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HSPさんはどの立場?4つのものの見方ととらえ方を知り「適応障害」を予防しよう

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医しょうです。

環境の変化がともなう時は誰でも、ストレスを感じてしまうことがあります。

しかし、通常であれば時間の経過とともに環境に適応していくものですが中には、適応することができず大きなストレスを抱えてしまい、心身に不調をきたしてしまうことがあります。

抑うつ症状や不安、いつもは取らないような行動を取るなどする場合は「適応障害」を疑うことになります。

適応障害は明確なストレスの原因から3カ月以内に症状が表れ、日常生活に支障をきたしている場合に診断されます。

HSPさんのような几帳面で責任感が強い方やストレスを上手に発散できない方がなりやすいとされています。

環境が合わないと感じる場合は、我慢せず何らかの対処をしていくことで適応障害の発症を抑えることができます。

そこで今回は、適応障害の初期サインに気づけるためのポイントについて解説したいと思います。

誰にでも起こる初期サインとは?

心の不調は誰にでも起こりますが、自分では気づきにくい場合もあります。

また、自分で気づけていたとしても我慢をし続けてしまうこともあるのではないでしょうか。

HSPさんの中には、風邪などの体の不調はすぐに病院に行くけれども、心はケアしたことがないという方も多くいます。

不安や焦燥感、イライラなどが続いていて生活面で支障が出ているようであれば、要注意です。

戸惑ったり我慢したりせずに、すぐに医療機関を受診するようにしてくださいね。

では、「自分で気づきやすい症状」と「周りの人が気づきやすい症状」に分けて、いくつかあげてみたいと思います。

「自分で気づきやすい症状」

・気持ちが落ち込んで自信がなくなったり、必要以上に不安になったりする

・体がだるくて疲れが取れない

・よく眠れない

・動悸や息切れがする

・感情の起伏が激しく、コントロールが難しい

・集中力が続かず、判断力が落ちた

・食欲がなく、食事が美味しくない

・消化器症状がある

・頭痛が頻繁に起こる

「周りの人が気づきやすい症状」

・遅刻や休みが増えた

・ぼんやりしていることが多くなった

・口数が減った

・生活のリズムや服装の乱れなど行動の変化がある

4つのものの見方ととらえ方の傾向を知ろう!

人にはそれぞれのものの見方ととらえ方があります。

「自分軸」と「他人軸」を考えた時、あなたはどちらの軸で物事を考え生きていますか?

今回は4つの立場について考えてみたいと思います。

・自己肯定・他者肯定

自分軸と他人軸の両方のバランスが取れた健全な立場と言えます。

・自己否定・他者肯定

他人軸優先で、劣等感を抱いている立場と言えるでしょう。

受け身で自己防衛的な態度を取ることが多いと言えます。

・自己肯定・他者否定

自分軸に重点を置き、排他的で攻撃的な態度を取ることがあるのかもしれません。

やや独裁的なポジションと言えるでしょう。

・自己否定・他者否定

自閉的で虚無的な人生態度を取りがちかもしれません。

敗北感や失望感などネガティブな感情を抱きやすい傾向があると言えるでしょう。

いかがでしょうか?

まずはどのポジションに当てはまるか自分自身を振り返ってみましょう。

気づきを得ることで、さまざまな視点や価値観、考え方を理解する手掛かりになるハズです。

自分を知ることで、何か大きな転機が訪れた時に、見方ととらえ方を工夫することができれば、ストレス負荷をあまり受けずに過ごすことができるかと思います。

職場や学校でみられやすい?ストレスを生む態度とは?

忙しくて余裕がない時、誰でも知らず知らずの内に相手のやる気を阻害してしまうことがあるものです。

特にHSP気質の方は人の感情や態度に敏感なため、ちょっとした仕草で傷つけてしまったり、緊張や不安を与えてしまったり…ということがあるかもしれません。

そこで、職場や学校で信頼関係を失わないためにも気を付けたい言動についていくつかあげてみました。

・腕組みをしながら話を聞く

・パソコンの画面を見ながら相づちを打つ

・上からものを言う

・話の腰を折る

・すぐに批判する

・鬱陶しそうに話を聞く

・すぐにアドバイスをする

もしかしたら、上記のような言動に苦しめられている方もいらっしゃるかもしれませんね。

上司や先輩の態度がこわくて、適応障害を発症してしまうといったケースも残念ながら少なくありません。

上記のような態度を取っていると相手の存在価値そのものを否定し、前向きな取り組みや成長にブレーキをかけてしまうだけではなく、相手の心を深く傷つけてしまうことになってしまいます。

活気のある職場や良い環境を作るには、自己・他者ともに肯定し相手の存在や価値を認める働きかけが必要です。

まとめ

今回は「適応障害」について考えてみました。

初期サインを見逃さないよう、気を付けることも大切ですが、一人一人が自他ともに肯定的な立場で、所属するコミュニティの環境を整えることも大切だと言えるでしょう。

とはいえ、どうしても難しい場合は、自分に合う環境を自分で選んでいくようにしてみましょう。

私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。

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精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

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