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体がだるいのは自律神経失調症?HSPとの関係や予防するためのポイント

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医しょうです。

私は普段、精神科での外来を行い、7万人以上インスタやvoicyのフォロワーさんに対しHSP気質に関する発信、書籍の出版を行っています。インスタにも遊びにきてね(外部リンク)

「身体がだるくて何もやる気が起きない」「頭痛やめまいがする」「肩こりがひどい」などといった症状があれば、『自律神経失調症』の可能性があります。

ストレス社会の中で、このようなつらい症状に悩んでいる人は多いのではないでしょうか。

自律神経失調症は病院で検査をしても身体的な異常がみられないことが多く、原因がわからずなおさら不安になる人もいるかと思います。

一方、HSPは敏感な気質を持っており、他の人よりもストレスを感じやすいと言われています。

HSPの気質を持っている人が自律神経を崩さないためには、どうすればいいのか気になる人もいますよね。

この記事では、自律神経失調症の特徴、HSPの人が自律神経を崩さないために気を付けるべきポイントなどについて紹介します。

自律神経失調症とは

自律神経失調症は、自律神経系の調節機能に問題が生じて、身体にさまざまな症状が現れる状態のことを指します。

自律神経は心臓の動きや血圧、消化器系の機能、体温の調整など自動的な体内の機能をコントロールする役割を持っています。

自律神経失調症になるとこの機能が不安定になり、心身にさまざまな症状や不快感が現れることがあります。

自律神経失調症の原因ははっきりと分かっていませんが、ストレスや遺伝的な要因、環境的な要因が関与していると考えられています。

症状を改善するためには生活習慣の改善やストレス管理などが重要になり、必要に応じて専門のカウンセラーや医師に相談することをおすすめします。

自律神経失調症の症状

自律神経失調症になると、心身にさまざまな不調が現れます。

症状の度合いは人によって個人差があり、複数の症状が現れることもあります。

ここでは、自律神経失調症の主な症状について紹介します。

身体的な症状

・心拍数の増加、不整脈、血圧の上昇、動悸

・頭痛、めまい、耳鳴り

・過度な発汗、手足のふるえ、手足の冷え

・胃の不快感、腹痛、消化不良、食欲不振

・下痢、便秘、腹部の張り

・体温調節が不安定

・筋肉の緊張、身体のこわばり、関節の痛み

・胸の圧迫感、息苦しさ

・不眠、睡眠障害

精神的な症状

・憂鬱な気分、不安感、恐怖感

・疲労感、倦怠感

・集中力の低下

・イライラ、焦燥感、涙もろい

・情緒不安定

HSPは自律神経失調症になりやすい?

HSPの気質を持っている人が、必ずしも自律神経失調症になりやすいというわけではありません。

HSPの人が自律神経失調症を発症するかどうかは、個々のライフスタイルや環境によって異なります。

ただし、HSPの気質を持つ人は外部からの刺激に強い反応を示すため、それによってストレスを感じやすい傾向があります。

ストレスが自律神経失調症の原因になることもあるので、HSPは他の人よりも症状を引き起こすリスクが高いと言えるでしょう。

HSPが自律神経を崩さないために気を付けて欲しいポイント

「仕事から帰ると疲れて何もできない」「疲労が溜まって動けない」などというような経験はありませんか?

HSPは他の人よりもストレスを感じやすい傾向があるため、ストレスによって心身に不調をきたし、自律神経失調症を引き起こしてしまう可能性があります。

HSPの人が自律神経を崩さないために、気を付けて欲しいポイントについて紹介します。

カフェインやアルコールの摂取量に気を付ける

カフェインやアルコールは、自律神経失調症の症状に影響を与える可能性があります。

カフェインは中枢神経系に刺激を与えて、交感神経を活発化させる作用を持っています。

交感神経が活発になると、心拍数や血圧の上昇、興奮や不安感増加などの症状を引き起こすことがあります。

一方アルコールについては、適量であれば副交感神経を優位にさせてリラックス状態を作り出すことができますが、過度な飲酒は自律神経の乱れを引き起こす原因になるので注意が必要です。

