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なぜHSPは自己肯定感が低い!?理由や『共通点』と対処について

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医しょうです。

「自己肯定感が高い人」とは、どのような人でしょうか?

「明るく前向きで、誰からも好かれ、何でも物事を完璧にこなす人」でしょうか?

HSPの多くは、理想的な自分を思い描き、自分もそうなろうと努力します。

しかし、理想を追求し完璧を求めた結果、自分を追い込んでしまい、結局は自己嫌悪に陥るという話をよく耳にします。

そのような悪循環を避けるためにも今回は、HSPの最も大きな課題である「自己肯定感」について考えていきたいと思います。

なぜ、HSPは自己肯定感が低いのか?

HSPさんの中で「自己肯定感の低さ」に悩む方も多いのではないでしょうか。

なぜHSPは自分を肯定することが苦手なのでしょうか?

低い人の共通点や特徴をいくつかあげてみました。

・自分に対して過大な要求をする

・何事に対しても完璧主義

・自分の短所しか見えていない

順番に見ていきましょう。

自分に対して過大な要求をする

「上手くいかないのは自分が悪い」

「疲れやすいのは甘えだ」

「苦手な事や人とも、きっちりと付き合わなければならない」

などと自分に過度な課題を与えて、苦しめるようなことをしていませんか?

過大な要求は心身に負担がかかり、自己肯定感は下がる一方になります。

自覚がある方は、自分に対する期待のハードルを少しだけ下げてみましょう。

また、苦手なことに対して努力をすることも必要ですが、好きなことや得意を見つけて能力を伸ばす方が、HSPにとっては心身ともに好影響です。

何事に対しても完璧主義

ちょっとした失敗やできなかったことに対して、自分を責め続けていませんか?

その場で自分を叱咤激励することはあるとしても、何時間も何日間も自分の悪口を言ったり、落ち込んだりしていては、自分に対して嫌悪感が増すばかりです。

むしろ、失敗に対してある程度は開き直ったり、失敗は成功の基として、次はできるかもしれないとプラス思考にシフトしたりして、自分と上手く付き合っていくことを心がけてみましょう。

自分の短所しか見えていない

取り留めもないような短所をあれこれと探し出し、自分を卑下するような言動を取っていませんか?

些細なことに気が付くことはHSPの長所ですが、自分の短所をたくさん見つけて自己嫌悪に陥る行為は、自分のみならず周囲も聞いていて気持ちの良いものではないハズです。

心に留めておいていただきたいのは、「短所は長所にもなり得る」ということです。

自身の短所に気付けているのであれば、どうすれば良い方向へ変化させることができるのかを考えるようにしてみてはいかがでしょうか。

自己肯定感が低い時に取るべき行動とは?

HSPに限らず、何らかの影響により、誰でも自己嫌悪に陥ってしまうことはあるものです。

生きていれば感情の浮き沈みはあるものですが、気持ちが沈み、ふさぎ込んでしまった時は、悲観的になったり、イライラしてしまったりする方も多いのではないでしょうか。

そんな時には、どのように切り抜けたら良いのでしょうか?

オススメの過ごし方を紹介します!

①体を休める

睡眠不足や、疲労の蓄積、ホルモンバランスの乱れが原因で、感情をコントロールできなくなることは誰にでもあることです。

そんな時は、長めの睡眠を取ったり、横になったりするだけでも脳や体を休めることができます。

特に季節の変わり目は、疲労が溜まりやすく、寒暖差で体に負担がかかることが多いため、意識的に体を休めることを心がけましょう。

②好きなものを食べる

空腹時はイライラしてしまうという方がほとんどかと思います。

自分が不機嫌だと感じたら、甘いものを摂取したり、温かい飲み物を飲んで気持ちを和ませたりする工夫をしてみましょう。

日頃から頑張っている自分へのご褒美として、少し贅沢なランチを食べたり、ディナーに好物を食べたりすることも良い気晴らしになりますよ。

③好きなことをする

HSPの長所は五感が鋭いところです。

その気質を利用して、自己肯定感が低いと感じたら、心が落ち着くアロマを試したり、好きな音楽を聴いたり、マッサージに行ったり、観たかった映画を見て五感を刺激してみるのも、感情をコントロールする手段の一つです。

行動を起こす前と後では、おそらく気分も違ったものになっているハズですよ。

自分の感情をコントロールすることは、思っている以上に難しいものです。

上記で紹介したもの以外にも「好きなものを買う」「断捨離をする」「出掛ける」「人と話す」「体を動かす」など、自分に合った方法があるかと思います。

ぜひ、つらい時や苦しい時には、自分なりに試せる方法をいくつか持っておくことをオススメします。

なお、2週間以上経っても自己否定が続いていたり、生活に支障のある症状があれば、すぐに医療機関を受診するようにしてくださいね。

まとめ

今回はHSPと自己肯定感について考えてみました。

HSPにとっては難しい課題ではあるかと思いますが、少しずつでも自分を許し、認める言動を取ることで、自己肯定感の高まりにつながるのではないかと思います。

しかし、ムリに高める必要はなく、負担のない程度に感情をコントロールすることができれば、大きな進歩ととらえましょう!

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精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

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