白く変色したパーツは、バイクを古臭く見せてしまいます。

新しいバイクの黒樹脂パーツは真っ黒ですが、紫外線や気温の変化、雨による汚れなどの影響で、時間とともに白く色あせてしまいます。これを「白化」と呼び、紫外線や気温の上昇、雨による汚れがポリプロピレン（ＰＰ）素材の分子結合を破壊し、微細なクラックができ、光が反射して白く見える現象です。

黒樹脂の素材であるＰＰは、加熱すると軟化し、冷却すると硬化する性質を持つ熱可塑性樹脂です。つまり、ヒートガンで加熱することでクラックを均すことができ、艶を取り戻すことができるのです。

ヒートガンは、一般家庭でも使えるヘアドライヤーの進化版のようなもので、温度調整ができ、約70度から高温の約660度までの熱風を出すことができる便利な道具です。価格は2000円から始まり、高いものでも6000〜7000円程度です。ヒートガンはガスバーナーを使った方法よりも安全で、均一な加熱が可能です。

作業を開始しましょう。ヒートガンの温度を約500に設定し、黒樹脂を加熱します。短時間で効果が現れ、黒いツヤが戻ってきます。この作業は楽しいもので、まるで魔法のような感覚です。

しかし、過度な焦りは禁物です。一箇所を過度に加熱すると、表面が焦げてしまったり、部品が変形する可能性があります。したがって、ヒートガンを傾けて進行方向に向け、均等に加熱しましょう。距離も適切に保ちながら、焦らずに進めることがポイントです。最初は低温で練習をおすすめします。

この方法を使えば、白化した黒樹脂の艶を簡単に復活させることができます。作業前と作業後を比べてみると、その効果が明らかです。ただし、紫外線にさらされることで再び白化する可能性があるため、定期的にヒートガンを使用して艶を保つことをおすすめします。

今回の方法が皆さんのバイクライフに役立つことを願っています。ご覧いただき、ありがとうございました！