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【日光市】クリンソウが満開「日光田母沢御用邸記念公園」モリアオガエルの卵も!

フルリーナYocトラベル・グルメライター/音楽講師/作詞家(日光市・鹿沼市)

栃木県日光市の日光田母沢御用邸記念公園の庭園で、新緑の中、クリンソウが満開となっています。また、日本固有の希少な「モリアオガエル」の卵も5月23日現在5個確認できており、クリンソウと共に、訪れる人たちの目を楽しませています。記念公園内では国の重要文化財指定の建物の見学や、茶寮で甘味やランチも楽しめます。ぜひ、この美しい季節に訪れてみてはいかがでしょう。

日光田母沢御用邸記念公園
日光田母沢御用邸記念公園

大正天皇をはじめ、三代にわたる天皇・皇太子がご利用になられた日光田母沢御用邸は、現存する明治・大正期の御用邸の中では最大規模のもの。四季折々の美しい庭園散策も人気のスポットです。

水辺を彩る可憐なクリンソウ
水辺を彩る可憐なクリンソウ

日光田母沢御用邸記念公園の庭園では、例年、5月中旬過ぎから庭園に、可憐なピンク色のクリンソウが咲き、6月初めごろまで楽しめます。2022年5月23日現在、クリンソウは見頃となっています。

クリンソウとナスヒオウギアヤメ
クリンソウとナスヒオウギアヤメ

さらに、5月下旬から6月上旬かけてはクリンソウに加え、ナスヒオウギアヤメも庭園を彩ります。

宮内庁から贈られ、一部が移殖されたナスヒオウギアヤメ
宮内庁から贈られ、一部が移殖されたナスヒオウギアヤメ

このナスヒオウギアヤメは、平成16年に宮内庁から栃木県に贈られ、一部が田母沢御用邸記念公園に移植されたものです。

「ナスヒオウギアヤメ」とは、那須で発見され「那須の植物誌(昭和天皇著)」に記載されたヒオウギアヤメの一変種です。高さ約1メートルの花茎の先に紫色の花をつけるこの美しい花は、栃木県では絶滅危惧I類(Aランク)に、環境省では絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。

天然記念物「モリアオガエル」の卵を見つけよう!

泡状のモリアオガエルの卵
泡状のモリアオガエルの卵

また、5月中旬から7月初旬にかけては、モリアオガエルの繁殖期。今年2022年は例年よりも4日早い5月14日に、「モリアオガエル」の卵が確認されました。5月23日現在、モミジの枝に一個、水面近くに4個の合計5個の卵が確認されていますので、見つけてみてくださいね。カララカララという鳴き声が聞こえたら、それはモリアオガエルの雄の求愛の声。

モリアオガエルは主に森林で生活し、繁殖期になると湖沼や湿地に集まり、雌が木の枝や草の上に泡巣を作り、その中に卵を産み付けます。卵は1週間ほどで孵化し、オタマジャクシは水中に落ちて成長します。

三時代の建築様式を持つ「日光田母沢御用邸」の見どころ

建物は江戸時代後期・明治・大正の三時代の建築様式を持つ集合建築群
建物は江戸時代後期・明治・大正の三時代の建築様式を持つ集合建築群

日光田母沢御用邸は、日光出身の明治時代の銀行家・小林年保の別邸に、赤坂離宮などに使われていた旧紀州徳川家江戸中屋敷の一部を現在の三階建て部分に移築し、その他は新築するという形で、明治32年に大正天皇(当時は皇太子)のご静養地として造営されました。

謁見所(大正期大規模増築部分)
謁見所(大正期大規模増築部分)

その後、日光田母沢御用邸は、小規模な増改築を経て、大正天皇のご即位後に大規模な増改築が行われ、大正10年に現在の姿になりました。

御学問所(紀州徳川家江戸中屋敷移築部分)
御学問所(紀州徳川家江戸中屋敷移築部分)

日光田母沢御用邸は昭和22年に廃止されるまでの間、三代にわたる天皇・皇太子がご利用になりました。この建物は、当時の建築技術や皇室文化を垣間見ることができる重要な文化財として「国の重要文化財」に指定され、また「日本の歴史公園100選」にも選定されています。

邸内から眺める庭園やクリンソウの美しさも格別です。

御玉突所(大正期大規模改築部分)
御玉突所(大正期大規模改築部分)

日光田母沢御用邸記念公園では、令和4年4月16日から7月10日の毎週土日、専属スタッフが邸内を案内してくれるツアーガイドも開催。

御用邸ツアーガイド
開催日:令和4年4月16日~7月10日の毎週土曜・日曜
時間:午前の部 10:30~11:30、午後の部 14:30~15:30
料金:300円(別途、入場料がかかります)
定員:各回 先着15名

日光田母沢御用邸茶寮で美味しいランチやお茶時間も!

天然かき氷やランチも楽しめる 日光田母沢御用邸「茶寮」
天然かき氷やランチも楽しめる 日光田母沢御用邸「茶寮」

そして見学の後にぜひ楽しんでほしいのが「日光田母沢御用邸茶寮」。

ステキな和雑貨はお土産にも最適!
ステキな和雑貨はお土産にも最適!

茶寮では、お茶や甘味はもちろん、美味しいランチメニューも楽しめます。また、店内ではステキな和雑貨やお茶葉なども販売しています。

お抹茶とお菓子も楽しめる
お抹茶とお菓子も楽しめる

茶寮のメニューは、お抹茶または水出し上煎茶+今日のお菓子セットをはじめ、日光霧降高原和牛カレーやオムライスなどのランチ、ホットケーキや日光天然氷のかき氷などもあるので、ちょっとした休憩にも、がっつりランチにも使えます。

筆者の一押しメニューは「お醤油と海苔の もち串」。フワフワで香ばしく、これを食べに茶寮についつい立ち寄っています(御用邸内と庭園は入場料が必要ですが、茶寮は入場料を払わなくても入れます)。

日光田母沢御用邸茶寮
住所:栃木県日光市本町8ー27 田母沢御用邸内
電話:090ー9826‐0025
営業日・営業時間:4月~11月 11:00~15:00
定休日:火曜日

緑萌える季節、日光田母沢御用邸へ行こう!

日光田母沢御用邸記念公園 庭園
日光田母沢御用邸記念公園 庭園

日光の5月・6月は緑萌える美しい季節。国重要文化財指定の建物、美しい庭園と花々、モリアオガエルの卵、そして茶寮と、田母沢御用邸記念公園はお楽しみがいっぱい!ぜひ、ゆっくりと訪れてくださいね。

日光田母沢御用邸
住所:栃木県日光市本町8ー27 田母沢御用邸内
電話:0288ー53ー6767
休園日:毎週火曜日(祝日の場合はその翌日)、年末年始(12月29日~1月1日)
※ 4月10日~5月9日・8月13日〜8月16日・10月15日〜11月14日・1月2日〜5日は休まず開園。
開園時間:4月~10月 9:00~17:00(受付は16:00まで)、11月~3月:9:00~16:30(受付は15:45まで)
入場料・駐車料金:公式サイト参照
アクセス:公式サイト参照
公式サイト:https://www.park-tochigi.com/tamozawa/

トラベル・グルメライター/音楽講師/作詞家(日光市・鹿沼市)

自然と美味しいものが大好きな食いしん坊。宇都宮在住ですが、ばばちゃまをのせた車いすを押して、大好きな日光&鹿沼あたりにあちこち出没しています。Yahooエキスパート、たびハピ、日光市公式観WEB日光旅ナビ、いちご大学などに寄稿しています。

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