ネジ穴が錆びて困った時の便利なタップの活用法
「ボルトを締めようと思ったら、「ネジ穴が錆びてしまっていた」って経験、ありますか?そんな時は、無視せずにボルトを無理やり締め込むのはやめましょう!ボルトを傷つけるだけじゃなく、大切なパーツが使えなくなることもあるんです。そこで、今回はネジ穴修正の方法としてタップを使うテクニックを紹介します。
昔のバイクを乗っている人やレストアをしている人なら、サビたネジ穴に悩まされたことがあるでしょう。穴は塞がっていないし、無理に回せばなんとかなるかもしれないけど、そのまま無視するのは危険ですよ。
ネジは螺旋状の溝がスムーズに噛み合ってパフォーマンスを発揮するようにできています。だからサビが入ると、規定のトルクで締め付けることができなくなるだけでなく、締めこんだボルトのネジ山を傷つけることもあります。さらに最悪の場合は、取り付けたいパーツそのものが使えなくなってしまうかもしれません。特にフレームのような重要な場所でネジ穴が使えなくなるなんて考えただけでゾッとしますね。
そこで登場するのが、ネジ穴修正に役立つ「タップ&ダイスセット」です!これを使えば、サビたネジ穴や傷ついたボルトのネジ山を修正できます。
タップはネジ穴の修正やナットの修正が行える工具で、ダイスは傷ついたボルトのネジ山を修正する道具です。今回はタップを使って錆びたネジ穴の修正をやってみましょう。
タップの使い方は少し慣れとコツが必要です。なぜなら、タップは本来母材に下穴を開けて新しいネジ穴を作る切削力がある道具なので、間違えると全く違うネジ穴になってしまう可能性があるからです。だから使う前に、修正したいネジ穴とタップのサイズとピッチ(ネジ山の間隔)が合っているか確認してください。
確認ができたら早速ネジ穴修正に取りかかりましょう。注意点として、①まっすぐねじ込むこと、②既存のネジ穴にしっかり噛み合わせることが大切です。斜めに入れるとネジ穴が傷つく可能性があるので、垂直に立ててゆっくりと感触を確かめながら回してください。また、削りカスが溜まりすぎるとタップが折れることもあるので、こまめに削りカスを排出することが大切です。
作業では潤滑剤やタッピングペーストを使うのが理想的ですが、細かいカスが付着しやすい場合もあります。高圧エアーやパーツクリーナーを使って排出する環境が整っていれば問題ありませんが、そうでない場合はドライ状態で作業し、最後に息を吹き込んで削りカスを飛ばすといいでしょう。
タップとダイスのセットは、大きなトラブルを未然に防ぐためにも強くオススメします。最初は高価なものでなくてもいいので、使っていくうちに必要なサイズを揃えていけばいいですね。私のタップ&ダイスのセットも何十年も使っていますが、助けられた回数は数え切れません(笑)。皆さんの参考になれば嬉しいです。ありがとうございました!