Yahoo!ニュース

本当は怖い『不安神経症』とは!?不安をコントロールする4つの「視点」について

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医しょうです。

私は普段、精神科での外来を行い、7万人以上インスタやvoicyのフォロワーさんに対しHSP気質に関する発信、書籍の出版を行っています。インスタにも遊びにきてね(外部リンク)

不安神経症とは、恐怖や不安の感情が常時つきまとい、日常生活を送る上で支障をきたしてしまう病です。

症状がひどくなると、うつ病などの深刻な病につながる恐れもあるため、早期の治療が大切です。

また、何に対して不安を感じるかは人それぞれで、たとえば「人間関係」によるものや「仕事」「お金」「将来」に関するものまで、多岐に渡ります。

不条理なことや起こる可能性の低いことが頭から離れず、その心配が持続することで心身に影響を与えてしまいます。

そこで今回は、不安神経症とはどんな病なのか?普段から不安をコントロールするにはどうすれば良いのか?について考えてみたいと思います。

不安神経症はどんな病?

健常者であれば緊張や不安は長くは続かず、自分で不安を対処することができるのですが、不安神経症を患うと、日常生活を送る上で、さまざまなことが気になり、極度に不安や心配を抱いてしまいます。

不安神経症と診断される目安としては、不安感情が半年以上続いている場合とされており、具体的な症状としては、次のようなものがあります。

【身体面に表れる症状】

・眠れない

・心臓がドキドキする

・突然、汗が出る

・体が震える

・頭痛や肩こり

【精神面に表れる症状】

・緊張やイライラを感じる

・焦燥感がある

・ネガティブなことしか思い浮かばない

・常に不安や恐怖心を抱いている

不安神経症を発症している方は、緊張により常に体に力が入っているため、頭痛や肩こりに加え、自律神経失調症を併発してしまうケースもあるため注意が必要です。

また、精神面においてはマイナスの感情が持続することで、うつ症状が表れたりすることもあるため、早期に適切な治療が必要となります。

不安神経症かも?と感じたらどうすれば良い?

不安や心配事が継続的に続いている場合は、精神科か心療内科を受診するようにしましょう。

治療は症状や進行具合にもよりますが、薬物療法と精神療法を併用して行われます。

薬物療法では服薬により、過剰な不安や恐怖を和らげます。

また、精神療法ではカウンセリング等を通じて不安や恐怖の考え方やとらえ方の傾向を変えていきます。

なお、薬やカウンセリングは体質に合う場合と合わない場合があるため、もし不安なことや分からないことがある時は、うやむやにせず必ず医師に相談するようにしましょう。

不安や心配を日頃からコントロールするための4つのリソースとは?

私たちを取り巻く環境はここ最近、大きく変化しています。

物事の価値観や考え方も絶えず変容し、自身が置かれている立場が安定しているという人は、ほとんどいないのではないでしょうか。

そうした時代背景も、心の病を患う人の増加要因に拍車をかけているように思います。

ここからは、不安や心配を感じた時に何とか自分でコントロールする術について考えてみたいと思います。

苦しい状況や大きな変化に直面した時には、次の4つの視点を持ってみましょう。

①「状況」を判断する

②「自己」を分析する

③「支援」は得られそうか?

④「戦略」について考える

順番に見ていきましょう。

①「状況」を判断する

今自分が置かれている状況を評価してみてください。

この状況をプラスと見るかマイナスとみるかによっても、今後の行動やとらえ方が変わってきます。

また、この状況は想定内のことでしょうか?考えてみましょう。

②「自己」を分析する

今、自分はどのような感情を抱いているでしょうか?

自分は変化や困難に直面をした時に立ち向かう方でしょうか、もしくは圧倒される方でしょうか?

これまでの経験を振り返ってみましょう。

③「支援」は得られそうか?

周囲からのサポートや支援が得られる可能性について考えてみましょう。

家族や友人は協力的でしょうか?また、今の状況を乗り越えるための支援システムや支援窓口はありますか?

④「戦略」について考える

不安や心配についての認知を変えるのに役立ちます。

目の前の課題に対して、太刀打ちできる戦略を立てられそうでしょうか?

また、不安や心配に対するストレスを処理できる方法について、自分なりに考えてみましょう。

以上の4つの視点を持って、自分自身の見解を書き出してみましょう。

不安がわき起こった時は、「状況「自己」「支援」「戦略」について点検し、乗り切るために自分に合った戦略をいくつか考えるようにしてみてください。

行動計画を立て、実際に行動に移すことにより、不安や心配などのネガティブな感情は自然と薄れていくでしょう。

まとめ

今回は不安神経症とはどのような病か解説し、日頃から自身でできる不安をコントロールできる4つのリソースについて取り上げてみました。

同じ状況下でも、とらえ方によって不安を感じる人と感じない人がいます。

自分は不安を感じてしまいやすい気質があると自覚している方は、ぜひ紹介した内容を基に日頃から戦略を立て、不安に対する認知をポジティブに転換していきましょう!

私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。

あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?

「他人の顔色ばかりみてクタクタ」

「自分の意思で生きられない」

「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」

そんなあなたはこちらの記事を読んでみてくださいね。

自分軸で気楽に生きられるようになる記事を読む(外部リンク)

あなたが「自分軸で気楽に生きられるようになる」ことを願っています♪

精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

精神科医しょうの最近の記事