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自律神経失調症は悪いことばかり!?表れる段階ごとに『共通点』について解説

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医しょうです。

私は普段、精神科での外来を行い、7万人以上インスタやvoicyのフォロワーさんに対しHSP気質に関する発信、書籍の出版を行っています。インスタにも遊びにきてね(外部リンク)

自律神経の乱れは、心身の不調や病気の発症に深く関係していると言われています。

そして自律神経が乱れた状態が継続すると、自律神経失調症を患う可能性が高くなります。

自律神経失調症とは自律神経のバランスが崩れ、心身につらい症状が表れている状態を示します。

自律神経失調症を放置していると、心や体に表れている症状がひどくなり大きな病につながる恐れもあります。

つまり、自律神経失調症は「病の入口」といっても過言ではないでしょう。

だからこそ、自律神経についての理解を深めることで、自分の体の状態や気分の変動などを見極め、生活リズムを整えるなどして上手くコントロールしていく必要があります。

そこで今回は、自律神経が乱れた場合の対処法と段階ごとに表れる症状について、解説したいと思います。

自律神経が乱れることは悪いこと?!

自律神経が乱れると、自分にとってどのような影響が出るのでしょうか?

また自律神経の乱れは、悪影響を及ぼすばかりなのでしょうか?

ネガティブな面ばかり考えてしまいがちですが、今回は良い面と悪い面と両方取り上げてみたいと思います。

<良い面>

・大きな病の予防につながる

疲労などによる体の不調を早めに気づくことができた場合は、早めに体を休ませたり、医療機関を受診したりすることで、病の発症を予防することができる可能性もあります。

つまり、自律神経が乱れることで、体から発せられるSOSにいち早く気づくことができます。

・ホルモンバランスの乱れに気づくことができる

ホルモンバランスは自律神経の乱れと密に関わっていると言われます。

何か特定の原因があるわけではないのに、心理的不調を感じる時はホルモンバランスによる影響で、自律神経が乱れている可能性も考えられます。

女性の場合だと月経周期や更年期、妊娠、出産などのタイミングに女性ホルモンの影響を受けて自律神経も乱れやすくなります。

つまり、ホルモンバランスによる自律神経の乱れに気づくことができれば、今の自分の状態について納得でき、気持ちの上で少しラクになれるかもしれません。

<悪い面>

・何をするのもおっくうになる

自律神経が乱れると、朝起きることがつらくなります。

全身の倦怠感や頭痛、立ちくらみなど午前中に症状が強くでることが多く、不登校や休職の原因にもなりかねません。

・夜になかなか寝付けない

自律神経のバランスが乱れることにより、睡眠障害を患う可能性が高まります。

昼夜逆転の生活を送っていたり、起床と就寝の時刻がばらばらだったりすると、体の調整機能が乱れ、夜に寝付けなかったり、朝起きられなかったりなどするため体に負担がかかります。

・つらいことばかりを考えてしまう

自律神経失調症になると、体に不快な症状が表れていることもあり、ネガティブな思考で物事をとらえてしまいがちになります。

体が思うように動かないことや痛みなどを感じることは、実際に自分が思っているよりも大きなストレスとなっているのではないでしょうか。

特に忍耐強い人は、人と比べてこんなことくらいで…と気合で乗り越えようとする方もいますが、オススメできません。

なぜなら、つらさや痛みは個人差があるため、人と比較できるものではないからです。

我慢して耐えたり、乗り越えたりするのではなく、今表れている症状を少しでも改善するために、まずは医師に相談してみましょう。

自律神経が乱れると、段階ごとに表れる症状と共通点とは?

自律神経が乱れると、どのような不調が表れ始めるのでしょうか?

また自律神経の乱れから、自律神経失調症に移行する際の共通点はあるのでしょうか?

個人差があるため一概には言えませんが、だいたいの傾向を参考程度にお伝えしたいと思います。

・初期症状

初期の症状としては、血圧の変動や頭痛、肩こりなどが表れやすくなり、疲労を感じる頻度が高くなります。

異変に気づいた場合は、生活習慣を整えるなど適切なケアをして、体に負担をかけないようにしてみましょう。

・中期症状

初期症状を放置していると、自律神経がストレスに対処するために、一時的に症状が良くなったと感じることがあります。

しかし、体の許容範囲を超えてしまうと、一気に症状が悪化してしまいます。

・後期症状

自律神経の乱れを放置していると、自律神経失調症を患い重症化してしまうリスクもあり得ます。

身体不調だけにとどまらず、不安障害やうつ病など、精神疾患に移行するリスクも高まるため、表れる症状を早めに対処していくことがとても大切です。

いかがでしょうか。

自律神経による不調を感じている方は、自分はどの段階にあるのか把握することが大切です。

まとめ

今回は、自律神経失調症のメリットとデメリットを考え、どのようなステップで自律神経の乱れから自律神経失調症へと移行するのかについて考えてみました。

現在、何らかの不調を感じている方は、今回の内容を参考に、自分の心身の状態について、まずは把握してみましょう。

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精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

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