カフェインやアルコールが及ぼす影響については個人によって異なりますが、自律神経失調症の症状が出ている場合は、摂取量を調整するか避けた方が無難でしょう。

外部からの刺激を受けないように工夫する

HSPは外部からの刺激に敏感に反応し、ストレスを感じてしまうことが多いため、これらの刺激を遮断する工夫をすることが大切です。

たとえばアイマスクや耳栓をする、テレビやスマホの音量を小さめに設定しておく、遮光性のカーテンをして眩しい光が入らないようにするなど、自分が不快に思う刺激をなるべく遮断しましょう。

また、HSPは服やベッドシーツなど肌に触れるものに対しても不快感を示すことがあります。

シーツや毛布を手触りの良いものに変えてみたり、着用していてストレスを感じないような服を選ぶようにしましょう。

ストレスのコントロールや緩和を試みる

ストレスは自律神経に影響を与える要因の一つであり、ストレスが強いと自律神経失調症の症状が悪化する可能性があります。

HSPは過敏性を持っているため、他の人よりもストレスの影響を受けやすい傾向があります。

自律神経失調症を悪化させないためにも、ストレスのコントロールや解消法を身につけておくことが大切です。

たとえばリラクゼーションや呼吸法を試してみたり、ストレスを感じるような状況を避けるようにするなど、ストレスを最小限にするための方法を考えてみましょう。

HSPの人の場合は感受性が豊かなので、絵画や音楽鑑賞、ガーデニング、動物と触れ合うような活動をすることでストレスが軽減されることがあります。

自分に合ったストレス解消法を見つけておきましょう。

インターネットやSNSの利用を控える

スマートフォンでのネットサーフィンやSNSの利用は、HSPの人にとっては刺激となり、ストレスを引き起こす可能性があります。

毎日過剰な情報が流れることによって、情報の選択や処理にストレスを感じることもあるでしょう。

また、炎上や暗いニュース、事件などの情報もSNSに流れているので、共感力の高いHSPにとって気づかないうちに精神的な負担になっているかもしれません。

長時間インターネットを利用することによって、眼精疲労や倦怠感、集中力の低下、睡眠障害などの症状を引き起こすこともあります。

自分で利用時間に制限を設けたり、スマートフォンの電源を一時的に切るなど適切な利用を心がけることが大切です。

自律神経失調症の予防法

自律神経失調症を予防するためには、健康的な生活を送ることが一番だと言われています。

最近不調が続いているのなら、一度自分自身の生活を見直してみると良いかもしれません。

自律神経失調症の予防法について、下記で紹介します。

ライフスタイルの改善

自律神経を整えるためには、バランスのとれた食事、適度な運動、十分な睡眠など健康的なライフスタイルを維持していくことが大切です。

食事については栄養豊富な食品、野菜、タンパク質、ビタミン、適度な脂質など、バランスよく食べることを心がけましょう。

また、適度な運動は体力や心肺機能を向上させるだけでなく、ストレスの軽減にも役立ちます。

ウォーキングやジョギング、サイクリング、ヨガなど自分に合った運動を選びましょう。

そして、十分な睡眠をとることは心身の休息と回復にとても重要です。

睡眠の質を向上させるために、快適な寝室環境を整えたり、就寝時間に向けてリラックスできるようなルーティンを作りましょう。

ストレスを管理する

自律神経失調症において、ストレスは原因の一つとして考えられているため、発生したストレスに対して適切に対処することが必要になります。

自分がどのような状況でストレスを感じるのかをノートなどに書いて、なるべくその場面を避けるように意識しましょう。

また、リラクゼーション法や呼吸法、瞑想、ヨガなどさまざまな方法を取り入れてストレスを緩和することが大切です。

まとめ

HSPの人は他の人よりも刺激に弱く、ストレスを受けやすい傾向があるので自律神経の乱れに注意する必要があります。

自律神経失調症にならないためにも、規則正しい生活習慣や適度な運動、ストレス管理などを心がけることが大切です。

また、自力で自律神経失調症を改善しようと無理をすると、かえって症状が悪化する可能性があるので注意してください。

必要な場合は、専門家や医師のアドバイスを受けるようにしましょう。

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精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

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