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HSPがなりやすい病!?「原因」はネガティブな情報に…

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医しょうです。

HSP気質はHighly Sensitive Personと言われ、繊細で敏感、共感性豊かな人々のことを指します。

「ダメな自分が嫌い…」

「ついつい考え過ぎたことが悩みに変わる…」

「人から嫌われることが怖い…」

など、HSPは多くのことを考え過ぎて、人の感情や時には自分の感じ方にも振り回されてしまうことが多いのではないでしょうか?

HSPは病気ではなく、生まれ持ったその人特有の気質であるため、根本的な治療法はありません。しかしHSPの真面目さや責任感の強さ、繊細な性格が影響して、病気を発症してしまう原因につながってしまうことがしばしばあります。

そうならないためには、日ごろから自分自身としっかり向き合う必要性があるのではないかと思います。

今回は、HSPがなりやすい病と、病気にならないためのストレス解消法について紹介したいと思います。

HSP気質が原因で発症しやすい病?

HSPには人一倍、心配や不安を感じる気質が備わっていると言われています。

また、細かいところまで気が付いてしまったり、何気ない他人の仕草や表情が気になり、思い悩んだりしてしまうこともあるようです。

無意識の内にもあれこれと常に考えてしまうことから、悩みも多く気が休まることがないため、ストレスを抱え込みやすく、気力も体力も消耗しやすい傾向があると言えるでしょう。

では、HSPが発症しやすい可能性のある病とはどのようなものがあるのでしょうか?

いくつか紹介します。

・自律神経失調症

ストレスにより、交感神経と副交感神経のバランスが崩れると発症し、倦怠感、疲労、不眠などの症状があらわれます。

・適応障害

環境の変化やイベントがストレス要因になり、対処できなかった結果、不安や心配を抱えてしまいます。

・不安障害

極度の不安や心配により、日常生活に支障をきたしてしまいます。

ひどい場合は「パニック障害」や「強迫性障害」へもつながる恐れがあります。

・うつ病

長期間のストレスが影響して発症すると考えられています。

落ち込みや、憂うつな気分が二週間以上続いた場合はうつ病が疑われます。

うつ病を発症すると悲観的なものの考え方をしたり、不安や無気力にさいなまれたりするなどの精神症状に加え、不眠、食欲不振、頭痛などの身体的症状も長期間続いてしまいます。

「病は気から」という言葉の通り、HSP気質が原因で病を発症してしまうというケースも決して少なくはありません。

軽い風邪などで済めば、たいしたことはないのかもしれませんが、問題は社会生活に影響を及ぼす病にまで発展してしまうと、治療にかなりの時間を費やすことになります。

HSPが気持ちを切り替えるためにすべきこととは?

HSPが少しでも心の安定を保つにはどのようなことに気を付ければ良いのでしょうか?

いくつかオススメの方法をあげてみます。

・プライバシーを確保する

HSPは一人の時間が大切です。

可能な限り、プラバシーを確保できる場所を持つように心がけましょう。

また、一人の時はできるだけ五感を刺激せず、ゆったりとした気持ちで過ごすことをオススメします。

・日記をつける

気持ちの整理をするためにも、日記を付けることはオススメです。

しかし、ネガティブなことを考えがちな人は、読み返した時に辛くならない内容を書く方が良いでしょう。

できるだけ明るい話題に触れるよう、心がけることがポイントです!

・十分な睡眠を取る

HSPは常に気が張っているため、脳や心身を消耗してしまいがちです。

脳が疲弊している状態だと、社会生活を送る上で正しい判断が難しくなります。

日頃の健康管理として、HSPが第一に心がけることは十分な睡眠です。

睡眠を取ることは、脳と体が休まりストレス解消や気分の落ち込みを和らげる効果も期待できます。

日頃から悲観的な感情を抱いてしまう原因とは?

・人の意見を聞き過ぎている

どのような状況であっても、人の意見を聞くことは大切です。

しかし、HSPは人の意見に左右され、自分の意思がブレてしまいがちなところも見受けられます。

結果的に間違った判断をしてしまう場合もあるため、聞き過ぎるのは注意が必要かもしれません。

人の意見はあくまでも参考程度にして、最終的な判断は自分でするように心がけましょう!

・ネガティブな情報に注視しない

HSPだけに限らず、人は誰でもポジティブな情報よりもネガティブな情報に注意を向けやすいものです。

SNSの低評価やお店の悪いレビューに注目してしまうことからも推測できるのではないでしょうか。

HSPの場合は、ネガティブな情報に対して自分の出来事のように受け止め、抱え込んでしまい、ストレスや悩みにつながることがあります。

テレビを見たり、新聞を読んだりする際にはできるだけ明るい話題を選ぶように心がけましょう。

・大きな目標を持ち過ぎている

目標を持つことは大変良いことだと思いますが、大き過ぎる目標は、やる気を失くしたり、自信喪失につながったりすることもあるので、オススメしません。

また、失敗や不安感情を抱いてしまうことにもなりかねませんので、目標を持つ際には、まずは手の届きそうな課題を設定してみましょう。

まとめ

今回は、HSPが発症しやすい病とストレスを対処する方法について解説しました。

HSPは物事を深く考えてしまうところがあるため、心身ともに疲弊しやすい傾向があります。

考え方のクセやとらえ方をまずは認識していくことで、ストレスを減らすよう心がけましょう!

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精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

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