【大切なチェックです】そのエンジンに「血」は巡っているかい?
エンジンにとって大切なものとは何だろう? ECU? ハイカム? 排気量? パワー? 圧縮比? 強化クラッチ? いやいやいや、まずは血液(エンジンオイル)が しっかり 全体に巡ってないと始まりませんよね~! ってことで エンジンを組み立てている今回の企画、 オイル の循環 テストを徹底するのですっ!
(YouTubeへのリンクです)→ エンジンよ!血液(オイル)は巡っているか!? 【エンジン腰下】組み立て後編 ≪エイプ100エンジン ゼロから組み立てられるかな?挑戦③≫
バラバラになった部品からエンジンを組み立てております!
ベアリングを交換してクランクシャフトを組み付けたところまでが前回までのあらすじ。
今回は、組み立てと同時にオイルの循環のチェックを徹底します。エンジンにとってオイルは、人間でいう血液と同じくて、とても大切な役割を担っています。
バイクのエンジンのオイル循環が止まったり、不足したりすると、エンジン内部の摩擦が増加し、熱による損傷が起きます。部品の摩耗や破損、最悪の場合は焼き付きが起こることもあります。エンジンの腰上まで組み立ててしまうと、腰上のチェックはおろか分解整備が非常に困難になってくるため、今のうちにチェックしましょうという算段でございます。
というわけで、まずはオイルポンプの動作チェックから始めます。
オイルの吸い込み口にオイルを注入して、
歯車をグルグル回すと、
吐出口からオイルが出てきました!
とりあえず、これでオイルポンプの動作チェックは大丈夫そうです。
ちなみに、このオイルポンプの動きが渋かったり、引っかかりがあったり、ガタつきがある場合は、要交換となります。回っていても、オイルポンプの中の歯車が摩耗していると十分な機能を発揮できないので、注意が必要です。
とりあえず、動作していることは確認できたので、オイルポンプを組み付けてからエンジンオイルを適量注入します。
とりあえずエンジンの腰下が組み上がりました。
このまま勢いで腰上の組み立てに入りたいところですが、ちょっと待ってください。ここでもう1回オイルの循環テストをやっておきます。
クランクを回すと、クランクケースのオリフィスの穴からオイルが出てきますが、
ここでオイルが出てこなかった場合、クランクの回転がオイルポンプにきちんと伝わってない可能性と、オイルの循環通路が詰まってしまっている可能性があります。
エンジンの腰上を組み立ててしまってからこの循環不良が発覚するともう一度バラさなければいけないため、この段階で是非ともチェックしておきたいところですね~。なにせカムチェーンを取り付ける前だったら気兼ねなくクランクを回すことができますからね。
確認方法はいたって簡単。
クランクをエンジンの前方向にくるくる回すと・・・
きっ、
きっ、
きたぁ~!!!!!
出てきた、出てきた!オイルが出てきました。
元気よくオイルが出てきてくれたため、オイルポンプも通路も問題なさそうです。
当たり前のことなんだけど、自分でゼロから組んだエンジンだとこうも嬉しいもんなんですね~~。
さあ、次回はシリンダーヘッドおよびシリンダーの腰上の組み立てに入りますよ。(続く)
(YouTubeへのリンクです)→ エンジンよ!血液(オイル)は巡っているか!? 【エンジン腰下】組み立て後編 ≪エイプ100エンジン ゼロから組み立てられるかな?挑戦③≫