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代謝が上がるだけじゃなかった!脂肪を減らして筋肉をつけるダイエットのメリットとは?

ダイエット専門トレーニングYUKIKOフィットネストレーナー

多くの人のダイエットの目的は
余分な脂肪を落としてボディラインを整え
美しくなるためかと思います。

実際にダイエットをして体重を減らすと
ボディラインが美しくなるばかりか、
脂肪細胞による体への悪影響を減らし、
健康な体に導きます。

その中でも
体重を減らすだけのダイエットではなく
脂肪を減らして筋肉量を増やす
健康な体になるダイエットは

美しくなる以上にメリットがある
わかってきました。

そこで今回は
脂肪を減らして筋肉をつける
ダイエットのメリットについてご紹介します。

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脂肪を減らして筋肉をつけるダイエットのメリット

脂肪細胞はさまざまな物質を分泌しており、
これをアディポサイトカインといいます。

アディポサイトカインは
体に大きな影響を与えています。

糖尿病の原因である
インスリン抵抗性に関与する物質や
高血圧や動脈硬化に関与する物質も
内臓脂肪から分泌されると示されています。

そのため、余分に脂肪を蓄えると
それだけで脂肪肝の発症のリスクを高め、
糖尿病や高血圧、動脈硬化といった
生活習慣病のリスクも高めます。

ダイエットを行って脂肪を減らすことは
生活習慣病のリスクを減らすという健康面でも
重要な意味をもっています。

アディポサイトカインの中には
アディポネクチンも含まれ、
脂肪細胞が小さくなると産生されます。

アディポネクチンの作用としては、
インスリン感受性が上がり、動脈硬化を抑制、
炎症が起きたときにその炎症を鎮めてくれます。

さらには心臓の筋肉(心筋)が
厚くなることを抑制し、
それにより心臓の機能が低下して
全身に十分な血液が送り届けられなくなることを抑制してくれます。

言い換えると
ダイエットをして体重が減ったとしても、
特に内臓脂肪があまり減っていない場合

病気のリスクを軽減できないため
健康的なダイエットの成功とは言えません。

そのため、近年では
体重自体を減らすことよりも
脂肪と筋肉量の比率を改善すること、
体組成を改善することを重視しており

多くの方が体重計よりも
体組成計を活用してダイエットを行っています。

体組成計を利用すれば、
体重計ではわからなかった
筋肉量の低下や基礎代謝の減少、
内臓脂肪の増加などにも気づくことができます。

体重の変化だけでない
自分の体組成を理解することで、
すぐにわからない健康状態の悪化を防いだり
間違ったダイエットを防ぐこともできます。

これが体組成を改善するメリットです。

しかし近年では、体組成の中でも
もっと注目されているのが「筋肉量」です。

これまで健康的な体の基準として
用いられていた体格指数(BMI)よりも

脂肪の量と筋肉の量で構成される体組成が
新しい指標として取り入れられています。

脂肪を減らし筋肉を増やすと死亡率が減少する

2019年の研究報告によると
心臓病では、痩せ型の肥満で
死亡率が高くなることが報告されました(Chandramouli C, 2019)。

別の研究では大腸がんは、
脂肪量とともに筋肉量が多いと
死亡率が減少することが報告されています(Charette N, 2019)。

2021年のドイツの研究報告では
16155名の男女を3~21年追跡調査した結果、

脂肪量が多いほど死亡率が高くなり、
筋肉量が少ないほど死亡率は上がり、
筋肉量が多いほど死亡率は減少すると示されました(Sedlmeier AM, 2021)。

この結果の理由として上がっているのが、
筋肉に貯蔵されるグリコーゲンの存在と
緊急時には筋肉そのものを分解して
アミノ酸を体内に放出することができることです。

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 // グリコーゲンとは //

筋肉に蓄えられる糖の一種で、
筋肉の収縮のためのエネルギー源です。

筋肉に蓄えられるグリコーゲンを
筋グリコーゲンといい、

体内のグリコーゲンの8割強が
筋グリコーゲンとして蓄えられます。
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私たちが食事で腸から吸収したブドウ糖の一部は、
肝臓や筋肉にグリコーゲンとして蓄えるようにできています。

病気になったり、手術をするとき、
人の体は治癒するために多くのエネルギーを必要とします。

すると、筋肉に貯蔵していたグリコーゲンを分解して
グルコース(ブドウ糖)が体内に供給されます。

さらにエネルギーが必要になると
筋肉のもとである筋タンパク質を分解し、
アミノ酸を体内に放出します。

このアミノ酸を使って肝臓でグルコースが生成し
必要となる器官に運ばれ、治癒に使用されます。

筋肉量が多いと、それだけ体内に
グリコーゲンやアミノ酸の貯蔵量も多くなり、

体の緊急時である病気や手術のとき
エネルギーの不足を補うことができます。

これが筋肉量が多いことで
病気による死亡率が減少する理由です。


運動を伴わないダイエットは
確かに脂肪と体重を減らしますが、
同時に筋肉や骨を減少させることも
研究によって示されています。

ダイエットをしながら
筋トレを定期的に行い
筋肉量を増やすことは

基礎代謝を向上させ、
太りにくい体を作るだけでなく

あなたが本当に健康な体を得るための
重要な指標であることは間違いありません。

【まとめ】脂肪を減らして筋肉をつけるダイエットのメリット

いかがでしたか?

運動は確かに
習慣化するまで面倒なこともありますが、
美しい体を作ることに役立つだけでなく
本当に健康な体をあなたにもたらせてくれます。

これらの情報を参考に
あなたの健康管理やダイエットに
少しでもお役に立てると幸いです。

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脂肪を減らすだけでなく
筋肉量を増やすために有効
筋トレやHIITもぜひ試してみてくださいね。
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■参考文献

Chandramouli C, et al. Association of obesity with heart failure outcomes in 11 Asian regions: A cohort study. PLoS Med. 2019 Sep 24;16(9):e1002916.

Charette N, et al. Prognostic value of adipose tissue and muscle mass in advanced colorectal cancer: a post hoc analysis of two non-randomized phase II trials. BMC Cancer. 2019 Feb 12;19(1):134.

Sedlmeier AM, et al. Relation of body fat mass and fat-free mass to total mortality: results from 7 prospective cohort studies. Am J Clin Nutr. 2021 Mar 11;113(3):639-646.

フィットネストレーナー

13年間競泳選手・4期連続出場国体選手・全中・インターハイ・インカレ出場のヨガ・フィットネストレーナーです♪自身が幼い頃から見た目にコンプレックスを持ち、自信が持てなかった経験から、『美しく、健康的に年齢を重ねる』をモットーに、20代~60代までの幅広い年齢層に向けた、自分に自信を持ち、元気で愛せる体作りを提案中「人は自分が諦めない限り、必ず変われる」

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