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HSPのうつ病のリスクとは?「思考と心身のつながり」について解説

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医しょうです。

気分が沈んだり、不安になったり、人間関係に悩んだりなど、心が晴れないことは誰でもありますよね。

特にストレスに敏感なHSPさんもそのような悩みを抱いている方も多いのでは?

生活をしているといろいろなことを体験しますが、受け取り方一つで心がラクになったり、とてもつらくなったりしてしまいます。

安心したり嬉しかったりなど、ポジティブな感情を抱いていると、人生を豊かに過ごすことができるのですが、いつも物事を悲観し、否定的にとらえているとうつ病などの精神疾患をはじめ、身体的な病にもつながるリスクが高くなります。

そこで今回は、HSPさんとうつ病の関連性から思考と心身のつながりとうつ病を予防するための問題把握について解説したいと思います。

思考と心身のつながりとは?

誰でも考え方のクセや思い込み、勝手に沸き起こってしまう思考があるものですが、このような思考は心身に影響を及ぼします。

何らかの体験をしている時にはそれに結び付いた考えが浮かび、それによって気分が決まってきます。

たとえば、初対面の人と対面した時に、あなたがその人に話しかけているにもかかわらず、あなたの顔を見なかった場合、どのような気持ちを抱くでしょうか?

  • 「失礼な人だ」と思い、イライラする
  • 「私に興味が無いようだ」と思い、悲しくなる
  • 「人見知りの人なのだ」と思い、相手を気遣う

こうしてみれば、出来事に対する解釈、つまり考え方が変われば、同じ状況でも違った気分になることが分かるのではないでしょうか。

また、思考と体とのつながりにおいては、映画やドラマを見ている時のことを思い浮かべてみてください。

その場面を思い浮かべるだけで、心臓がドキドキしたり、思わずクスッと笑ってしまったりなどするのではないでしょうか。

このような思考と心身のつながりは、病気に影響を与えるという研究報告もあります。

つまり、豊かな生活を送るには思考が重要な役割を担っていると言えるでしょう。

HSPさんとうつ病のリスクは?

思考が心身へ影響を及ぼし、場合によっては病気につながる恐れがあることがお分かりいただけたのではないでしょうか。

HSPさんは感情豊かで、繊細な心の持ち主が多いことで知られていますが、その感情がネガティブなものであればあるほど、うつ病などの精神疾患を患う可能性が高まるといっても過言ではありません、

感情は生活を豊かにしてくれる反面、激しすぎると自分を追い込み、生活の質が低下する恐れもあります。

特に「うつ」「不安」「怒り」「罪悪感」「恥」の5つの感情を抱いた時には、とても苦しい状態にあるかと思います。

残念ながら、HSPさんは持ち合わせた気質から、この5つの感情を抱きやすい傾向にあるため日頃から注意が必要です。

うつ病予防のためにまずは自分の問題を確認してみましょう!

まずは「環境」「身体」「感情」「行動」「思考」という5つの領域をそれぞれ確認することで、自分の問題を理解しやすくなります。

最近の変化や昔からの問題などを、下記を参考にしながら書き出してみましょう。

・環境

最近、環境や生活状況に大きな変化はありましたか?

また、昔からの悩みや今現在のトラブルなどを抱えていませんか?

・身体

今、悩んでいる身体症状はありませんか?

たとえば、睡眠障害、食欲不振、気力の低下などはありませんか?

また、消化器症状、めまいや動悸、痛みなどによる症状はどうでしょうか?

・感情

今現在の感情をひと言で表すとどうでしょうか。

悲しい、イライラする、腹が立つ、恥ずかしいなど、どのような感情を抱いていますか?

・行動

たとえば、自分のことに対して、職場で、家庭で変えたい、改善したいと思っている行動はありますか?

また、やるべきだと思っているのにできないことがあるならそれは、どのような考え方からそう思うのでしょうか?

・思考

激しい感情にとらわれている時に、自分自身に対してどう思っていますか?

また、他の人に対しては何を思っていますか?

これら5つの領域は互いに影響し合っており、ちょっとした変化が起これば、他の領域の変化にもつながります。

気分が落ち込んだと感じたら、これらの領域を一つひとつ確認してみることで、どこを変えていけば良いのかが見えてくるハズです。

まとめ

今回はHSPさんとうつ病について考えてみました。

思考と心身とのつながりは、豊かな人生を送る上でも非常に重要なものであることが、お分りいただけたかと思います。

もしかしたら、ものの見方や考え方をより良い方向へシフトする力が必要な方もいるかもしれませんね。

そんな方には今回紹介した5つの領域を継続的に確認することで、憂鬱な気分や不安がしだいにほぐれていくかと思います。

自分の心身を点検する感覚で、まずははじめてみましょう!

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精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

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