犬が嬉しい時におしっこをしてしまう。通称「うれしょん」って直るの?
皆さんの愛犬は、うれしょんをしますか?
うれしょんというのは、犬が興奮した時に無意識におしっこが出てしまう現象です。
うれしょんという言葉は「うれし」「しょんべん」から成り立っているちょっぴり汚い言葉です。
嬉しいことがあった時、おしっこが漏れてしまう子がいます。
うちのしつけ教室にやってくる子犬ちゃんのうち、だいたい20~30%の子があいさつをするとちょろちょろっとおもらししてしまいますね。
そもそも、うれしょんとは言うものの、その原因は嬉しいことばかりではありません。
いろいろなパターンがありますので、愛犬の様子をよく見てみてください。
嬉しくて興奮してしまい、おしっこが出てしまうケースの他に
おしっこを漏らすことで服従心(自分は害を与えませんよ~。仲良くしてください~)をアピールする習性によって、起こってしまうケースもあります。愛情の現れといってもよいかと思います。
逆に、気が弱くて怖がりなわんちゃんも、おしっこが出てしまうことがありますね。(自分は害を与えないので、こっちに来ないでください~)の様に思っているかもしれません。
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うれしょんは直るのでしょうか?
まず、そもそもうれしょんが出てしまう犬は、圧倒的に小犬が多いです。
小犬は、まだいろいろなことを知らない
そのため、すぐに興奮してしまいますし、感情の抑制もなかなかくできません。
それから、
膀胱括約筋という尿意をコントロールする筋肉がまだ発達していない
そのため、成犬よりもおしっこが出やすいです。
ですので、成犬(大人)になったら自然に直っていた!というケースが一番多いように思います。
1歳くらいを過ぎたころに、そういえば最近うれしょんが出なくなったなぁ~。と感じられる飼い主さんが多いと思います。
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残念ながら、しつけでうれしょんを直すというのは少し難しいです。
うれしょんは「してしまう」というよりも「出てしまう」失敗なので、犬にはほとんど自覚がありません。
ただ、うれしょんは日常の中でしょっちゅう起こってしまいますし、そのたびにお掃除をするのも大変ですよね。
うれしょん対策をしましょう!
まずはとにかく、うれしょんをする機会を減らすことが一番です。
興奮しやすい犬をあおるのはやめましょう
できるだけ、興奮が収まった時に犬の相手をするようにしてください。
「帰宅時に、出迎えに来た犬がおしっこをまき散らしてしまう」ことはありませんか?
そんなときも、「帰ってきたよ!嬉しいのか!おしっこ出ちゃったの!?」と、楽しそうに毎日接していれば、それが習慣になってしまうため、うれしょんが癖になり、直る可能性が減ってしまいます。
うれしょんに対して叱るのはやめましょう
犬は悪気があってうれしょんをしているわけではないので、その時はだまってお掃除しましょう。
飼い主が怒って興奮状態になれば、犬の興奮も収まらないので注意が必要です。
ですので、うれしょんを直したい場合は、日常的に興奮を抑えるように気を付けて、落ち着いてからまず排泄をさせて、膀胱におしっこがない状態で、一緒に遊ぶことを心がけてください。
また、外出先でもうれしょんをしてしまう場合は他人に迷惑をかける可能性がありますので、マナーベルトやおむつを利用して対策するのが良いかと思います。
それから、あまりにうれしょんがひどい場合、それが興奮のおしっこではなくて、泌尿器系の病気であるケースもあります。
少し触っただけで何度もおしっこが漏れてしまったり、興奮状態でなくても自然におしっこが出てしまうことが続くようであれば、できれば一日のおしっこの回数を記録して、動物病院で尿検査をしてもらうのが良いかと思います。おしっこの色や臭いについても日頃から注意しておくと良いですね。
うれしょんが出てしまうわんちゃんの飼い主さんは、少し大変かもしれませんが、しっかり様子を見てじっくり付き合ってみてください。
YouTubeでは動画でお話していますのでお時間があればご覧ください。