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【病気ではないHSP】病院での診断が必要な人と要らない人の違いとは?

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは精神科医しょうです。

私は普段、精神科での外来診療を行い、インスタにてHSP気質に関する発信を行なっています。HSP気質とは繊細で敏感、共感性豊かな人々のことを指します。

HSP気質についてもっと知りたい!

今回はHSP気質を持つ可能性が濃厚な場合は、精神科・心療内科で診断するべきかの疑問について取り上げます。

自分がHSPかはネットで閲覧できるチェックリストを利用すれば、大まかに判断することが可能です。

でもチェックリストの結果で当てはまる可能性が高いとなったら、「病院に行ってきちんと調べた方が良いのかな?」と悩んでしまいますね。

HSPは病気ではないので診断は必要ないのですが、場合により受診した方がいい人もいます。

HSPの疑いが濃厚でも診断は必須ではない

繊細過ぎる人は社会全体の中に一定数いて、それは生まれ持った性質なので病院で治療する必要はないのです。

HSPの疑いが濃厚でも病院では性質に対しての診断はできないので、基本的に受診は不要と考えましょう。

色々と敏感過ぎることでの影響が強く日常生活に支障が出ている人の場合のみ、病院に行き医師の診断を受けることをおすすめします。

感受性・感覚面での影響の強さ次第

HSPの特徴は他人に共感しやすい感受性の高さや、皮膚や聴覚などの感覚が普通の人より鋭い点になります。

感受性・感覚面が鋭くても心身への影響があまりない人は心配ないのですが、心身の具合が悪くなるなど影響が強い人は医師に相談した方がよいです。

影響が過剰なHSPの人は診断が必要

敏感なことで精神や体の健康が蝕まれてしまっている人は、「人に迷惑をかけるから我慢しよう」と頑張ってはいけません。

あなたを困らせている過剰な過敏さはHSPの影響かもしれないですが、実は原因は違うものである疑いもあるので影響が強い場合は診断が必要です。

HSP診断を受けるべき理由は類似した病

HSP気質の人は繊細過ぎることがイメージとして持たれているので、感受性・感覚面が敏感な人はHSPであると連想しやすいでしょう。

精神的な病気には敏感過ぎることが症状で見られるものもあるため、繊細な人はHSPと一概に考えるべきではありません。

繊細な人は全てHSPと断定しない

人の視線や物音が気になる・強い言葉にすぐ傷つく・特定の感触が気持ち悪いなど、HSPによくある特徴はうつ病・不安神経症・適応障害・発達障害・自閉症スペクトラム障害にも該当するものもあります。

繊細なことで心身に強い影響が出るレベルの人は性質ゆえと断定せずに、病気ゆえにそうなっている可能性も含めてみるのが大切です。

類似した病なら治療で緩和ができる

HSPは気質なので治療することができませんが、類似した病の場合は病院で適した治療を受けられます。

効果が出るまでに多少の時間は要しても、治療によって緩和し辛さも軽減されるでしょう。

感受性・感覚面の影響が強く出て心と体の元気がない人は、精神疾患も想定して性格のせいか「病気」のせいか医師の診断を仰いでみてください。

病院でのHSP診断が不要な人へのすすめ

HSPか精神疾患かの病院での診断が不要な人でも、繊細なことで辛さや苦しさを感じることが多いです。

日々の苦労を少しでも軽くしたい人は、これからご紹介する自衛策など行ってみましょう。

日常で受ける刺激を減らしてみる

感情や感覚に受ける刺激は、対策をすることでダメージが少なくなります。

  • 無理に他人とコミュニケーションを取ろうとせず、交流は必要限度でとどめる
  • 出かける場所や時間帯を選んで、人ごみに遭遇しないようにする
  • 音や光など感覚に刺激を与えるものは、家の中であれば防音・遮光アイテムなど活用する

以上のような方法で自衛するだけでも、外部からの刺激をだいぶ和らげることが可能です。

心のリラックスで精神を安定する

過敏な人は心に受けたダメージを引きずってしまう面があるので、自分なりのヘルスケアで心に抱えた重荷を早めに軽くしてあげましょう。

  • 瞑想や腹式呼吸を行い、心のストレスをなくす
  • 自然が多い場所に定期的に足を向け、自然の中で心をほぐす
  • たっぷり睡眠時間をとり、脳と体を休めて疲れをとる

HSP気質の人は精神的な疲労を抱えやすいため、心をリラックスしてダメージを修復してあげる習慣を持つのがいいです。

心の傷が浅い内に自分なりのヘルスケアを行い、精神を安定させれば悩みに多い「生きづらさ」も克服できます。

まとめ

HSPに当てはまる人は「敏感なことは変なのかな?」と落ち込まないで、繊細なことは自分の性格だと前向きに認識しましょう。

病気なのではと自分を疑う人もいるかもしれませんが、細やかな神経の持ち主であるのは病気ではないので診断も心配も不要です。

ただし、感受性・感覚面の刺激が強く心身に負担が出ているときは、病気の診断がつく精神疾患でなっているかもしれないので安心のために病院で診断を受けましょう。

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精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

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