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適応障害を発症しやすい人の特徴と患った時の言動について解説

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医しょうです。

私は普段、精神科での外来を行い、7万人以上インスタやvoicyのフォロワーさんに対しHSP気質に関する発信、書籍の出版を行っています。インスタにも遊びにきてね(外部リンク)

進学や就職、結婚、出産など人生で大きな変化が起きると、環境に適応できずストレスとなり、適応障害を発症する可能性があります。

新しい環境の変化は、大きなストレスを感じますが多くの場合、最初は緊張したり戸惑ったりしながらも、しだいに新しい環境に適応していきます。

しかし、「早く慣れないといけない」「早く周囲の人と馴染まないといけない」と頭で理解していても、感情的には「ここから逃げたい」「どうしても馴染めない…」と相反する状態に苦しむことがあります。

すると、不安がどんどん大きくなり抑うつ症状が表れたり、普段とは違った行動を取ったりするなどの言動が表れることがあります。

これらの症状を放置していると、症状は進み大きな病につながる恐れがあります。

今回は環境の変化がもたらすストレスと適応障害について解説していきたいと思います。

適応障害を発症しやすい人とは?

一般的に適応障害にかかりやすい人は、几帳面で真面目、ストレスへの適応能力が低いなどの特徴があると言われています。

メンタルが強いと言われている人でも、ストレスの度合いによっては適応障害になる可能性もあります。

下記に適応障害になりやすい人の特徴について、いくつかあげてみました。

・几帳面で真面目、責任感が強い

・繊細で敏感な気質を持っている

・完璧主義

・ストレスにさらされている

・心配性

これらの特徴が必ずしも適応障害を発症する要因になるとは限りませんが、誰にでも発症するリスクがあるため、ストレスを抱えていて普段と違った症状に気が付いた場合は、早めに医療機関を受診するようにしてくださいね。

適応障害を患った人の言動は?

適応障害は、どの年齢層でも発症のリスクがあると言われています。

また、適応障害からうつ病につながるリスクも決して低くはないため、早期発見と治療が大切です。

では、適応障害を患った人の言動についてふれてみたいと思います。

・表面上は変わらないこともある

表面上は落ち着いていて、周期からは気付かれないことが多くあります。

環境に適応しているように見えてしまうため、周囲も心配ないと判断してしまい、そのことがかえって本人を傷つけてしまうこともあります。

特に新入生や新入社員の場合は「大丈夫?」「心配なことがあったら声をかけてくださいね。」などの声かけが必要だと言えます。

・内心は苦しんでいる

不安や心配で非常に苦しい状態におちいっています。

ネガティブなことをあれこれと考え過ぎて、頭の中が混乱し感情を抑えられないことも…。

・ひきこもる

自宅や自室に引きこもり、人との距離を置くようになります。

対人関係やいじめなどを契機に不登校やひきこもりに至ることもあります。

・攻撃的な態度を取ることがある

普段の性格とは違って攻撃的になったり、普段はしないような言動を取ったりするようになります。

たとえば、不安や焦り、怒りから突然大きな声を上げる、泣き出すなどの気分のムラが見られるようになります。

また、アルコールへの依存や急に喫煙を始めるなどというケースもあります。

・抑うつ症状が出る

気分が落ち込み、絶望的な気持ちになります。

何もやる気がせず、集中力や判断力も低下します。

これらの症状は、ストレスから離れると多くの場合、改善していきます。

しかし、多くのストレスにさらされていると、直接的な原因が何か特定するのに時間がかかってしまう場合もあります。

医療機関では本人の気持ちをじっくり聞いた上で、ストレスの主な要因を特定し自覚してもらうことで解消できるよう手助けをしていきます。

適応障害と診断された場合は?

適応障害の症状である抑うつ状態や不安状態は、頭痛や腹痛などといった身体症状を引き起こし、アルコール依存や過剰喫煙など社会生活に影響することもあります。

適応障害と診断を受けた場合は、まずはストレスから離れて休むことに専念しましょう。

過ごし方のポイントを紹介したいと思います。

・何もせず、動きたい時に動く

真面目な方は、休むことに罪悪感を抱きがちです。

しかし、余計なことは考えずゆったりとした気持ちで過ごすことで、症状の改善をはかりましょう。

・軽い運動を心がける

頭よりも体を使うことを優先しましょう。

軽いジョギングやウォーキングは家から出ることになるので、良い気分転換にもなります。

自分が楽しいと思える範囲で、無理なく続けてみるようにしましょう。

・生活リズムを整える

十分な睡眠と就寝起床時間を整え、食事のリズムを整えていきましょう。

生活リズムが整うと心身に余裕が生まれてきます。

不調を繰り返さないためにも、心身の健康を保ってくことが大切です。

まとめ

今回は適応障害について解説してみました。

適応障害を患うと日常生活にさまざまな悪影響をもたらします。

真面目な方ほどおちいりやすい病でもあるため、傍から見て「しっかりしているから大丈夫だ」などと決めつけず、周囲のサポートや環境を整備し、心を病む人がいない状況を整えていくことが大切だと言えるでしょう。

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精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

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