすく、

特に過小申告は肥満者で著しいことが知られています。

出典:「日本人の食事摂取基準 2015」P 25

そこでまずは日々の食事内容を
記録してみてください。

1週間ご自身の食べたものを正確に記録すると
「何かしらの栄養バランスの崩れと
エネルギー摂取量の偏り」が見えてきます。

特に糖質が多く脂肪分が高い食品の
摂取回数と量をチェックしてみてください。

具体例)
揚げ物全般、食パン、パスタ、丼もの、
うどん、そうめん、ラーメン、菓子パン、
洋菓子、飴類、アイスクリーム類

3.筋トレをする

皮下脂肪を減らすためには、
筋トレを取り入れることがおすすめです。

2021年に行われたもっと信頼度が高い
分析方法による研究によると

筋トレは運動をするだけで
内臓脂肪も皮下脂肪も減ると示されました(Wewege 2021)。

運動の初心者でも取り組みやすく
効率的に筋肉も増えるのは、

自宅でできる自分の体重を活用した
スクワットやランジなどの
下半身の大きな筋肉をよく使う運動です。

自宅で効率よく基礎代謝を上げる簡単筋トレ↑

しかし、膝に痛みがある方や
運動をしばらくしていない方の場合は、

体幹の筋肉から鍛え、
良い姿勢作りをするところから始めましょう!

カエル足を使った【最新】全身痩せエクササイズ↑

基礎代謝が落ちて、
少しずつ脂肪が蓄積された皮下脂肪が多い方は、
筋トレをメインに行ってみてください。

筋肉量が増え、基礎代謝量が増えることで、
効率良く皮下脂肪が減少しやすくなります。

効率よく脂肪燃焼する!ダンス有酸素プログラム↑

運動に余裕が出てきたら、
これらのダンス有酸素や
ウォーキングなどの有酸素運動も検討してみてください。

筋トレ以外で効果的なのは
最短で4分から行えて、
筋トレと有酸素運動の両方の効果が得られ、

短時間で有酸素運動の
3倍のカロリー消費も見込める、
効果の高いHIITトレーニングもおすすめです。

2018年に行われた
最も信頼度が高い分析方法による研究では、

おなかの内臓脂肪も
皮下脂肪も減らす効果があると
研究調査で判明しています(Florie 2018)。

ただし、強度を上げて行う運動ですので、
必ず準備運動をして
体を温めた後におこなうこと、

痛みがある箇所は別の動きにする、
もしくは動きの幅を狭くしながら、
無理のない範囲で行ってください。

全く運動をしていない場合で、
有酸素運動の方が楽しめる方

最初から無理をせずに
最も運動のリスクが低い、
ウォーキングで早歩きから始めるのも1つです。

ウォーキングを取り入れる方は
こちらの記事もご参考ください。


皮下脂肪の本気の落とし方
お腹痩せ・太もも痩せ・背中痩せまとめ

蓄積された皮下脂肪は
運動を適度に取りいれつつ、

無理をしすぎない範囲で
食生活を改善すると効果的です。

がんばりすぎてストレスを溜めると
リバウンドの原因にもつながりますので、

ご自身の性格に合わせて
楽しみながら行っていきましょう!

華原朋美さんがおこなった
ダイエット方法のポイントも
参考になるかと思います。

ぜひこれらの情報が
あなたの健康的で理想的な体を作るために
お役に立てると幸いです。

■参考文献

Florie Maillard et al. Effect of High-Intensity Interval Training on Total, Abdominal and Visceral Fat Mass: A Meta-Analysis.Sports Med. 2018 Feb;48(2):269-288.

Schlesinger S et al. Food Groups and Risk of Overweight, Obesity, and Weight Gain: A Systematic Review and Dose-Response Meta-Analysis of Prospective Studies. Adv Nutr. 2019 Mar 1;10(2):205-218.

Douglas Paddon-Jones et al. Amino acid ingestion improves muscle protein synthesis in the young and elderly.Clinical Trial Am J Physiol Endocrinol Metab. 2004 Mar;286(3):E321-8.

Moore DR et al. Protein ingestion to stimulate myofibrillar protein synthesis requires greater relative protein intakes in healthy older versus younger men. J Gerontol A Biol Sci Med Sci. 2015 Jan;70(1):57-62.

Christos S Katsanos et al. Whey protein ingestion in elderly results in greater muscle protein accrual than ingestion of its constituent essential amino acid content.Randomized Controlled Trial Nutr Res. 2008 Oct;28(10):651-8.

Wewege MA et al. The Effect of Resistance Training in Healthy Adults on Body Fat Percentage, Fat Mass and Visceral Fat: A Systematic Review and Meta-Analysis. Sports Med. 2021 Sep 18.

フィットネストレーナー

13年間競泳選手・4期連続出場国体選手・全中・インターハイ・インカレ出場のヨガ・フィットネストレーナーです♪自身が幼い頃から見た目にコンプレックスを持ち、自信が持てなかった経験から、『美しく、健康的に年齢を重ねる』をモットーに、20代~60代までの幅広い年齢層に向けた、自分に自信を持ち、元気で愛せる体作りを提案中「人は自分が諦めない限り、必ず変われる」

ダイエット専門トレーニングYUKIKOの最近の記事