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HSP必読!「不安障害」からくる心配とコントロールの仕方について解説

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医しょうです。

刺激に敏感なHSPさんの中には、常に緊張状態にあるので様々な刺激を察知しやすくなっている状態の方もいます。

平穏な時でも脳は活性化しているため、何もリスクがない時でもリスクがあるかのように脳が感知して、音や色、においなどわずかな刺激にも過剰反応してしまいます。

このような刺激を日ごろから感じているHSPさんは、さまざまな不安に継続的に襲われる頻度も高く、生きづらさを抱えてしまいがちです。

不安に対して恐怖を感じるようになると、さまざまな体の不調となって現れることがあり、「不安障害」と診断がつくことがあります。

不安障害は、呼吸困難や動悸、発汗、めまいなどの激しい発作を経験するパニック障害や予期不安や強迫観念からくる外出恐怖や乗り物恐怖、不安が不安を強めていく全般性不安障害など、病状は多岐に渡ります。

また、はっきりとした発作はないけれども、漠然とした不安で苦しんでいるという方も多く、抑うつ状態をともなうことがあります。

今回は「不安障害」からくる心配とコントロールの仕方について解説したいと思います。

心配していることはほとんど起こらない

不安を感じると落ち着かない気分になり、逃げだしたくなりますが、そう簡単にはいきませんよね。

しかし、心配していたことが起こらず案外、すんなりと達成できた経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。

心配性の人は常に先々を見越して準備を整えたり、何でもかんでも考え込んだりしてしまうことがあります。

恐らく心配するのが「クセ」になっているものと思われますが、なぜそうなるのかというと、心配している間は不安が和らぎ、コントロールできているかのような錯覚に陥るからです。

心配性の人は「何も起こらなかったのは、不安に震えながら準備を整えたおかげだ」と思い込んでしまう傾向があります。

心配事が実際に起こる確率は極めて低いにもかかわらず、恐れていた事態を回避することができたと錯覚します。

つまり、心配していることのほとんどは起こることなく、取り越し苦労が多々あることを認識してみると、心配するクセを緩和できるようになるかもしれません。

不安のコントロールの仕方を学ぶ

なかには、自分自身で不安をコントロールする方法を見つけている人がいます。

ゆっくりと呼吸をしたり、瞑想をしたり、リラックスに努めようとしたり、あるいは他人と一緒にいることで気をまぎらわそうとする人もいます。

あなたは自分なりに不安をコントロールする術を持っているでしょうか?

まずは次の3つの質問に答えてみましょう。

1不安になった時、やってみて気分が良くなることは、何かありますか?
2不安になった時、やってみて気分が悪くなることは、何かありますか?
3もしこんなことができたら、助けになるのに…と思っていることはありますか?

以上のことを踏まえて、不安をコントロールする方法を考えてみましょう。

次の4つの方法は、不安をコントロールするのに広く有効とされているものです。

・リラックスの仕方を学ぶ

筋肉の緊張からくる頭痛や肩こりは、私たちを心理的に圧迫させます。

緊張している時は疲労を感じ、本来備わっている能力を発揮できないこともしばしば。

そんな時は比較的簡単にできるものとして「呼吸を調節する」「姿勢を意識する」「焦りを解く」「肩の力を抜く」などの方法がオススメです。

・問題からどう注意をそらすかを学ぶ

不快な感情から注意をそらそうと頑張ってみても、とても難しいものです。

そうするためには、それについて考えないようにしたり何か他のことで心を占有したりする「注意の拡散」が必要になります。

たとえば、自分の身の回りに起こっていることに注意を向けたり、計算してみたり、体を動かしたりしてみると良いでしょう。

・混乱した思考をどうコントロールするかを学ぶ

まずは自分が今、何を考えているのかを見つめてみましょう。

不安な考えが浮かんだらそれを記録し、動揺した時の考えを言葉にしてみてください。

不安や緊張を感じた時は、思考の内容に注意を払うことが必要です。

まずは頭の中をよぎっている内容を認識することで、それを検証し気分の改善につなげていくことができます。

・パニックに陥った感覚をコントロールする方法を学ぶ

不安が強まり、パニック状態になってしまったら、物ごとを冷静に考えることが難しくなります。

だからこそ、パニックになったらどうすれば良いのかあらかじめ考えておく必要があります。

1パニック時に感じる感覚は、ごく普通の身体感覚だということを思い出す(引き金になるものは、本当に害があるものではない)
2その時起こっていることを受け入れる、待っていれば不安が消え去る
3深呼吸をして、呼吸をスローダウンさせる

これらの方法は、注意深く学び、定期的に練習することで効果をあげることができます。

まとめ

今回は不安のコントロールの仕方をメインにお伝えしました。

不安になりパニックになった時に、自分なりに整える方法を見つけておくことで、不安障害の発症を防ぎ、生きづらさを克服できるようになるかもしれません。

ぜひ、参考にしてみてくださいね。

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精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

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