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無かったら作ればいいじゃない? 自宅で溶接できれば特殊工具も自分で作れちゃうというオハナシ。

DIY道楽のテツ元プロの溶接工で2児の父。バイク大好き&ママチャリ乗ってます

「工具が無かったら、作っちゃえばいいじゃない?」

自宅で溶接ができれば、モノづくりの世界が爆発的に広がります。

テーブル作ったり、門柱つくったり、はたまたガレージ作ったりもできますが、今回はもっと身近で手軽なオハナシです。

「特殊工具」

いわゆるSST。いきなりハードル高そうですが、要はつまり「一つの目的にしか使えないけど、あればすっげえ便利な工具」ってトコです。

今回作ってみたのは特殊工具と言うには無理ありますが、

コレです→→ プラグレンチ。

いやいや、プラグレンチって安く普通に売ってね? とお思いだと思いますがちょいまち。

たまたま、手に入れたバイクのエンジンがちょっと特殊なレーシング用のシリンダーヘッドがはいってましてね、これがまた極限までバルブをでっかくしてる仕様なもんだから、スパークプラグの場所がない。そんなもんで、すげー細い特殊プラグを使ってます~!! なんて公式サイトに説明がありました。

細いね。
細いね。

細い。

カブとかモンキーのより細い
カブとかモンキーのより細い

細すぎるぞ、このプラグ!

測ってみたら13ミリ

そんな細いプラグレンチなんて持ってない。

調べてみたんですよ、買おうかとおもってね。でもね、コイツが予想の3倍くらいのお値段!!タケェよ。

ずっと所有するかもわからないし、しかもこのシリンダーヘッドが使えるかどうかも判らない状態。下手すりゃノーマルに戻すかもしんないし。

そもそも、いま必要なのであって、買いに行くのも面倒ときたもんだ。

てなわけで、「高い金出して正規品なんて買ってられない」なんて状況でも、役に立つのが≪100ボルト溶接機≫!!

ちょっと溶接したいときにすっげー便利なお手軽アーク溶接
ちょっと溶接したいときにすっげー便利なお手軽アーク溶接

ゼロから作るのは面倒なので、コレを使っちゃおう

古いソケット セット買っちゃったから今は使ってない
古いソケット セット買っちゃったから今は使ってない

もう使わなくなった古い安物のソケット

そして、それだけだとプラグの頭が出ちゃって回せないので、折角ならラチェットにしたいからもう一個ソケットを組み合わせる。

あとから気づいたのだけど、13ミリのディープソケット買えばよかったのか?オレ。
あとから気づいたのだけど、13ミリのディープソケット買えばよかったのか?オレ。

もっとも、この二つをくっつけてちゃんと機能する保証もないし、そもそも勿体ないってご意見もあるかもしれませんが、「できるかな」でいつも言ってた「おうちの要らなくなったシーツと、いらなくなったザルで~~」の件よりはマシではないかと。(一度真面目に親にきいてみたら、そんな勿体ないことすんな!って怒られた)

ちなみに、あくまで溶接なので、もし「しまった!」ってなっても、削ればものとのソケットとして使えます(削れちゃうけど)。それも溶接のメリットのひとつ♪

話を戻しまして。

サクサクとくっつけちゃいましょう。

ギリギリクランプできた。
ギリギリクランプできた。

こうして

マスクと防護眼鏡は必須です。
マスクと防護眼鏡は必須です。

バリバリッとね

アーク溶接はあまり上手ではありません。
アーク溶接はあまり上手ではありません。

ほい、くっついた。

気を付けるとすればちゃんとセンターを合わせないと、回したときにブレが出ることくらいですが、別に高速回転するワケでもないので、そんなに気にしないでもOK。自分で使うやつだし。

というわけで、完成!!!!

使える、使える。

やっぱ便利だな~~

ちなみに、似たような流れで、いろんなものをラチェット化できます。

エクステンション的な考えならば、フロントフォーク分解するときのシートパイプを固定するSSTも簡単に自作できます。

溶け込み重視なので、この場合は半自動溶接よりも、アーク溶接のほうが有利かな???

ちなみに、ちゃんと付いているのであれば全周溶接の必要はないです。

そっちのほうが、熱ひずみも少ないし、イザとなれば外すこともできるので、点溶接(点付けとは違う)でやるのをお勧めします。

(関連リンクとして、今回のネタの動画バージョンはコチラ → 【溶接工作】極細!8mmイリジウムのプラグレンチがないから即席で作ってみた!

そんなわけで、少しでも家庭用溶接機に興味持っていただければこれ幸いです!! 今回もご視聴ありがとうございました~~!!

【参考リンク】

元プロの溶接工で2児の父。バイク大好き&ママチャリ乗ってます

はじめまして!「DIY道楽」のテツと申します。「無いものは作る」という父の教えと、道楽者の血筋の母に育てられ、思いついたものを片っ端から作る人生を歩んできました。小さな頃から工具を握り、家の中の何もかもを自分の手で修理・改造してきました。 趣味は、古くなったオートバイや自転車を見つけては、レストアして新たな命を吹き込むこと。この趣味が、DIYスキルをさらに磨く助けとなっています。また、週末には自転車や徒歩で旅をしながら、新しいアイデアを見つけることも私の大きな楽しみです。 お付き合いのほど宜しくお願いいたします!!

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